著:「小説新潮」編集部
人は生涯の3分の1を睡眠に費やすともいわれる。
夢の中の私が抱くまっくろな後悔やぎらつく殺意に、
現の私はどきり、とする。
もしかしたら、夢はこちらの人生のほうではないかと…。
「こんな夢を見た。」の名文句で知られる、
夏目漱石の『夢十夜』から100年。
現代の作家たちが競演する、恐ろしくも美しい、
まぶたの裏の十夜のお話。
夢のお話。
であるからして、荒唐無稽なものも無論あり。
辻褄の合わない物語もあり。
でもそれが、夢。
目が覚めても、生々しい印象がいつまでも残っている。
夢だと分かっているのに、いつまでもその感覚に囚われ続けている。
もしかしたら、夢ではないのかもしれない。
夢の中の方が現実で、今、私がいる方が、夢なのかもしれない…。
などと、どこか恐ろしい夢想をかきたてるアンソロジー。
眠れなくなるどころか、むしろ夢を見るのが待ち遠しい。
今夜はどんな物語の中に、いざなってくれるのだろう…。
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