成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2010.10.01
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カテゴリ: 高速路線バス
本日より 東北急行バス

同社の前任のご担当に初めてお目にかかったのは、もう3年以上も前になるだろうか。当時私にとっては高速路線バスの取扱など夢のような話で、東北急行クラスの事業者と会うことができるだけでとりあえず嬉しかった。高速路線バス事業者の方とお会いする日は、わざわざ、その事業者のバスの色のネクタイを選んで着けていたほどだ。アポイントの日の朝、紺のスーツに合わせるため、自宅のネクタイ掛けの中からオレンジのネクタイを選び出した瞬間を今でも覚えている。ようやく、その時の思いが実現する。

何度も書いていることだが、首都圏-仙台線は高速ツアーバスが圧倒的に強い路線だ。その路線が事業の根幹である(というより会社の成り立ちそのものである)東北急行バスにとって、私たちのサイトへの思いは複雑なものがあるだろう。「楽天さえ無ければ」という感情もあったかも知れないのだ。もちろんいつも書いているように、私たちがいなければYAHOO!かリクルートかが同じことをやっただろうし、そうでなければウィラー・トラベルや平成エンタープライズらは違う形の集客モデルを自ら作り上げたに違いなく、日本中の他の業界で起こっている事実と照らし合わせて考えても高速ツアーバスの成長は「必然」であるから「楽天さえ無ければ」という考えは意味がないというのが私の考えではある(※)が、とはいえ、当事者にすればそれはいかにも評論家的な意見に映るだろう。一人ひとりはその場その場で真剣に戦ってきたのだ。その相手である(と、彼らが思い込んでいた)私たちのサイトで販売を開始するというご決断の重さは、真摯に受け止める。東北急行バスや東武グループの社内、およびご紹介者も含めここまで導いてくださった全ての方に、心からお礼を申し上げたい。

(※)余談だがこの 「歴史の必然」 という話だが、しいていえば、一つだけ、高速ツアーバスの成長(ないしは全く別の形での高速バスへの新規参入ラッシュ)を防ぐことができた「歴史の“もしも”」がある。それは、需給調整撤廃と同時に「バス停の再配分」機能をあえて作っていれば、という“もしも”だ。政治の要請によりレギュレーション的には規制緩和しながらも、事実上は「バス停の権利」という既得権を残したことで、その壁を越えるために結果として募集型企画旅行という全く別のルールが高速バスに持ち込まれてしまったのだ。既存事業者の方から先に「どうぞどうぞ新規参入してください。我々も身を削って都心のバス停の一部を提供しますから、その枠内で新規参入してください」と捨て身技に出ておれば、その頃から高速バス進出に興味があった一部の貸切専業者や運送業者が喜んでその「枠」に飛びつき一見は競合参入を受け入れることにはなるものの、既存事業者はそのわずかな新規参入者とだけ戦えばさえよく、こんなことにはならなかったのだ! 現実に国内線航空ではほぼそのような構図になっている。羽田空港を利用する際、端っこのスポットにスカイマークらが遠慮がちに止まっていたりするのを見るにつけ、例えば新宿西口の数多くある路線バスのバス停のごく一部を「新規参入高速バス用」として確保し抽選か入札で配分していれば、「引き続き圧倒的に強い既存事業者の高速バスと、ニッチビジネスにしかなりえなかった新規参入の高速バス」という構図以上にはならなかっただろうと思う。ただあくまでも結果論。今となっては栓なき話でしかない。

話を戻すと、ただ、東京-仙台線が高速ツアーバスが圧倒的に強い路線だということは、東北急行バスにとっては極めてラッキーな話である。なぜなら、この区間については私たちのサイトで十分以上の顧客を抱えているということなのだから。言葉は悪いが、「釣り堀」が出来上がっているのである。もちろん釣り堀である以上コストを払えばさえ誰もが簡単に釣りができるから、すぐ隣でライバルが糸を垂れているのも事実である。競合は激しい。だが糸の先についた餌がおいしければさえ、お魚はいくらでも食らいついてくれるのだ。各事業者と私たちとで協力しながらこれから一緒にマーケットを拡大させていく必要はない。既に出来上がったマーケットの中に極めて優秀なプレイヤーとして突然現れた東北急行バスは、販売を開始したまさにその瞬間からぞくぞくと予約を受け続けることだろう。今は高速ツアーバスと比べて価格が安いため特に数字がふくらむだろうが、彼らの次のステップとしては、本来の商品の「格」に見合った単価まで運賃を戻していけるかどうか、だ。そのためにも、まずは販路拡大で乗車率を確保することは戦略として正しい。

私としては、引き続き、東北急行バスの路線から一つひとつ結果を出すことこそ、他社も含めた取扱拡大に向けた最も有効な切符である。まずは主に仙台においてどのようなプロモーションを進めていくか、やりたいことは頭の中に山ほどある。正直なところ私個人としても会社としても、取扱路線数が急激に増加するようだと、一路線あたりにかけることができるプロモーションのリソースも限界が出てくる。これをお読みの高速路線バス事業者の皆様で、いろいろプロモーション面で特別扱いを受け自社の乗車率を少しでも向上させたいとお考えの方がいらっしゃれば、現在具体的な打ち合わせ中の事業者の顔ぶれも見る限り、実は「特別扱い」の締め切りが近づいている(?)。もちろん、特定の事業者をあえて採り上げたプロモーションは必ずしも必須ではないけれど、普通に空席検索結果に高速ツアーバスと並んで表示されて受身で予約が入るのを待つよりは、せっかくだから自社を大きく紹介してもらいたいと、私が担当者ならそう考えるのだが。





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Last updated  2010.10.01 17:51:50 コメント(2) | コメントを書く


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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
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