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2003年11月14日
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 後輩君は私から離れてのびのびと旅行できた事がさぞうれしかったようです。そのおかげで、11/14日分として3つも長文を送ってきてくれました。せっかく送ってきてくれたので3日間に分けて掲載したいと思います。日にちがずれてしまうけどご勘弁を。。。

以下、後輩の日記-----------------------------------

僕の渡米
11月14日金曜日 衝撃の出会い

今日は、JTBのツアーでワシントン見物することになっている。
ホテルでワシントン宿泊ツアー組みが合流し、その後、ユニオン駅で、NYからの日帰りツアー組みも合流し、一緒に車でワシントン観光をする。
アーリントン国立墓地→リンカーン記念堂→ポトマック川河岸の桜並木→ホワイトハウス→国会議事堂→ワシントン記念塔→ジェファーソン記念堂→スミソニアン博物館って順で周る予定。

今日の僕は、とても順調だった。ツアーの集合時間の2時間前にホテルをチェックアウトし、ツアーで回らない観光スポットを見学し、集合時間の15分前に余裕でホテルに到着し、ロビーで一服しているってあんばい。当然、汗なんか一滴もかいてない。
#先輩と相対しているときの、「冷や汗」含め、僕が汗をかかない朝ってのは、こっちに来て初めてだった。日記を読んでくれている皆さんも、ご承知だとは思うが。


「今日は何かが違う。早起きは3文の得ってのを、アメリカの神様が知っているか否か判らんが、今日は何かがある。」って強く拳を握って、天を見た。
しかも、アメリカの素敵なホテルのロビーで、コーヒー片手に落ち着いた雰囲気をかもし出している僕は、余りにもかっこ良過ぎた。
#この時、(先輩が居ないから)、僕の空想癖は最高潮に達していた。もう、誰も止められない。
「うーん、、、ナンシー(仮名1)やスーザン(仮名2)が、
#仮名1と仮名2は(空想癖を発症している僕にとっては)、いずれもキュートなアメリカ人女性を指す。
「お友達になりませんか?」って声かけて来たらどうしよう!ぐふふ。」って思い、独り心の中で、自分の英語力を嘆いた程だ。

病気の僕が、宇宙人的な感覚で想像を膨らませている間に車は進みユニオン駅に到着した。
NYからの日帰り組みの電車は、予定より遅れているって事だった。
待ち時間が25分を過ぎた頃、駅で待たされた僕は、ちょっとイライラしてきた。
「今日はいい事ある筈なのに!昨日に続いて今日も電車の遅れか。観光の時間が減るじゃないか。確かに、NYからワシントンは距離がある。けど、日本の新幹線が東京→大阪で25分も遅れようもんなら新聞沙汰だよ。ったく。馬鹿電車めっ!」

約束の時間から、30分が過ぎた。

と、その時、だ。
僕は、目をしばたたかせずには居られなかった。
遠くから歩いてくる遅れた電車組みの観光客の先頭に、とてもキュートな、独りの日本人女性を発見したんだ。
#先輩同様、当然僕も、キュートなナンシーやスーザンより、日本人女性が好きだ。

し、しかも、隣を歩く、男性は居ない!

遠めに見ると、年のころは30前後。正に適齢期。
#そして、僕も適齢期。
日本から遠い遠い、ワシントンで、しかもツアーで出会うなんて、有りそうな話しとは言え、何と言う巡りあわせだ。
「しっかし、神様も意地悪だぜ。僕への最高の贈り物を、30分遅刻で届けるなんてさ。ふっ」
僕は、「神様の悪戯」に、口元を緩ませた。
#この時、僕の交感神経はブレーキを失い、そして、アドレナリンが、出っ放しだったんだ。

彼女が、一歩ずつ、こちらに近づいてくるのを見て、僕の手は、今日、初めて、汗ばみつつあった。「今日の最後に言うんだ。「日本に帰ってから、是非、会いましょう」って。」僕は、強く決心した。
#初めての人に、積極的に声をかけた事なんて無いが、「今日は何かが違う」=「今日は人生最大の勝負の日だ」って、勝手に思ったんだった。

昨日の日記に書いた、「父親のような優しさを持つ先輩」のことも、もちろん僕は好きだ。
が、先輩は、結局「男性」。僕は、やはり、「女性」が良い。

車の近くまで来て、一緒にくるおばちゃんたちの話し声が聞こえ始めた。
「おばちゃんの声は、いい。彼女の声が聞きたい。」
僕は、車の窓に、べったり耳をつけながら、反対側のシートに目をやった。
僕の隣のシートは、空いている。しかも、車のシートは、観光客の人数分しかないことが一目で判った。即ち、ここに座る可能性のあるのは、遅れて乗り込んでくる、あの集団のうちの誰か。
「おー、神よ。再度の奇跡を!願わくば、彼女を僕の隣に!」
#僕は、天に届くよう、声を出して、「英語」で、祈りたかった。

車のそばまで来て、彼女が何かを話そうとした。
「か、彼女の声が聞ける!」
僕は思った。
彼女の唇から、最初の声が出るまでの光景は、僕にとって、まるで、スローモーションを見ているようだった。
#そう、この瞬間(とき)が、一番幸せだったんだ。

「みなさぁーん、おはようございますっ。電車が遅れてしまいましてっ、、、お待たせしてしまい本当にごめんなさぁい。」

彼女は、「お客様を先導するために先頭を独りで歩く」JTBの現地ガイドさんだった。
アメリカ住まいではどうしようも無い。

途方に暮れてボーっとしている僕の肩を、グローブのように大きく、しわくちゃな手がたたいた。
「おにいちゃん、と・な・り、いいかい?」
グラウンドコートを着て、無精ひげを少し生やした四角い顔に、野球帽をかぶり、カメラを下げた、正真正銘の日本のオヤジだった。
「あ、はぁ・・・」

こうして、先輩が居なくても、僕は、ちゃんと空想癖から覚めることが出来た。

余談では有るが、、、
サービスを仕事にしているからとは言え、ハキハキとした話し方、背は小さい(即ちコンパスも短い)けどチョコチョコと足早によく歩き、テキパキと案内する姿、時折混ぜる冗談と笑顔、ご婦人達に見せる気遣い、気立ての良さを感じさせる、最高のガイドさんだった。
僕は、ワシントンで、日本の女性に久しぶりに会い、その優しさと礼儀正しさを改めて感じた。
こういった日本人女性が、世界中の男性からも、評価が高い理由がわかる。

この日のワシントンは、快晴。
眩しい太陽の光に照らされ、最初のアーリントン墓地に行った頃には、僕は、すっかり夢から覚めて、ガイドさんで無く、壮大な景色を楽しみ始めていた。
ただ一つ、「連絡先でも聞いて、アメリカの地で独り淋しく暮らす先輩に紹介できたら最高なんだけどな」ってことは考えていたけどね。


つづく

#先輩へ:観光で訪問した場所についていろいろ書きたいのに・・・。面白く書こうと思うと、こういうネタになってしまうんですよ。真面目な渡米日記は、いつか別の機会にした方がいいですね。削除されるしさぁ。






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最終更新日  2004年01月10日 16時04分54秒
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