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次に、南予地域の活性化について、お伺い致します。 ご案内のとおり、南予地域では、相次ぐ製造工場の 撤退や、基幹産業である農林水産業の低迷により、 雇用情勢をはじめとして、地域経済は非常に厳しい 状況が続いております。 私は、こうした閉塞感を打ち破り、地域を活性化 させるためには、今後ますます観光振興に力を注ぎ、 交流人口を拡大させることが、不可欠ではないかと 考えております。 折りしも、四国内では、NHKスペシャルドラマ 「坂の上の雲」や大河ドラマ「龍馬伝」、香川の 「瀬戸内国際芸術祭」などの影響で、関係施設の 観光客数は、前年を大幅に上回っているとのことで あり、ドラマ効果で賑わう松山・道後の観光客を、 南予地域へ呼び込む絶好の機会ではないかと思って おります。 また、時を同じくして、南伸している高速道路は、 23年度中に宇和島市まで全面開通することが確実 となっております。 高速道路の宇和島延伸は、宇和島圏域、さらには 四国西南地域の観光振興を図り、交流人口の拡大に つなげるチャンスと、大きな期待を寄せております。 そして、この全面開通を契機として、24年度には、 宇和島圏域で、観光振興イベントを実施すべく、 その準備作業も進められているとのことであります。 地元においても、既に宇和島市が、自転車タクシー の導入や、「きさいや広場」の開設を図るなど、観光 面での様々な取り組みを進めておりますが、さらに、 県と関係市町、地元関係者が充分に連携しながら、 宇和島圏域の情報を、広く県内外にアピールできる ような、地域資源を活用した参加・体験・交流型の イベント、地域全体が盛り上がり、南予が元気にな る企画を、期待しているところであります。 そこで、お伺い致します。 高速道路宇和島開通記念イベントの、準備作業の進捗 状況はどうか、今後、どのように取り組んでいくのか お聞かせ願います。 質問の最後は、知事の県政に対する思いについてで あります。 加戸知事は、ご自身の道として「人を責むるの心を 以って己を責め、己を恕するの心をもって人を恕する 」という、中国・北栄の范純仁という宰相の言葉を、 しばしば引用されております。 県政を進めるにあたっては、いろいろと心穏やかなら ざることもあったでありましょうが、知事はどんな時 でも、どんな場合でも、人を責めず自分を責め、人を 許してこられました。 本当に頭の下がる思いでございます。 この12年間で、愛媛は明るくさわやかな県になりま した。 また、知事が提唱された「愛と心のネットワーク」の 精神、助け合い支えあう精神も、県内にしっかりと根 付きはじめております。 こうした知事の思いは、残された我々が、しっかりと 受け継いで行きたいと思っておりますが、一方で、 知事におかれては、特に後半の6年間は、三位一体 改革後の県財政の逼迫によって、やりたくても出来な かったことが、心残りなことが、まだまだ多くあった のではないかと、拝察いたします。 そこで、お伺い致します。 3期12年を振り返って、心が晴れた、達成感を味わ った、知事になってよかったと思われた出来事は何で ありましたか、お聞かせ願います。 また、質問最後の「夢談義」といたしまして、仮に、 県に1000億円の自由に使えるお金があるとするな らば、それとも、知事が“打ち出の小槌”をお持ちな ら、知事は、知事の愛する愛媛のためにやっておきた いことは何か、愛媛の子どもたちに何を残したいのか、 お聞かせ願いたく思います。 以上で質問を終わりますが、最後に一言、加戸知事に 申し上げさせていただきます。 知事は、就任以来、座右の銘である「惻隠の心」を もって、常に県民の心を第一に、県政を推進してこら れました。 「惻隠の心」は、まさに日本人の心であります。 私は、長いようでもあり、短いようでもあった、知事 12年間の在任中に、ある時は、静かに、何気なく話 される知事の人生観をお聞きし、人間としての深さ、 やさしさに触れることができました。 また、ある時は、穏やかな語り口ながら、その内なる 激しさ、秘めたる気迫を感ずにつけ、“信念の人”“ 正義の人”知事を見た思いでありました。 また、ある時は、マイクを取って演歌を歌い、ジョー クを交えた話を聞くにつけ、気さくな飾らない知事に 接することができました。 私は、当初から知事を応援させていただいた訳では ございませんでしたが、今は、加戸県政の下で、県政 与党として、その末席で議会活動ができましたことを 誇りに思っております。 ここに改めて、心からなる敬意を表しますとともに、 「人の道、政治のあり方」について、数々のお教えを いただきましたことに、心から感謝を申し上げます。 そして何よりも、愛媛を変え、愛媛の道標を示して いただき、愛媛県民を守っていただきましたことに、 県民の一人として、心から感謝を申し上げます。 願わくば、ますますご壮健で、今後とも、愛媛県政の 進展をあたたかく見守っていただき、愛媛県政に誤り なきよう、大所高所からご指導いただきますようお願 いを申し上げ、私の心からのお礼の言葉とさせていた だきます。 知事、本当にお疲れ様でございました。 本当にありがとうございました。
