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January 3, 2006
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カテゴリ: 映画
NUOVO CINEMA PARADISO 『ニュー・シネマ・パラダイス』


話には聞いていましたけど、本当、映画好きの、映画好きによる、映画好きのための映画でした。



物語は、ある老婆が電話をかけるシーンから始まります。
老婆の息子は30年も前に家を出て行ったきり帰ってこない、連絡もしていないようです。



豪奢な部屋に帰って来る1人の男。
ベッドの中から「あなたの母から電話があった」と伝える女性。
「他に何か」と問う男に、「アルフレードが死んだ、って」との答え。


それは、自分がまだ幼かった頃から街を出るまでの、トトと呼ばれた時代の、長くも美しい思い出でした。



映画への愛と思い出に満ちた追憶…。
映写室から眺めた風景。
集めたフィルムの切れ端。
幼い頃、映画館で学んだ全てのこと。

ある事件をきっかけに、トトは映写技師への道を歩み始めます。



エレナとの出会い。エレナへの思い。
映画の仕事と彼女への思いと。
映画館で育まれた青春時代。



アルフレードが贈ったのは「帰って来るな」
「子供のとき、映写室を愛したように、自分のしたことを愛せ」
という言葉。



師であり、導き手であったアルフレードの死は、トトを故郷へと導きます。

しかし、昔愛した人の面影はそこにはなく、ただ古いフィルムの中に輝きます。

アルフレードの妻から渡された形見は、これも一本のフィルムでした。
そのフィルムを映しながら、トトの心は子供の日にかえっていきます。
映画がどんなにドキドキする素晴らしいものだったか、人が人を愛することの意味を。



新年の「旅立ち」に相応しい映画でした。

うーん。確かに名作。
惜しむらくは、映画内で引用されている映画のうち、分かるのはチャップリンくらいしかないという点。
はぅ。DVDでも良いから、もっと名作を観るようにしよう…。

パンフレットの中で、淀川さん(!)が、「私も切り取られたフィルムを集めて宝物にしていた」と語ってらっしゃるのが、とても微笑ましくて印象的でした。

映画館でこの映画を観る喜び。
映写機のまわる音を気にしながらという訳ではないけれど。




『ニュー・シネマ・パラダイス』
 - "NUEVO CINEMA PARADISO"
1989年 伊=仏合作 124分

シネスイッチ銀座

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ/サルヴァトーレ・カシオ/ジャック・ペラン/マリオ・レオナルディ/アニェーゼ・ナーノ

★★★★☆





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Last updated  January 7, 2006 11:12:26 AM
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RonaldBus@ Transforming your landscape with gorgeous blue stone slabs. Understanding the Benefits of Choosing …
mrtk@jp @ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
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