「ラストゲーム 最後の早慶戦 (2008) 」
昨年は早稲田大学創立125周年、そして今年は慶應義塾大学が創立150周年を迎えるという記念すべき年。
1943年(昭和18年)10月16日に実際に行われた慶應義塾大学対早稲田大学の歴史的ゲーム「出陣学徒壮行早慶戦」をモデルにした作品です。
■監督は、「白い手 (1990)」の神山征二郎。 同作品で1990年・第14回日本アカデミー賞で監督賞にノミネートされています。
■主演は、 「ラスト サムライ (2003)」、「バットマン ビギンズ (2005)」、「硫黄島からの手紙 (2006)」など日本が誇るハリウッド俳優渡辺謙を父に持つ、渡辺大。 本作が初主演映画となります。
■柄本佑。
Story : 昭和18年。戦争が激化する中、練習に励む早稲田大学野球部の若者たち。六大学野球はすでに解散が決定しており、来るべき学徒出陣に備えるように圧力がかけられていた。そんな中、顧問の飛田のもと選手たちは、出陣のその日まで野球を続けると誓っていた。部員の戸田は父親から厳しく詰られながらも、兵隊に志願した兄の言葉を胸に、合宿生活を続けていた。そんなある日、慶応の小泉が飛田のもとに早慶戦を申し込みにやってくる…。
「2008年8月23日公開 」ー 作品情報より ー
試写終了後に主演の渡辺大のトークショー付きのレビュアー試写会に行ってきました。
ざっと見るところ50名程度の座席でちょっと手狭な感じの試写室でしたが、それだけにトークショーの座席に着いた渡辺大さんがすぐ目の前という感じでものすごく嬉しい試写会でした☆
トークもとっても熱くて、話す表情も声も謙さんそっくり!と思いました。
トークショーが終わってエレベーターを降りるとまだすぐそこに大さんが立っていましたが、さすがレビュアーのみなさんマナーがよくて携帯のカメラで写真を撮ったりする人もいませんでした。
すぐそこにドアが開いたタクシーが止まっていたので、それに乗って帰るのかなと思ったら、そのままスタッフ数名?と私の帰り道と同じ方向に普通に歩いて行かれるので、ついて行くわけではなかったのですが、私も普通に後ろを歩いていきました(笑)途中で違う方向に横断して行ってしまいましたけどね~
この映画は65年前の1943年の太平洋戦争下で、日本軍の退勢色濃い事実も知らされぬまま学徒出陣を余儀なくされたことを受け、生きて帰れないかもしれない不安と闘う渡辺大演じる早稲田の学生戸田など野球部員達に、せめて生きていた証を残してやりたいと、早慶戦の実現に尽力する顧問の飛田と野球部の大学生たちを通して、おしつけでない、戦争の虚しさを、今ではあたり前の権利が禁止される理不尽さから読み取れる作品でした。
早稲田大学は軍国主義を批判し軍からいろいろと目をつけられていて大学の教壇に立てない教授もいたので、敵国の国技とされる野球の試合をするなど、これ以上軍からにらまれたくないと大学を保護しようとする早稲田の総長と大学側がこの最後の早慶戦を頑なに認めなかったのです。
その不可能とも思える望みを最後まであきらめずに、最後は強行で英断するまでの柄本明演じる野球部顧問飛田の演技は素晴らしかったです。早稲田大学総長に呼び出されて対峙するシーンの熱演ぶりに打たれて思わず涙がこぼれました。
また、映像には映っていなかったけれども、主演の渡辺大さんもその撮影現場で号泣していたと語っていた、兄のお葬式の場面では、藤純子さんの迫真の演技で、私の涙腺が一気に決壊してしまいました。
早稲田大学や慶応義塾大学の野球部の方々はきっと見られる方が多いかと思いますが、それ以外の若者たちにも、ぜひこの作品を観て、今当たり前にしていることが出来なかった時代があったこと、今ある命が明日をも知れぬ過酷な戦場で骨ひとつ拾われることのない死を迎えるかも知れないそんな恐怖に震えながらも、有無を言わせず若くして戦場に送りこまれていった若者がいたことを思う瞬間を持ってほしいなと思います。
老若男女を問わず、私達は、普段の生活では忘れてしまっているけれど、せめて、終戦記念日を迎える夏に、一度は考えなければ、またこの悲劇は繰り返されるかもしれないのだから・・・。
映画『ラストゲーム 最後の早慶戦』公式ブログ 渡辺大さんが出来る限りお返事を書きますとおっしゃっていましたよ~、一度のぞいてみてください)
~ おしまい ~
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