2010.10.03
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次は、水産問題についてであります。 宇和海の魚類養殖は、ハマチが昭和36年、マダイ が昭和40年代半ばから始っております。 当時、ハマチの需要は多く高値であったうえに、 宇和海が養殖漁場として最適であったことから、 生産量は急速に増加、昭和54年のピーク時には 4万5千トン、生産額はピーク時の昭和56年には 379億円にも達しておりました。 養殖マダイも、平成10年にはブリ類の生産量を上 回るまでに増加、平成2年以降は生産量全国1位を 保つなど、宇和海の養殖業はミカンとともに、まさ に基幹産業として、南予の経済を支えて参りました。 しかしここ数年、飼料価格は上昇を続け、生産過剰、 消費者の魚離れや不況による需要の落ち込みで、魚 価は、年によっては生産原価を割り込むまでに低迷 し、養殖業は誠に厳しい状況に置かれております。 活力を失っている南予の立て直しのためにも、何と しても基幹産業である、この養殖業の再生を図って いかなければなりませんが、そのために早急に進め なければならない一つが、市場価格の高い新魚種の 開発であり、いま一つが、海外への販路拡大である と考えております。 そこで、第1点目の新たな魚種についてであります。 ご案内のとおり、日本は世界一のマグロの消費国で、 年間約37万トンを消費しており、また世界一の マグロ輸入国でもあり、中でも日本人が好むクロ マグロについては、クロアチアやトルコなど地中海 沿岸諸国をはじめ、世界中から年間約2万3千トン を輸入し、国内消費を補っております。 しかし、この日本の食卓には欠かすことのできない クロマグロも、世界的な資源の減少が危惧されてお り、資源保護のための漁獲規制や取引規制が、国際 的に厳しくなる中で、国内では、マグロの安定供給 を可能とする、クロマグロ養殖への期待が高まって 参りました。 養殖業としてのクロマグロは、市場価格も、キロ 3千円以上と高く、成長も早いので、生産者に とっても大きな魅力があり、クロマグロ養殖は年々 拡大、本県においても、宇和島市と愛南町で23業者 が取り組み、現在では、約4万匹が養殖されていると 言われ、生産量も2007年に25トン、2009年 には53トンと、倍増しております。 しかしながら、注目を集めているクロマグロ養殖は、 いけすが35から50メートルと大きく、稚魚の価格 も高いことから、多額の資金を要するうえ、養殖技術 も、いまだ確立されていない点もあり、これを採算 ベースに乗せるには、多くの課題があることも指摘 されておりますだけに、養殖業の救世主と言われる、 クロマグロ養殖の課題解決に向けた、県の取り組みに 大いに期待を寄せているところであります。 そこで、お伺い致します。 クロマグロ養殖が、今後ますます増加することが予想 される中で、漁場環境への影響等も心配するところで あり、海洋環境に配慮した規制も必要と考えますが、 養殖業の持続的発展を含め、クロマグロ養殖にどの ように取り組まれるのかお聞かせ願います。 第二点目は、海外への販路拡大であります。 先般、農林水産省から「世界的な景気悪化で、ここ2 年間、前年割れが続いていた農林水産物の輸出額が、 2010年1月から6月期は、前年同期比18%増の 2401億円まで急増、特にアジア向け高級食材が好 調だった」との発表がありました。 輸出先のトップは、香港で、米国、台湾と続き、伸び 率では、ベトナムが前年同期比実に2・3倍、中国が 3割増と、アジア向けが全体額を引き上げた、という ことでもあります。 世界の各地では、今も日本食ブームが続き、すしを はじめ魚料理が、健康食として人気を集めております。 特に最近では、5千万人とも言われる中国の富裕層の 高級魚志向で、消費量が急速に伸びており、この傾向 はベトナムなどにも見られ、高級魚の消費量は、中国 を中心に、世界各国で確実に増えるものと期待して おります。 折りしも、今年5月には、県も支援し、県産水産物の 中国への輸出拡大に向けて、愛媛産水産物輸出促進 共同企業体(JV)が設立され、養殖ハマチを中心に 輸出を計画しております。 そこで、お伺い致します。 県は、輸出経費に大きく影響する輸出検査手続きの問 題も含め、この共同企業体を軌道に乗せるために、 いかに、支援していかれるのか、また、欧米への販路 拡大はもちろんですが、アジア各地へ向けての水産物 の販路拡大を、いかに促進していかれるのか、お聞か せください。
