sinokの【私情まみれの映画考察】

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March 14, 2010
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カテゴリ: 映画「ま」行
これは明らかに原題の方がよかった。

そんな男たちに対して、女性がいかにして抵抗するか。
女として人ごととは思えない、深いミステリーだったと思う。
ヒロイン:リスベットは、リプリー、サラ、クラリスといった強く生きるヒロインの系譜に連なるべきだと思う。

ただ殺されるのと、暴行と、どっちか選べといわれたら、殺されるほうがいい、と思う女性は少なくないと思う。男性からすれば、そんなことぐらいで死を選ぶな、と思うかもしれないが、女性にとって暴行は魂の殺害に等しい。
女性の体は男性を受け入れる構造となっているが、受け入れるのは肉体だけの問題ではない。魂が納得するか否か、それが女性自身が思っている以上に重要なことだと思っている。

この映画、リスベットが、そして物語の重要なキーとなる女性が、『女を憎む男たち』への激しい抵抗をする姿を描いている。
ミステリーとしても面白いのだけど、映画は、中核をなす失踪事件と同じウエイトでリスベットの心の闇も描いている。

『女を憎む男たち』の真逆にたつ主人公ミカエルに、心を開いていく姿も美しい。
そのことを素直に喜んでくれるミカエルに、見ている私たちも心を癒される。
もっとも、お人よし過ぎて危機に陥ったりする、非常に脇の甘い男なんだが(笑)

優しさと残酷さを振り子のように行き来する映画で、見ていて非常に心を揺さぶられる。
原作読んでみたいなあ。
北欧の暗さは、日本のミステリーでいつも北陸とか東北とが舞台になるのに通じて、非常にミステリー向きに思えた。

それにしても『女を憎む男たち』に向かってリスベットたち女性が振り下ろす鉄槌を、男性はどう思うのだろうか。
魂を殺された女性たちの精一杯の抵抗を、そこまでせんでも、と思うだろうかまったく、女の腹を借りねば生まれることすらできないくせに、どうして生まれてくると女を屠ろうとしだすのか、このテの男たちは。
どれほど欠点があろうとも、ミカエルのような暖かな男性を、女はみんな待っている。







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最終更新日  March 22, 2010 02:31:40 PM
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