全5件 (5件中 1-5件目)
1

南アルプスから下山した翌週末、すかさず体を休める暇もなく、車に荷物を詰め込み、三重県のキャンプinn海山へ家族3人で出撃。 ここは銚子川の目の前にサイトがあって、気の向くまま川に飛び込めるので最高のキャンプ場なのである。 今回ちょっと笹濁りだったが、気になるほどでもない。 サイトは川のそばのリバーサイトと林間サイトがあって、2年前泊まったリバーサイトは広いのだが、今回テントを張った林間サイトは狭い。 でも、サイトが植林の中で、真夏の直射日光をまともに受けないというのがなかなか良い。 そもそも我が家はキャンプが目的ではなく、川遊びがメインなので、特に不満は無い。 だいたい、オートキャンプ用のテント自体が3人家族の我が家にはでかすぎるのが不満だな。夜寝るだけのためのテントがテントサイトの大部分を占めてしまうのが気に入らん。 貯金が貯まれば、そのうち山岳用の4テン(4人用テント)買って、それでオートキャンプしたいところ。 今回、職場の水陸両用カメラを借りてきて、試しに水中で撮影してみた。ペンタックスのWG-1。水中写真ってのがどの程度撮れたら綺麗と言えるのかよく分からないが、結構ちゃんと撮れてた。 夕方には4リットルペットボトルで作ったセル瓶を川底に沈めておいた。 夜は、脂ギッシュな焼き肉に舌鼓を打ち、ビールをこれ見よがしに飲んで、翌朝、セル瓶の回収に入ってみると・・・ 見事に、手長エビが入っていた。 生まれて初めてセル瓶を仕掛けてみたが、獲物が捕れて大満足。 この手長エビ、自宅に持ち帰って唐揚げにしたら、速やかに息子のK助の胃袋に吸い込まれていった。 2泊3日の海山のキャンプ、夏休みはなかなか予約が取れないほど人気のキャンプ場だが、出来れば、来年も行きたいですな。
2012年08月20日
コメント(0)

夕べ気象通報を聞いて付けた天気図は、太平洋高気圧はあいかわらずアリューシャンのあっちにあって変わっていないが、日本付近の等圧線が前日より混んできていた。 風が強くなる知らせだったのだろうか。 荒川小屋を5時前に出発し、大聖寺平の稜線に出る手前から、爆風烈風直撃ぶっとび状態になった。 今日の本来の予定は、南アルプススペシャル超だらけモードで、荒川小屋を出て赤石岳ピークそばの避難小屋まで、予定行動時間2時間半である。 避難小屋着いたら、日が暮れるまで南国よろしく日向ぼっこをやり、夕方は心清らかに夕日を眺め、日が沈めば満天の星空を健やかに満喫し、翌朝富士山の隣から昇る朝日に信心深く涙するという、登山者ならではの超豪華メニューてんこ盛りなのである。 ただ頂上の避難小屋は水が不足しているらしい。そのため、ザックには今晩の晩飯と明日の朝飯用に2.5リットルの水を余分に積んでいる。 重い。 さらに追い打ちをかけるように、稜線は爆風。さらに雨。 景色どころではない。ザックが風で振られるほど。 小赤石岳、なんも見えん。 赤石小屋分岐でザックをデポした。 決めた。 赤石頂上泊はやめて、本日赤石岳ピストンの後、椹島まで一気に下山だ。 自分で付けたええ加減な天気図でも天候回復の兆しが無い。 赤石岳のてっぺんに今夜泊まっても展望無ければおもしろくない。 よし、せっかくここまで担いだ水だけでも小屋に届けよう。 避難小屋には水が無い、そう荒川小屋にも張り紙がしてあったし。 ということでサブザックに2.5リットルの水を積んで赤石岳ピークへ。 20分ほどで、赤石岳ピークへ。 3年ぶり、遂に戻ってきた。 3年前は両足靴擦れがずる剥けで歩くことさえしんどかった。 そしてしんどかった分、一番思い出深く、大好きになった赤石岳に戻ってきた。 下山後間もなく44歳になるおっさん一人で、またジワ~っときてしまった。 だが、なんも見えん。 でもなぜだが、心晴れやか、満足しきりなのである。 赤石岳避難小屋の小屋番さんに水を託し、即下山へ。 赤石岳8:30発。 ガイド本の赤石岳から椹島までのコースタイムは約6時間。休憩無しでコースタイム通り歩けば、14:30分に椹島に着くことになる。 椹島から畑薙ダムへの最終バスは14時発。 