2010.10.02
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2010年の「世界農林業センサス」によると、 農業就業人口は260万人で、2005年の前回 調査に比べて、75万人減少し、減少率は22・4 %と、1985年以降で過去最大であったとのこと であり、平均年齢は65・8才と、初めて65才を こえたとのこと、また、1985年には543万人 であった農業就業人口は、これ以降、減少し続けて おり、この25年間で半減したとのことであります。 改めて我が国の農業は、将来に向けて「本当に大丈夫 か」と懸念を抱くとともに、農業を守るためには、 担い手の確保が極めて重要な課題である、との思いを 強くしております。 しかし、このような厳しい状況の続く中ではあります が、明るい話も聞こえてきました。 先般の農林水産省の調査によると、2009年に新た に農業を始めた新規就農者数は、前年より11・4% 多い6万6820人で、現行の調査を始めた2006 年以降、初めての増加であるとのこと、また、年齢別 に見ても、減少が続いていた60才以上が、20・8 %の増、39才以下も4・2%増ということでありま す。 もちろん、この短期的な結果だけを見て、新規就農者 が増加する傾向に転じたと、手放しで喜べるほど、 この担い手問題が簡単でないことは、承知している つもりですが、これが転機になればと、期待をして いるのであります。 食の安全・安心の意識が高まり、生き方としても、「 農」に従事したいと考える人が、若者も含めて、増え てきているのは事実であり、何よりも高齢化、過疎化 によって、農地は荒廃し、日本の地方は疲弊していく ばかりの現状を、国民が危惧し始めているのも事実で あります。 今が、この担い手問題に、真剣に取り組むチャンスで あると、私は考えております。 そこで、お尋ね致しますが、本県における新規就農者 の動向はどうか、また、今後、どのような取り組みを なされるのか、お聞かせ下さい。 次に、「えひめ愛フード推進機構」について、お伺い 致します。 ご案内のとおり、本県は、柑橘類や水産物などが、 全国トップクラスの生産量と知名度を誇るなど、全国 有数の農林水産県であります。 しかしながら近年、輸入農産物の増加や、消費者の低 価格志向による小売価格の低迷、消費者ニーズの多様 化や、消費者の嗜好の変化に伴う需要の減少から、 本県の強みであった、優れた生産技術に裏打ちされた 品質の高さや、産品の種類の豊富さは、必ずしも産地 としての優位性確保には結びつかず、生産者所得の向上 には繋がり難い状況にあります。 このような中で、2005年には、愛媛の農林水産業 の活性化を図るために、これまでの「作った物をどの ようにして売るか」という発想から、「売れる商品を どのようにして作るか」という発想へと転換を図ると ともに、また、それらの商品価値を、消費者にどのよう にしてPRし、認知してもらうかといった販売戦略が 不足していたとの反省から、優れた生産面での強みを 販売面に生かし、価格面での優位性にしっかりとつな げていくため、司令塔組織として「えひめ愛フード 推進機構」が設立されました。 本機構では、これまで会長である知事自らが、先頭に 立って展開されている大都市圏でのトップセールス、 県内外でのPR活動や販路開拓などの活動に、着実に 取り組んでいただいており、私も何度となく、大阪、 東京、仙台、と販促活動に参加して参りましたが、 知事が推進する農林水産業の振興に重要な役割を果た して来たものと、高く評価をしている者であります。 とは言うものの最近は、他県においても、官民一体と なった農林水産物のブランド化や、PR活動が益々盛ん に展開されているなど、国内の産地間競争も激しさを 増しており、本県においても、他県との違いを明確に しつつ、愛媛ブランドの知名度を高めるための販売戦略 の展開が、一層強く求められているところであります。 そこで、お伺い致します。 知事は、本県農林水産業の活性化の、重要な一翼を担っ てきた、「えひめ愛フード推進機構」のこれまでの活動 を、どのように総括されているのか、また、今後の取り 組み方向はどうあるべきと考えておられるのか、お聞か せ頂きたいのであります。
2010.10.01
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