EUフィルムデーズ2010
でベルギー映画、 『ロフト』
を観て来ました。
場所は銀座の東京国立近代美術館フィルムセンター。

7Fの企画展では、「映画の中の日本文学」展をやってるそうだけど、
時間がなく断念。

階段には古い日本映画のポスターなんかが貼ってあったりして、
時間があればじっくり見たい。
さて映画は。
『ロフト』
建築家のビンセント、友人のマルニクス、ルク、精神科医のクリス、
クリスの義弟のフィリップは、ビンセントが設計したビルのロフトを、
5人で共有することに。
使用目的はもちろん情事の部屋として。
妻に内緒で不倫に精を出す男たちだったが、ある朝、
ベッドに手錠でつながれた血まみれの女の死体が発見された。
犯人はこの部屋の特殊な鍵を持っている5人のうちの誰か。
お互いのアリバイを聞き出しながらも疑心暗鬼になっていく彼らに、
やがてある事実が浮かびあがっていく。
おじさんってニガテなんだけど、この映画の中のおじさんたちは、
渋くてカッコよかった。
外人だからかしら?(爆)
そんな渋いおじさんの一人がオシャレなビルを設計し、
その最上階の素敵なロフトルームを5人で共有することに。
ヨーロッパ映画だからか、建物も家具もインテリアも照明も、
どこをとってもすごくオシャレ。
なんか違うんだよねーヨーロッパのインテリアって。
マネしようとしても、ヨーロッパの家具を買って来ても、
あの感じは出せない気がする。
警察署の形や内装ですら、どこかのホテルのようだもん。
アメリカ映画のきったない(失礼)警察署とは大違い。
そんなオシャレな秘密のロフトですることと言ったら。
最初はロフトの鍵を受け取るのを拒否していたおじさんも、
のっぴきならない理由(爆)で利用するように。
それは一時の情事であったり、本気の恋であったり、
「ルール」さえ守れば、使い方は自由。
その「ルール」は、明らかにされてないのだけれど。
映画は、警察署での尋問から始まる。
その秘密のロフトで、見知らぬ女の血まみれ死体が発見された。
一人ずつ尋問されるおじさんたちの、日頃の素行のフラッシュバック。
女の死体が発見された日の出来事から、次第に遡っていく。
そこには、友だちとて知らなかった男たちの姿が…。
「身に覚えなんかない!」と友だちにも警察にも主張するけれど、
おじさんたち全員に、怪しい部分がちらほらと。
コイツが怪しい、アイツがやってそうだ、と二転、三転どころか、
四転、五転の展開にへっ!?と騙されっぱなし。
不倫部屋での殺人=妻たちが怪しい…?というところで、
あぁそうなのか、女ってやっぱこわーい!と落ち着くかと思いきや。
妻以外の女たちも絡んできて、その誰もが動機を持ってそうだけれど、
そうする理由が見当たらない人物が、犯人でした、と。
またそのトリック?アリバイ?もすごい手が込んでるというか。
うそーんそこまでする!?ということまでやっちゃったんだけども、
実際の動機は、これまた複雑で。
一人一人に動機がある、みたいな。
で、結局最終的に殺した罪は、一体誰に…?
それぞれにありました、ってことなんだろうか。
しかしこのロフト、なぜ共同で使うことにしたんだろう?
建築家のビンセントが一人で使えばよかったのに。
誘うとしても、マルニクスとフィリップは誘わなきゃよかったのに。
今までだって散々トラブルメーカーだったってこと知ってるんだし、
素行が信頼に足りないヤツと秘密を共有するなんて、おバカすぎ。
しかしまぁ、おじさんたちに色男っぷりときたら。
現役ならではの色気ですかね(笑)。
そして女たちの、それを見透かすような目ときたら。
男性は、これ見て「女って怖い…」と思うか。
それとも、「男の友情って怖い…」と思うか…(笑)。
なかなか久しぶりにドキドキした上質のサスペンス映画でした。
【参考】
ロフト 公式サイト
『パッセンジャー』 Passengers 2017.04.01
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』… 2015.08.30
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』… 2015.08.29
PR
キーワードサーチ
カレンダー