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暫くの間、エレンさんがお休みの日が続いたことがあり、思い切って手紙をだしてみました。そして、すぐに返事のお手紙が送られてきました。
素敵なカードとそして何時も私のことお気遣い下さりありがとうございました。私はうっかり転び、顔を激しく打ってひどい顔になってしまいました。シニアセンターに行き皆さんにお会いすることができなくなってしまいました。今はすっかり良くなったので来週には戻りますのでお目にかかれるでしょう。貴方は本当に可愛い女性で好きです。ご一緒に仕事ができてとても嬉しいです。
エレンさんからの初めてのお手紙です。
それから私から手紙を送ると、必ずお手紙をいただきました。
日本に帰国してから頂いたお手紙が多いのですが、私からの手紙は、長女の結婚式の様子や次女の大学の卒業式の様子、家で飼っていた犬や猫のこと、また、プールで泳いでいる事などを書いた英文の手紙を送りました。
私の便りをいつも楽しみにしていたことを、エレンさんの息子さんから、エレンさんが亡くなられた時のお手紙のなかに書かれていました。
エレンさんは百二歳で亡くなられました。息子さんからお手紙を頂いた時は、胸が熱くなりました。八十九歳から百一歳までに書かれたお手紙をもう一度読み直してみました。そして歳をとってもこれだけのお手紙を書かれたことは、しっかりしたお年寄りだったとおもいました。
エレンさんのお手紙の中には、息子さんによく面倒をみてもらっているので、幸せであること、お誕生日には素敵なレストランで、エレンさんの大好きなローストビーフとヨークシャプディングの英国式の食事のお祝いをしてもらって嬉しかったこと、それに、息子さんと一緒にロングドライブで、あちこちの観光地を訪ね楽しかったことなど、便箋に裏表ぎっしりと書かれてあるお手紙もありました。
また、何の前兆なく、長男が重い心臓病で亡くなり、大ショックだったこと、そのあと、エレンさんとほぼ同じ歳のお友達が、最後は、介護施設に入り、亡くなったこと。
当時、私から手紙を送っても、返事がなく、久しぶりに来たお手紙は、辛いこと悲しいことが続きましたが、何とかこれを克服して将来に進まねばならないと書いてありました。
また、私が、驚き感激したことは、イギリスにいるお姉さまが百歳のお誕生日を迎え、女王からお祝いのお手紙を頂いたこと、またエレンさんもアメリカの大統領からお手紙を頂き、姉妹揃って百歳のお祝いをしてもらい長生きなさったことでした。
エレンさんはとても穏やかなおとなしいお年寄りでした。いつも息子さんに感謝して前向きに生きている女性でした。
でも歳とともに気管支炎などの病気をすることも多くなり、関節炎で手が麻痺して手紙を書くことができず、コンピュータで作ったお手紙を頂くようになりました。
私は、6年前にパソコンを買い、5年間アメリカで過ごしたことを書きたくホームページを作りました。作る前に、エレンさんとの想い出を書くために、息子さんへ、ラストネームなど個人情報に気をつけて載せたいと許しを得る手紙を送ると、
私の母は、貴方が母を大変敬愛くださり、貴方のWEB SITEに、想い出を書き込みたいとお考えであると知ったらきっと喜ぶでしょう。母はシニアセンターでの貴方との楽しかった折々の話をよく私に話しました。勿論、貴方がお好きなように母の写真やお手紙をお使いになっても結構です。
の返事のお手紙をいただきました。
この広い世界で、イギリス人のエレンさんと日本人の私が、偶然にもアメリカで知り合い手紙のやりとりを交わしたことはおもいもよらないことでした。年齢差を越えて、お互いに引きよせる何かがあったのではないかと私なりに思っています。エレンさんから頂いたお手紙は、わたしの一番の宝物です。
おわり