私のサイトとしては「さあ、全国各県の『大関』級の事業者を口説いて高速ツアーバス業態を一気に拡大。地方の既存事業者は覚悟の程を」と言いたいところだが、そうはいかない。「横綱」に当たる既存事業者と「大関」に当たる貸切専業者との差は、規模だけではない。既存事業者が乗合事業を通じて、まがりなりにも「B to C」の経験があるのに対し、貸切専業者は「B to B」しかやったことがない。その差は大きい。
今回のようなパターンが成功するのは、高知駅前観光のように乗合に参入し、それが空港線だったことから「全県的」な注目を浴び地元で相応の知名度を持つ事業者であるとか、既に高速ツアーバスに参入し3列シートの専用車両で安定した運行をしている南薩観光(鹿児島県)や琴平バス(香川県)のように、自社の旅行業部門またはグループ内の旅行会社が相応の規模感で「B to C」を行なっている事業者か、などかなり限定された事業者に絞られてしまう。繰り返し書いているように、大都市間を結ぶだけならインターネットを中心とした「空中戦」マーケティングだけで十分だが、地方都市が絡むと「地上戦」は避けられない。私のサイトの力だけではバス1台を埋めきる自信は残念ながらないのである。