本来なら間に合わないのだが、下りだけはコースタイムより早く下れるので、うまくいけばバスに間に合うかも。 デポしたザックを担ぎ直し、椹島へ激下りの始まりである。 といっても、雨降ってカッパ着てるし、地面も滑りやすくなってるし、富士見平までは狭く危なっかしい箇所もあるので、そんなにペースを上げられない。慎重かつ慎重に。 赤石小屋に11時着。 バス発車まで3時間。小屋から椹島までのコースタイムは3時間半。 膝がもてば、十分縮められる。 でもこれからが長い。 ある程度膝に負担をかけない歩き方はできるようになった気はするが、それでも大腿筋がプルプルし始めている。 無理せずゆっくりあせって急ごう。 唯一の救いは、赤石小屋で雲を抜け、カッパを外すことが出来た。 すでに汗で全身ぬれぬれになっていたので、カッパを脱いでかなり動きが楽になった。 樺段を過ぎると、椹島の気配が感じられる。 ロッジの屋根が見えたり、車の走る音が聞こえたり。 と言ってもここからが長い。足も油の切れたロボコップ状態となり、スムーズに動かせない。 これはぎりぎりになりそうかな、最悪、椹島にもう1泊してもいいじゃん、でも間に合えばバスに乗りたいなあ、と葛藤が続く。 ギーガシャン、ギーガシャン、ロボコップ歩きで必死に下る。 下りなのに、汗も吹き出し、呼吸も乱れる。 やっぱだめかな、と思ったが、13時45分、無事、椹島下山。 間に合った。 赤石岳ピークから2,000m一気に激下り。 「はぁ、はぁ、な、な、生ビールください。」 「バス、2時発ですよ。飲めます?」 「大丈夫です。一気にいっちゃいますから。」 「ではお待ちください。」 琥珀色に輝くジョッキに満たされたビール。 バスに間に合うと分かれば、もうこれしかない。 「えっ、もう飲んじゃったんですか!!」 胃袋に、血管に、そして心にきっぱり染み渡る生ビールなのである。・ガイド本の歩行時間 8時間45分(山と高原地図)・俺の歩行時間 7時間16分(休憩を除いた実質歩行時間)・俺の行動時間 8時間55分(休憩を入れた時間) 3年前、聖、赤石に登った時、向こうに見える荒川三山にテント担いで登りたいと思った。 それから2シーズン、仕事の予定と夏山のベストタイミングとがかみ合わず、涙を飲んだ。 そして今夏、3年ぶりに南アに戻ってこれた。 天気がもひとつだったため、超のんびり行程の予定のはずが、ごく普通の行程とはなったが、それでも満足。 山、やめられないなぁ。 無事椹島から奈良の自宅に戻り、浴びるようにビールを飲みながら、頭の中でもう一度今回のコースを歩き直し、次はどこを登ろうかと思いを馳せる、清く正しい真夏のひとときなのである。 「とうさん! 帰ってたの!」 ビールブリザードに見舞われ、リビングのフローリングにパンツ一丁で意識を失ってしまった俺を、遭難者捜索のため、明け方寝室から出てきた家内が偶然発見してくれたお陰で、俺も富山出張から4日ぶりにようやく布団に入ることができた。 こうして、俺の夏山も無事、幕を閉じたのであった。
2012年08月13日
コメント(0)

入山二日目。 今日は千枚小屋から荒川三山を越えて荒川小屋まで、3,000m峰3連発、今回山行のハイライトである。 夕べの夕立もすっかりあがって天気も悪くない。 出発前、千枚小屋から見上げる空も青くて気持ちええ。 コースタイムも4時間強なので、そんなに焦らなくてもいい。夕立までにテン場に着けばいいかなってとこ。 ただ、夕べの雨でテントがびしょ濡れ。 食料がちょっと減った分、ちょっとは軽くなってるはずという期待裏腹、ザックの頭の方がちょっと重く感じる。 振り返ると、笊ヶ岳、その手前には昨日登ってきた尾根筋が見えている。 よくもまぁ、あれだけ歩いたもんだなと、自分でも感心する。 雲が切れ、赤石岳が全貌を露わにし、その向こうに聖岳、上河内岳が見えてきた。 3年前、靴擦れで苦しみながら登った山々が見えてくると、なんとも感慨一入。 あのとき、次登るなら荒川三山って決めてたこともあるし、こうしてここを歩いていることがとてもうれしい。 