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アルザスの旅を終えて、南ドイツ独特の景色を眺めながら、旅の原点であるフライブルグへ戻ってきました。時計の針は夕方6時を過ぎていました。そろそろどこで食事をするのか決めなくてはいけません。いや、今回は僕が決めなくても、フライブルグに長年住んでいたガイドさん(ぽんカノ)が同行しているので、食事の心配はしていませんでした。
車は市の中心に入ったと思ったら、通り過ぎてしまい、何故だか民家の少ない郊外の方へ車を走らせています。そして、幹線道路を離れ、車1台がギリギリ通れるぐらいの細い道をクネクネ曲がりながら、車はどんどん畑へ向けて走っていきます・・・。やがて、砂利道の農道へ突入し、車を揺らしながら、丘を登っていきました。
フライブルク郊外のぶどう畑の景色
そして、たどりついた先は、小さな教会。 えっ? 教会で食事なの? でも、よく見ると、レストランが教会に隣接しているではないか!ぽんカノが言うには、地元の人はこのレストランが旨いと言って、遠くから足を運ぶらしいです。まさに、隠れた名店なのです。
し・・・か・・・し・・・・・。本日、休業日。
さっき登ってきた畑の坂道をサッサと下り、ぽんカノが昔通っていた大学前を通過。ぽんカノが言うには、この辺りにサッカー・ドイツ代表監督のヨアヒム・レブ氏が住んでいるようです。のどかな田舎町にお住まいなんですね。そのレブ氏の邸宅の辺りで車を左折し、今度は林道をグングン登って行くではありませんか。
教会に隣接するレストラン(本日休業) レストランを目指して林道を走る
街灯はなく、ガードレールすらない危険な道。車1台分の幅しかない道を高速で走りぬけて行きます。陽が暮れたら月明かりすら届かない真っ暗な林道。山奥にある僕の実家よりヒドイ。こんな道の果てにレストランなんて本当にあるのだろうか?
はい、ありました・・・。
密林に埋もれるかのように古い別荘のような建物があり、これがレストランのようです。驚いたことに、そのレストランの隣には教会があるのです! こんな山奥に一体誰が礼拝に来ると言うのか?ぽんカノが言うには、隣の教会で結婚式をあげて、その隣のレストランでパーティーをする地元の人が多いのだとか。
山奥の謎のレストラン(教会は木で隠れている) 牛肉とニョッキの炒め物(旨い!!)
中に入って見ると、お客さんが3人いました。普段は、店内と外のテラス席はお客さんでいっぱいになるほどの人気のレストランだそうですが、この日の店内は何故だかガラガラ・・・・・・。静寂に包まれた山奥のレストラン、質素な内装、そして寂しくなるほど静かな店内。しみじみと酒をすすりながら、料理を待つことにしました。
注文して20分ぐらい経った頃に、広い厨房から牛肉とニョッキの炒め物が運ばれてきました。盛り付けは質素。しかし、牛肉を口に運ぶと、意外にも柔らかくて旨い。ニョッキと牛肉の相性も良く、味付けは素朴ながらとても美味しかったです。
この旅を通じて、フライブルクにおいて、地元の人にしか知られていない隠れた名レストランの法則を発見しました。それは『(1)ひどい道の終点にある。(2)教会に隣接している。(3)静かな場所にポツンと建っている。』です。
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