*モナミ* SMAP・映画・本

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2010.04.22
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カテゴリ: 映画


『第9地区』


ある日、正体不明のエイリアンを乗せた巨大な宇宙船が、
突如、南アフリカ上空に姿を現す。

飢えに苦しみ攻撃もしてこない彼らを保護した人間は、
ヨハネスブルクの「第9地区」と呼ばれる居住地区に収容する。

彼らが出現してから28年後、第9地区のスラム化により、
超国家機関MNUは、難民の強制収容所移住計画を立て、
その責任者となったヴィカス(シャールト・コプリー)は、
第9地区のエイリアンたちの説得にあたる。



「B級のニオイぷんぷんのSF映画で好きそうー」とか言って、
ごめんなさい。
全然B級なんかじゃなかったです。


「エビ」と呼ばれている宇宙難民がね、エビというよりかは、
どちらかというとバッタぽいんだけど。
まさか、彼らに泣かされるとはね。

というかクレジットロール中、ずっと泣いてたけどね。
あまりにエビ男たちが可哀想で可哀想で。
あまりに人間たちが酷くて非道くて。


そのエビ男たちもコミカルだったりね。
ネコ缶が大好物だったりね。
ぼろ切れを体に巻きつけて、服みたいにしたりね。

気味悪いけど意外に可愛いやん、みたいなね。
仔エビもいたりね。

その地球生まれの仔エビちゃんが、「僕たちの惑星を見たいな…」
って。
なんて切ない願い。

でもあれってどうやって繁殖してるんだろう?
卵はあったけど、それを産んでるのは?
もしかして、雌雄同体?


そんな可愛らしい(?)無抵抗な彼らを、「保護」という名目で、
劣悪な環境に押し込め、小突き回し、簡単に殺し。

なんて酷い人間。
「自分たちと異なるもの」を力で押さえつける迫害は、
人類の歴史が始まった頃から何度も繰り返されてきたことで。

それは多分、「自分たちと違うものは何をしでかすか分からない」
という恐怖から来るものなのだろうけれど。

それを漏れなく発揮する、ちっとも進化しない人間たち。


なぜエビ男たちは、人間に抵抗しなかったんだろう?
力だって強いし、あんなすごい武器を山ほど持ってるのに。
平和的な種だったのかな?

でもいくら平和主義者でも、あれだけ酷い扱いをされたら、
そこに憎しみの感情が生まれるだろうに。
「悲しみ」「同情」「愛情」の感情は、持ってるみたいだし。

あのものすごい武器で、ぷしゅっと人間たちなんか、
血と肉の飛沫にしちゃえばよかったのに。
地球を自分たちの星にしちゃえばよかったのに。


そうしない彼らにいい気になって、酷いことを繰り返す人間。
犯罪が増えスラム化した第9地区から新居住地へと移動させる、
その本当の目的も、彼らの武器を手に入れるため。

彼らのDNAにしか反応しない武器を動かすため、
MNUの地下ラボで人体実験を繰り返す。
人間より下等な生き物は、どう嬲り殺しても構わない。


「下等」だと言うけれど、故障して電力が入ってないらしいのに、
あの巨大な宇宙船を宙に浮かばせておく、その存在だけで、
どう考えたって人間より優れた技術を持ってると思うのだけど。

だから余計に、力で押さえつけようとしてたのか。

従順だし、ゴミあさりばかりしてるし、外見がエビだからといって、
エビ(PRAWN=オーストラリアのスラングでばか・あほ・まぬけ)
と思う人間の方が、お目出度いというか。


そんな無能で下等(と人間が思っている)彼らの中にも、
賢いエビ男がいて。

宇宙船を起動させようと、20年をかけて秘密の液体を採取し。
いよいよ帰れそう…!という時に、ヴィカスがそれを見つけ、
その液体を浴びてしまう。


そこらへんは、結構グロいです。
twitterで「グロ注意」というつぶやきを見かけたはずなのに、
すっかり忘れて、直前にケンタを食べたことを、ものすごく後悔。
やばいこれ、もたないかも…と何度目をつぶって耐えたことか。

いやほんと、これからご覧になる方は、気をつけてください。
体調不良時、満腹時は避けた方が賢明かと。
後半は、大丈夫だけどね。


それはさておき。

黒い液体を浴びて大変なことになっちゃったヴィカス。
MNUの仲間たちが治療してくれるとばかり思っていたら、
実験材料にされようとしてることを知り、逃げ出す。
そして人間たちは、彼を見て恐怖に怯え、無闇に追い回す。

人間でエビ男たちを押さえつける立場だった彼が一転、
人間たちの嫌悪と憎悪の的になる。

昨日まで人間だったヴィカスが、助けてくれと訴えても、
耳を貸す人間は一人としていない。

身を潜められるのは、第9地区だけ。
同情のそぶりを見せてくれるのは、エビ男だけ。
治せるのは、エビ男だけ。


だけどもその体を元通りにするのに3年かかると知り、
激昂するヴィカス。
そして連絡船を壊しちゃう。

あぁ、治るかもしれないという望みも儚く…。
3年くらい待とうよ。。。


このヴィカス、どことなく抜けていて。
正体不明の液体を浴びたんだから、病院行こうよ。
奥さんと電話したいのは分かるけど、絶対逆探知されてるって。
ちまちま殺すんじゃなくて、とりあえず全部殺しちゃえよ、
それだけの武器を持ってるんだから。

などなど…。

でも兵士ではなく、単なるMNUの職員だったのだから、
そういうイザという時の行動が甘いのは、当然か。


連絡船も墜落してしまい、エビ男はMNUに捕らえられ、
ヴィカスはギャングに捕まり腕を切り落とされそうになり、
望みは潰えたかと思えたその時。

ヴィカスになついていた仔エビちゃん、大活躍!
あんな小さな仔エビちゃんだって、あんなに賢いんだから、
大人エビたちは絶対すごい知能と技術を持ってるハズ。
脳あるエビは色々隠してるに違いない。


かつてのアパルトヘイトを彷彿とさせるとか(南アだしね)、
そういう見方もあるけれど、そんな小難しい(?)ことでなく、
ただただエビ男とエビ男になったヴィカスが可哀想だった。

もっと怒れよ!立ち上がれよ!
人間なんかやっつけちまえ!
と思わずにいられなかった。

いやでも実際身近に、自分の近所にあんなエビ男がいたら、
やっぱり恐怖で迫害しようとするかも。。。


なんで自分たちの星から逃げて(?)来たのか?
なんで彼らは地球に来たのか?
なんで宇宙船が壊れてしまったのか?
あの黒い液体は、一体何なのか?

「仲間たちを見捨てては行けない」と言いつつ、
自分たち親子だけ帰っちゃったエビ男。

3年後に戻ってくるのか…?
仲間とヴィカスを救うため、大軍隊でも引き連れて…?

それらエビ男たちのことについては、一切説明もなく、
最後まで疑問だらけなんだけど。


ラストの、人間だったヴィカスが妻の写真を手にして、
「僕の天使だ、ほら」と嬉しそうに語る映像。
そして身をかがめ屑の花を作る、ヴィカスらしきエビ男の映像。

ただ異なるというだけの相手にすぐ銃を向ける人間への憤りと、
何も悪いこともしてもいないのに、ただ形が違うだけなのに、
なんでそこまで酷いことをされなきゃいけないの?という、
やりきれなさと悲しさに、おんおん泣いてしまった映画でした。


とか言いつつこれ↓、面白いんだけど(笑)。

地域警報システム 福岡地区



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【参考】

第9地区 オフィシャルサイト





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最終更新日  2010.04.22 15:22:12


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