いくら調べて勉強しても全く覚えられないので、高山植物の名前に拘らず、最近は目で楽しむことにしている。 北の方角には南ア北部、塩見岳がチラ見せしてくれるだけで、結局、それ以北の山々は拝めなかった。 花は可憐だ。 今回のハイライト、悪沢岳をあっさりパス。 本来メインのピークに着いたら、たくさん写真撮ったり、ピークラーメン食べたり1時間くらいのんびりするのだが、悪沢のピークに着いたのが、朝8時半。 ラーメン食うにはちょっと早いし、周りを見ると積雲がなんだが早めに発達し始めている。 今日の荒川小屋までで行動時間は知れてるのだが、夕立が来る前に小屋まで行っておきたい。 などと、一人だといろいろ考えてしまい、悪沢岳をさくっと通過して、結局のんびりしたのは荒川中岳のピークだった。 荒川中岳ピークにて、大物干し大会。 とにかく雨を吸ったテントが重いので、ここでザックの中身全開。 フライにテント本体にグランドシートを広げて全部乾かした。 なにしてんねん? 警戒心全開、だが好奇心も全開のオコジョが目の前50センチまで近付いてきた。 聖岳の向こうに見える積乱雲がちょっとずつ成長していってる。 そろそろかな夕立がこっちくるな、と荒川前岳をピストンして、一気に荒川小屋へ下った。 畑薙ダムからフォレストのバスで入山する方なら周知のルール、東海フォレストが指定する小屋で一泊しなければ、帰りのバスに乗ることができない。 ということで、今夜は荒川小屋へ素泊まりなのである。 宿泊者は確か12名。そのうち自炊素泊まりは俺一人。 食事付きの皆さんが旨そうに荒川小屋名物のカレーライスをむさぼり食ってる中、俺は一人で白米を炊き、鍋に干し椎茸、干しエビ、ジャガイモ、タマネギを炒めてからフリーズドライの中華丼をぶち込み、海鮮中華丼を作製していた。 と、このとき、同宿に昭文社の取材の方々がいらっしゃり、そのうちのお一人が今日誕生日だとのこと。小屋のサービスで食事付き宿泊者全員にデザートのケーキが配られた。 俺は素泊まりだから全然期待せず、飯を炊いてる鍋を確保しながらみんなと一緒にハッピーバースデーを歌っていた。 と、そこへ、天使が舞い降りてきた。 あの、「よかったらどうぞ」。 顔を上げると、そこには小屋のスタッフの衣装をまとった天使が、一皿のケーキを両手に持って俺の前に立っていた。 それがこの写真。 素泊まりの俺にもケーキを分けてくださった小屋スタッフの配慮に、ソロ登山の俺の心も温かくなったのである。 俺が小屋に着いた直後に降り始めた夕立もいつのまにか止んでいる。 慣れない小屋泊まりに明かりを灯してくれた、あま~いケーキなのであった。・ガイド本の歩行時間 4時間50分(山と高原地図)・俺の歩行時間 5時間23分(休憩を除いた実質歩行時間)・俺の行動時間 7時間27分(休憩を入れた時間)
2012年08月12日
コメント(2)

朝3時起床。 アルファ米の五目ご飯を食べ、椹島を5時出発。 3年ぶりの南アルプス。 3年前は相棒と二人だったが、今回はソロ。 いよいよ椹島からの標高差1,500mの千枚小屋への登りの開始である。 平らなのは、この吊り橋まで。 この後はひたすら登りあるのみである。 木立の隙間から見える悪沢岳は、やたら遠い。だが、ガスらず展望があるのは救いである。 清水平の湧き水。 これ、むちゃくちゃ冷たくて旨かった。30秒も手を浸けてたら痛くなるほど。 思わず、かぶっていたキャップを外して、頭にぶっかけた。 展望のほとんど無い登山道。 蕨段の手前でちらっと見せた千枚、悪沢方面。 今日の目的地、千枚小屋は千枚岳のすぐ下なのだが、まだそれも見えない。 ただ、千枚岳に続く稜線を目の当たりにして、愕然。 まだ、あんなにあるの・・・。 マジで心が折れそうになる、それほど遠い。 もう、無心で歩くしかない。というか、歩き続けなければ着かないので、いつの間にか無心になっていた。 いつもなら、もっと写真も撮るのに後から見たら、ほとんど写真も撮ってなかった。 千枚小屋へ荷揚げするロープウェーまで来ると、聖岳の向こうに積乱雲がにょきにょき首を上げてきている。 こりゃ、夕立も来るな、それまでに小屋に着きたいし。 