成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2009.10.21
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カテゴリ: バス産業
昨日は、NASVA(独立行政法人・自動車事故対策機構)主催による 「第4回NASVA安全マネジメントセミナー」 に参加。NASVAさんには本当にいろいろ(会社としても、また高速ツアーバス連絡協議会事務局としても)お世話になっておりこのセミナーも毎年参加させていただいているが、年々参加者も増え、今年は三業態(バス・ハイタク・トラック)事業者を中心に750人の参加があったとのこと。

ちなみに初めて参加した際、セミナー後の懇親会で、ある既存事業者の役員の方がいらっしゃったのでご挨拶しようとしたところ、私の会社名を見たとたん名刺を受け取ってもらえなかったということがあった。当時、将来は高速路線バスも私のサイトで取り扱うというビジョンは持っていたものの今のように本格的に既存事業者に提案営業に回る前だったので、おそらくは私の会社が自ら高速ツアーバスを企画実施しているのだと勘違いなさっていたのだと思われるが、仮にそうだとしても、そもそも社会人としてどうかと思うし、むしろ「敵」の話を聞けるチャンスだとなぜ考えないのだろう? なお、その事業者の高速バスは路線の性格から言って高速ツアーバス進出の影響を大きく受けていると思われ、だからこそ私の会社名に嫌な顔をされたのだろうが、逆に言うと、私のサイトで販売させていただければその日からどんどんご送客できるタイプの路線をお持ちだということだ。要するにウェブと相性がいい路線なのである。しかし、あのような態度を取られたこともあり、その事業者にはその後も営業に伺っていない。他の既存事業者が私のサイトを通して乗客数を伸ばし始めても、その事業者は出遅れるだろう。まあ、当然の報いかな…などと考えてしまう私自身も、その役員の方と同じくらい子供っぽいか。

さて本年のセミナーは、NASVA金澤理事長のご挨拶の後、国土交通省の山崎・安全政策課長から「事業用自動車安全プラン2009」のご説明から入った。その流れは、顔ぶれ、内容とも、7月にあった高速ツアーバス連絡協議会の総会と同じだったのが面白かった。なお「安全プラン2009」では、「高速ツアーバスを運行する事業者」も運輸安全マネジメントの評価対象となることが明記されている。国土交通省から通達も発出され、連絡協議会から会員各社に回付したばかりだ。これから、NASVAにはますますお世話にならないといけない。セミナーではその後、ヒューマンファクター研究所・石橋先生の「ヒューマンエラー対策と安全意識の醸成」と題した講演があったが、「人間はミスをするもの」という前提でエラーを減らし、エラーが発生した際のリスクを最小限に抑える考え方は勉強になった。

休憩を挟んで後半は、バス・ハイタク・トラックそれぞれの業態から、事業者による安全マネジメント導入の報告があった。バスについては東京空港交通・伊東次長(よく『バスラマ』などでお顔を見るからご存知の方も多いはずだ)による発表だったが、通り一遍ではない安全対策の分厚い中身、伊東次長の思い入れの強さが伝わってきた。本筋から離れて恐縮だが、ちょっと興味深かったのは、伊東次長の後、タクシー※そしてトラック事業者の方が発表を始めると、それぞれかなりの数のプレスが発表者の撮影をしていたことだ。タクシー、トラックにはそれだけ業界メディアの数が多いのだろう。翻ってバスの業界紙・誌といえるものはほとんどない(※なお、タクシー事業者の方の発表が非常に面白かった。高速ツアーバス連絡協議会の次の研修にこの方に講演していただこうかなどと考えているくらいだ)。

もともとバス業界は、大規模・少数の事業者によって成り立っていた(戦時統合以降)。それゆえ業界メディアの力を借りずとも自ずと情報が共有されていったのだろう。だが規制緩和が進み新規参入が増えたにもかかわらず、業界メディアは弱いままである。事業者団体もそうだ。日本バス協会は立派な組織だが、建前上はバス業界全体の事業者団体であるはずなのに、実質的には大規模(特に乗合の)既存事業者の存在感が大きい。例えば旅行業界であれば、大規模な旅行会社中心の日本旅行業協会JATAと、中小旅行会社中心の全国旅行業協会ANTAが並立し、ほぼ全ての旅行会社がいずれかの団体に所属しているのと比べると、中小バス事業者が、自分たちの経営や運営に真に必要な情報、それをもたらしてくれるネットワークを持つ機会は非常に少ない。かつては業界を見渡せば知っている顔ばかりだったのかも知れないが、今はそうではない。

新興の中小バス事業者に、適切な情報を伝え健全に育成していくために、業界メディアや事業者団体のあり方も変わっていっていただきたいのだが。そしてそれは、必ずしも新興事業者のためだけではない。大規模な既存事業者もまた多くは経営的に行き詰っているか、少なくとも安泰とはいえない。どの事業者にとっても、経営と運営に関する情報を共有する術がもっと必要なのだということを、(本来のセミナーの目的とは少し外れるのだが)タクシーやトラックとの比較で実感した一日だった。





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Last updated  2009.10.22 17:41:50
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バス協会  
basukeiei さん
よく観察されてますね。
ご指摘の通り、バス協会は、大手事業者中心に運営されてます。
中小事業者は、入っている恩恵があまりないですね。
会費のほうが高いです。
旅行業のように、二つあるほうがいいとおもいますね。 (2009.10.27 18:15:15)

Re:バス協会(10/21)  
basukeieiさん、いつもコメントありがとうございます。出張などが続いて返信が遅くなり申し訳ありません。
そうですよね。現在のバス協が、乗合事業者または大手事業者の団体だと明言するのなら、そういった事業者のための活動に特化していただいてかまわないと思うのですが、建前上はすべてのバス事業者を対象にしており…。結果としてバス協の組織率が下がり中小の新免事業者は事業者団体に入らず一匹狼であり続け、彼らは経営に必要な情報も入らないし、行政などの側も彼らを掌握できないし…。バス協が変わるか、新しい団体ができるか、どちらかが必要だと個人的には思います。 (2009.11.01 12:06:50)

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