成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2010.09.22
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カテゴリ: 高速路線バス
昨日は久しぶりの更新だったので内容がモリモリになってしまい、書かねばならぬことを全て書ききれず遅ればせながら本日追記する。まず、しばらくサボっている間に「死んでないか?」と心配してメールを下さった方をはじめ、全く更新していないにもかかわらず本ブログをチェックして下さった多くの方にお詫びとお礼を。次に昨日書ききれなかったトピック。昨日から取扱が始まったのは、実は「ハローブリッジ」号だけではない。東武バス株式会社が企画実施し東武バスセントラルが運行する 「佐野プレミアム・アウトレット ショッピングライナー」 もまた昨日スタートだった。同種の商品としては、小田急箱根高速バス、京成バスシステムに続く3社目ということになる。毎日運行し繁忙日には続行便も設定される箱根高速の御殿場に比べれば週末のみの設定ということでおそらく取扱高もこじんまりしているだろうが、大手私鉄系事業者とのお付き合いという意味では重要な意味を持つ。

会員向けメールマガジンで紹介するなど私たちのサイトで集客すると同時に、実は 東武バスの公式サイト からも「インターネット予約」のボタンをクリックすると私たちの予約システムにリンクする。つまり、本商品に対し私たちが提供している役割は本来のそれを超えている。それには以下の事情がある。まず、東武線の新越谷を基点としアウトレットモールを訪れる商品だから、ターゲットは言うまでもなく東武沿線在住者である。最も有効なプロモーションは、車内吊りポスター、駅置きチラシ、東武鉄道の広報誌などだ。それらを見た利用者がいざ予約しようとする際、従来は東武トラベルに行く必要があった。東武トラベルの各店舗は沿線の駅前に立地し便利だが営業時間の制約がある。一方、アウトレットモールを訪れる利用者は、属性から見てウェブと親和性が高い。ではウェブ予約を導入すればいいかというとそれは簡単ではない。募集型企画旅行形式である以上、旅行条件書の手交(ウェブの場合は予約ステップ上で「同意する」旨の表示など)が必要である。電話予約センターで係員が座席数と予約内容を管理するだけなら、紙の台帳のほか、同社が導入済みの高速路線バス用の発車オーライネットでも代用できるが、上記理由からそのままウェブ予約に対応とはいかない。募集型企画旅行用のウェブ予約エンジンは数多くあるが、この1コースのためだけにエンジンを導入しても固定費が回収できない。そこで、取扱高に応じてコストが発生する私たちのサイトが「とりあえず」の候補として登場するのだ。

未だ私たちのサイトを発車オーライネットのライバルかのように言う人がいるし、中には「楽天があれだけツアーバスに対し送客しているんだから、発車オーライネットももっと集客をがんばれ」などという意見も聞くが、失礼ながらとんでもない勘違いだ。東武バスが東武沿線でアウトレットの需要を掘り起こすのが得意なように、各事業者は既に、相応のコスト(見えないコストも多いが)を投下して自らの沿線で高速バスの認知向上を図っている。特に地方側の事業者は十分にそれを成し遂げている。だから、「○○バスが○○行きの高速バスを運行している」と既に知っている利用者が相応に存在する以上、発車オーライネットらの役割は、いかにそれらの利用者が簡単に予約することができ、かつ、いかにコストを抑えて事業者にシステムを安定提供できるか、という点に尽きる。

それに対し私たちのサイトは、多少の手数料を頂いてでも一人でも多くの新規利用者を送客することが本来の役割であり、だからこそ、仮に「全国のあらゆる高速バス」の取扱が実現したとしても、事業者側は全ての座席を私たちのサイトに登録する必要はない。ヨドバシカメラでは「全メーカーのテレビ」を売っているが、かといって「全てのテレビ」がヨドバシカメラ“だけ”で売られているわけではない。「このままだと売れ残りそう」「認知度が上がればもっと伸びそう」な便や、それに相当する座席数だけを取扱うのが私たちだ。「飛び道具」なのである。だから、発車オーライネットに対しそのような新規利用者の開拓を求めるのは(むろん全く効果ゼロではないだろうが)、それに対応した結果、発車オーライネットのシステム利用料に反映してしまえば事業者にとってむしろマイナスになってしまう。一人でも多くの新規需要を開拓することが私たちに求められているのに対し、少しでも安く提供するというのは、発車オーライネット最大の意義である。

むしろ考えるべきは、例えば○○市に住んで通勤に毎日○○交通バスを使っている人が、車内ポスターで同社の東京行き、大阪行き高速バスの存在を知ったとして、いざ予約しようとした際、○○交通バスの自社サイトで情報を確認したあと予約エンジン(発車オーライネットなど)にリンクされ予約成立まで導かれるウェブ上のステップはストレスフリーだろうか。せっかく自社サイトで該当路線のページを開き時刻や運賃に納得して「予約しよう」と試みているのに、予約エンジンに飛んだ瞬間、またもう一度エンジン側のトップページから路線検索などさせられていないだろうか? あるいは、いまさら時刻も運賃も車両グレードも確認する必要がないくらい毎週のようにリピート利用している乗客が予約エンジンに直接訪れたとして、日付と便を選ぶだけで1ステップでも少ない動作でカンタンに予約まで辿り着いているだろうか?

事業者は、ウェブ予約ひとつをとっても、既存客あるいは自社で需要喚起した利用者に対して最適な予約エンジンと、認知向上や新規需要開拓に適した外部の予約サイトとをうまく使い分ける必要がある。もちろん東武バスのように「1コースのために自社予約エンジンを準備するのは固定費がかかってしまうから自社エンジンの役割まで楽天さんに任すよ」というのも一つの選択肢であるし、予約エンジン側に「リピータ向けの機能をもっと充実させてよ」などとオーダーすることも選択肢である。大切なことは、これはウェブに限らない話だが、自分たちの置かれた状況(自社の強み、弱みや外部環境の変化)を冷静に把握した上でそれを因数分解し、それぞれのテーマに対して適切な選択を重ねていくこと。結局、まず最初のステップとして「冷静な現状認識」と「適切な因数分解」を習慣づけられるかどうかにかかっている気がする。





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Last updated  2010.09.23 00:37:21コメント(0) | コメントを書く


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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
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