ま、歩き続ければ、目的地に必ず到着するのが登山のいいところ。 午後2時、無事千枚小屋に到着。 小屋からちょっと離れたテン場にテントを建て、午後4時の気象通報までの時間がゆっくりできる時間。 小屋へ戻り、500ml800円の超高級ビールを買って、またテントに戻って隠し歩荷のやきとり缶詰を開け、つかの間の至福の時をのんびりと。 午後4時から気象通報で天気図作成。 今時、大概の山域でdocomoであれば、天気図や天気予報をチェックできるのだが、アナログ人間の俺は、未だに天気図作成をモットーとしている。 天気図作ったところで、大した予報も出来ないのだが、山に入った以上、なんにもかんにも人任せにせず、自分の判断に全ての自分の行動を委ねたいと思っているし。 ついでに、俺の携帯はAUで、こんな山奥では滅法弱い。 天気図つけたら、晩飯作成。 今夜は白米0.8合とマルちゃんのワンタン。 これもワンタンだけだと味気ないので、ジャガイモとタマネギとサラミを炒めて、そこにワンタンをぶち込んで軽く煮込んでいる。 マルちゃんのワンタンは俺のキャンプでの定番で旨さはお墨付きで、よく朝のスープ替わりに使っているのだが、ほかの具材を入れることで、ボリュームたっぷりのおかずに変身したのであった。 そうそう、天気図つけてるとき、空がゴロゴロ言いだし、ラジオからもザザッとノイズが頻繁に入ってくるようになった。 やがて、真上に雷がやってきて、土砂降り開始。 下界での雷は1カ所からとどろくが、山では線です。ゴロゴロがあっちから鳴りながら真上を通ってあっちへ通り過ぎる感じ。 テン場は樹林帯の中にあるので、直撃はそうそう無いだろうが、やっぱ気持ち悪いもんですな。 夕立だからそのうち止むだろう、などと考えならシュラフに潜り込み、結局雨が止んだことを知ることもなかった。・ガイド本の歩行時間 6時間50分(山と高原地図) ・俺の歩行時間 6時間38分(休憩を除いた実質歩行時間)・俺の行動時間 8時間45分(休憩を入れた時間) ガイド本の歩行時間って、小屋泊まりの装備のコースタイムなので、元々足が遅い上に20キロの幕営装備を背負って歩く俺にはそのまま参考にはならない。 ガイド本のコースタイムを1.2~1.5倍程度にしたら、大体自分の出発から到着までの全行動時間ってのが、荒削りな目安かな。 それにしても今日のコースは長かった。
2012年08月11日
コメント(0)

8/9は、出張で富山へ。 愛車にはビジネス鞄と一緒にザックと登山靴が積んである。 9日はしっかり仕事をやっつけ、市内のホテルにチェックイン。 明けて翌日8/10、富山を朝5時出発。 東海北陸道、東海環状、東名、新東名と走り、島田金谷ICを降りて、大井川をひたすら上流へ。 午後1時、たどり着いたのは畑薙第一ダム下の駐車場。 盆休み直前だというのに、週末の天気予報が悪いせいか、車は少なかった。 ここから、東海フォレストの送迎バスに乗り、登山基地の椹島へ。 3年ぶりの椹島である。 テントを建てて、一段落。 入山前日に突然富山出張が入り、入山をやめようか延期しようか結構悩んだが、テントを建てて、ようやく深呼吸。 ここまで来れば、もう仕事に追っかけられることもない。会社の携帯電話も車の中に置いてきたし。 一人で富山から椹島まで500キロ近く車の運転なんぞ、自分の中では暴挙なのだが、無事到着できて一安心。 晩飯は、白米0.8合と、アマノフーズのフリーズドライ親子丼。ただこれだけだと、淡泊なので、ジャガイモとタマネギを炒めて、そこにサンマの缶詰をぶちまけ、フリーズドライ親子丼をぶっ込んでちょっと煮込んでいる。初めて試したが、意外に旨かった。さて、明日はいよいよ登山開始、千枚小屋までの長丁場である。気象通報聞いて付けた天気図では、ぱっとしない天気。せめて、行動中だけでも雨に会いたくないもんだと考えながら、19時就寝。標高1,000mの空気は肌に心地よく、足の指先から深い淵に沈んでいくように眠りについていった。
2012年08月10日
コメント(0)
全5件 (5件中 1-5件目)
1