成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2010.09.29
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カテゴリ: メディア掲載情報
本日付の『日本経済新聞』朝刊の消費面で、「高速ツアーバス快走 シニア・女性の利用増える 飛行機とセット/地方へも路線」と写真入りで大きく報じていただいた。リード部分を引用すると<夜間を中心に都市を結ぶ高速ツアーバスの利用が広がっている。これまで割安な料金を武器に主に大都市間で乗客数を伸ばしてきたが、飛行機など他の交通機関と組み合わせたセット商品の充実や、地方都市への路線網拡大により利便性が増してきた。シニアや女性客も増えており、待合室の整備など運行会社側も対応を急ぎつつある>。としている。地方都市路線拡充についての私のコメントもそのままお使いいただいている。

会社名が記事中に出ない場合も含め、このようなご取材は引き続き増えており本当に感謝である。私としては、既に「高速ツアーバスだけの側」の立場ではないので(従来からも個人的にはそのつもりだったが、会社としても正式に「両方?の販売のお手伝いをする立場」に脱皮することができたから)、そのようなご取材の際にお話しする内容も変わってきている。これまでは「高速ツアーバスが新しい手法で乗客数を増やしている」という趣旨だったのが、最近では「需給調整撤廃と高速ツアーバス業態容認による競争激化がサービスの多様化を生み、それが高速バス市場全体の成長を促している」というお話をするように変わったのだ。直接はまだ契約がない高速路線バス事業者もふくめ、最近がんばっているなと思える会社の名前を何社かお伝えすることも多い。

実は今回のご取材にあたっては、思い切って<最近の傾向としては……そうですね、一言で言えば「高速路線バスの逆襲」です>と切り出してみた。本ブログ上部のリード部分にあるとおり、「眠れる獅子」がとうとう立ち上がったんですよ、とお伝えしたのだ。何社かが、高速ツアーバスと同一画面上に並ぶことを覚悟で私たちのサイトで販売するようになった例などを挙げながら、これまで規制に守られてきた分「おくて」だった既存事業者も、最近では変わりつつありますよ、と。

しかしそれから何度かの追加取材も経て完成した記事は、「高速ツアーバス快走」であり、高速路線バスの話題は残念ながら一つも出てこなかった。高速バスについて知識の無い記者さんでは決してない。私自身も過去に何度もご取材を受けており、今回も1ヶ月以上追加取材も続いた上での本日の記事だから、信用ある新聞社として、あるいはプロフェッショナルの新聞記者として読者に伝えないといけないのは、「高速バス快走」ではなく「高速ツアーバス快走」だと判断した、ということなのだろう。

やれ行政が(規制緩和が)悪い、やれ旅行会社が悪いと全てを外部環境のせいにしたがる人たちはよく、「メディアはわかっていない」と言いたがるものだが、いやそうではなく、綿密に取材を重ねた上で、ましてや私のように「高速路線バスの逆襲が始まった」と伝える者がいたにもかかわらず、プロの新聞記者の目には、引き続き高速ツアーバスのみが新しい工夫をして乗客数を伸ばしているように映ったという点を、高速路線バス事業者やその関係者は肝に銘じるべきである。

最近、ウィラー・トラベルと平成エンタープライズがメディアに採り上げられる例が多くその2社が高速ツアーバス急成長の代名詞のようになっている(今回の記事でも、その2社とオリオンツアーとが紹介されている)。その2社に対し既存事業者がどう感じているか。ある高速路線バス事業者の課長さんは<○○バスさん(隣接する路線バス事業者)の高速バスには、正直、脅威だとは感じなかった。でもウィラーさんの便に乗ってみて「なるほど。これじゃあウチは負けてるなあ」と感じた>とおっしゃった。多くの事業者からは逆に<ヤツらは見た目はきれいに見えるけど、しょせん見た目だけだからライバルとしては怖くもなんともない>という声を聞く。もちろん、両者が100%本音かどうかはわからない。もしかしたら前者は<とりあえず成定さんの前だからウィラーのことを褒めておこう>と考え、後者は、私の前では虚勢をはりつつ裏では必死で勉強しているのかも知れぬ。しかし素直に受け取るならば、この人と協力してお互いの事業を一緒に成長させていこう、この会社の高速バスの成長のためにせいいっぱいお手伝いしよう、と感じるのは、言うまでもなく前者である。

なにも、ウィラー・トラベルや平成エンタープライズが100点満点だと言っているのではない。彼らの課題は彼らの課題として、厳然と存在する。「協議会」事務局として、あるいは受託販売会社として、それは私自身の課題でもある。上記「後者」の方々は、運行管理全般や特に集合場所での安全確保、法令遵守の問題について指摘をしたいのだろう。その気持ちはもちろんわかる。それは重々わかるんだけれども、全てを外部環境のせいにし、多少目立ち始めた新規参入者にはその不足点だけをあげつらい、その長所に目をそむけ続ける限り、既存事業者の高速路線バスはこれ以上成長しないとお伝えしたいのだ。本日の記事をきっかけに私があえて書かずにおられないのは、なにせ日経の本紙という影響力の大きいメディアだけに、<ツアーバスの連中は目立つことだけ得意で>、いや場合によっては<メディアは何にもわかっていない>と、今ごろ誰かを悪者にしている人たちがいるだろうからこそ、逆に、なぜそうなったのか、自分たちは世間からどのように見られているのか、にも考えをめぐらせていただきたい点である(もちろん、高速ツアーバス関係者が考えないといけない点が数多いことも忘れるわけにはいかない)。

結局、こうやって文章にしてみると、私「個人」としての思いは高速路線バス、あるいは既存事業者をどう元気づけるか、という点にあるんだなとあらためて感じる。その意味では、ここまで一緒に成長してきた「仲間」である高速ツアーバスの関係者が、このブログをあまり読んでいないことを密かに願っているのだが(苦笑)。





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Last updated  2010.09.29 19:03:49
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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
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