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和田虎17安打も“魔さか”6-1から痛恨ドロー

 (セ・パ交流戦、ロッテ6-6阪神=延長十二回規定により引き分け、1回戦、1分、22日、QVCマリン)17安打でなぜ勝てん!! 阪神は五回までに6-1とリードしながら、延長にもつれこみ、痛恨のドロー。今季2位タイの17安打を放ちながら、6得点止まり。14残塁という拙攻の山を築いた打線について、和田豊監督(50)は「もう1点とっておかなきゃ、こういうことになる」と自戒を込めた。

 今季両リーグ最長の5時間12分の死闘を終えたナインはベンチからしばらく姿を現さなかった。選手たちの足どりは重く、表情が消えていた。17安打も放ちながら、勝てなかった。なぜなのか。安全圏と思われた5点のリードすらも消し去る痛恨のドローだ。

 「とれるところで、もう1点をとっておかなきゃ。こういうことが起こるということやね」

 和田監督は憤りを隠しきれない口調だった。イヤな予感が的中した。中盤に柴田のプロ1号3ランやマートンの一発が飛び出すなど逆転に成功。しかし、それ以降ホームを踏めなかった。17安打を放ち、6得点も14残塁。六回以降はゼロ行進で、5度の得点圏で残塁がなんと12。粘りを欠き、天を仰いだことに疲労が何倍にもなった。

 6-1の六回。一死一塁で日高の右前打で一走・新井良が三塁を狙って憤死。その裏に先発・榎田が井口、今江に連続本塁打を浴びるなど2点差に詰め寄られた。雲行きが怪しい中、指揮官が振り返ったのは八回一死一、三塁の場面だ。

 「意図していることができなかった」

 大和がセーフティースクイズを試みるも、ボール球に手を出し、投前に転がった。三走・柴田は本塁突入できず、くぎづけ(記録は投前犠打)で結局、無得点。サインの伝達ミスの可能性もあり、疑問だらけのプレーだった。

 久保が井口に同点2ランを許した九回は鈴木の死球判定をめぐり、工藤球審に猛抗議する場面もあったが、拙攻の山にむなさしが残る。そして延長十一回二死一、二塁で新井良が左前打を放つも、二走・鳥谷が本塁憤死。左翼・荻野貴の送球がそれるのを願う“ギャンブル的な”突入も、タイミングはアウトだった。

 「柴田の初本塁打? そういうときは勝って祝ってやりたかったけど」と指揮官はつぶやいた。

 流れに乗れない。逃げきれない。完全なる勝ちパターンを落とした。さらに先発メンバーの新井、日高が負傷退場と泣きっ面にハチ。踏んだり蹴ったりの事態だ。首位・巨人が楽天に敗れたため、2差に縮まったが、喜べるはずがない。「点をとっておけば」と問われた黒田ヘッドコーチも「そやなぁ…」と静かに答えた。

 シーズンを終えた時、このドローが頭をよぎるようでは絶対にいけない。“幕張の悪夢”をどう生かすか。チャンピオンフラッグを奪うには、今のままではいけない。
(阿部 祐亮)










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Last updated  2013年05月23日 16時20分27秒
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