経済人@尾張藩さん、コメントありがとうございます。ご指摘の通り、いよいよです。

停留所の確保については、正にご指摘のようなイメージで取組中です。繰り返しますが、今回の制度改正は、高速ツアーバス各社にとってもメリットがあると同時に、既存各社も事業の自由度が一気に向上し、鉄道等と競合するうえで大きなプラスです。ただ、半強制的に「移行」を求められるツアー側に対し、既存側には「何もしない」「何も変わらない」ことも無理ではありません。ただ、何もしなければ、何のメリットも享受できないのは当然です。その意味で、特に地方の既存事業者にとって、お膝元に突然「移行組」の停留所が立つ、というのは大きなインパクトを与え、「何かしなければ」と背中を押す結果になるのではないかと期待しています(それは決して「対ツアーバス移行組」ではなく、「対鉄道、自家用車など」の戦いであるはずです)。

また、新規参入側に当たる高速ツアーバス各社から見ると、地方部での手厚い顧客基盤やブランド認知を筆頭に、安全安定運行ノウハウなど、既存組のアドバンテージは非常に大きいことを、既存組の皆さんはよく認識する必要があると思います。

またコメントをお待ちしています。 (2011.09.05 13:58:40)

成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2011.09.02
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カテゴリ: 高速ツアーバス
ウィラー・トラベルから、「新成長戦略」第一弾として、まずは大阪南港線で乗合バスに参入し、「新高速」運用開始とともに現高速ツアーバス商品を移行させると発表された( 『日本経済新聞』 や 『トラベルジャーナル』 参照)。

「新高速」について、既存の高速路線バス事業者からご質問をいただくことも増えてきたが、ウィラー・トラベルのこのニュースでさらに加速するだろう。経営者や担当者の個別のご質問にお答えするケースもあるし、役員から本社部門の担当者、また予約センターや営業所の所長さんらに一堂に集まっていただき、みっちり半日かけてレクチャーするケースも既に何社目かだ。制度そのものの詳細については決まっていないことも多いが、「バス事業のあり方検討会」中間報告書に書かれた制度の骨子と、それを導いた環境変化。そして具体的に既存の高速路線バスに落とし込んだ場合どんな運用になるのか、もっと言えば、彼ら自身がこれからどういう方向に進むべきなのか、ご説明し皆で議論するのだ。

よく尋ねられるのが、<本当にツアーバス(全社またはほとんど)が、「新高速」とはいえ乗合許可を取得できるのか?>という点だ。もちろん、安全面でのハードルは上がる(とはいえ、書面上は乗合も貸切も求められる安全性は同等だ。例えば、そもそも私鉄系事業者では、平場の路線バスで優秀な乗務員だけが貸切に「上がる」会社が多い。初めての道で咄嗟の判断を重ねながら走る貸切の方が、求められるレベルは本来的には高いはずなのだ。万が一、外国人観光客を乗せた貸切バスが居眠りなどで大事故でも起こせば国際的な問題にさえなろう。ただ残念ながら、様々な背景から、現在の貸切バス事業者のレベルは「乗合よりも上」とは言い難い)が、それは歯を食いしばってでも越えてもらうしかない。

ただ、今日、高速ツアーバス事業に携わる会社のうち、企画実施会社(旅行会社)から発注を受ける立場の運行会社(「新高速」移行後は「受託会社」)の中には、涙を呑んでこの事業から撤退する会社もあるかも知れない。彼らに法令違反が判明した場合、「委託会社」(今日でいう企画実施会社)にも罰則が与えられる可能性があるからだ。いわゆる「服喪」が残るのかはわからないが、仮に受託会社の監査結果が委託会社の拡大申請(新路線開設や増回など)を妨げるなどというシーンを想像するだけで、それが他の仕事(一般貸切)に与える影響を考えると、これまでいい加減にやってきた貸切専業者は震えているだろう。

また、企画実施会社の中には、「バス会社になる」ことに違和感を覚える会社もあろう。彼らは、純粋に旅行会社として消費者ニーズに応えてきただけだ。スキーが好きだからスキーバス事業を始め、TDRが出来たのでツアーを企画し、都心間だけ乗りたいという声があったからそれに対応したというのが彼らのメンタリティであり、何ゆえ今さら「生き様」まで変えないといけないのか理解できないだろう。当然ながら旅行会社よりバス事業者の方が固定的な投資額は大きく、「重たい」会社に変わることには経営者としても大きな決断が求められる。そのことに関して、新制度にかかわる身として少し申し訳ない思いがある。

ただそれも、高速ツアーバスの事業規模がここまで拡大した中で従来通りとはいかないことは皆理解しているはずだ。そもそも、曲がりなりにも自身で事業を起こし自分の会社をそれぞれ成長させてきた経営者たちである。一度スイッチが入ると動きは速い。腹を決めた何人かの社長からは、私のところに貪るように質問がどんどん飛んでくる。

そして私は、高速ツアーバス連絡協議会から委託を受ける形で全国を回っている。目的は、高速ツアーバスが「新高速」に移行するに当たり必要な停留所の候補地を地図に落とし込む作業である。ただいまも高速バス車中だ(高速路線バスの発券窓口で、領収書の宛名を<高速ツアーバス連絡協議会で>と申し出る時、なぜかいつもメマイがする)。



<そうか、とうとうウィラーやオリオンも停留所を持ててしまうのか…>という思いとともに、心のどこかに、<それだったら、そのままツアーバスでいてもらった方がマシだったな>などという気持ちがよぎった人がいるなら、これまでの反ツアーバス活動、「一本化」の主張はいったい何だったんですかということになってしまう。

文字通り、これからは「同じ土俵」に上がるのだ。高速ツアーバス各社にとっても必死の上り坂が続くが、既存側もそれなりの覚悟で迎えねばならない。それでも、どう客観的に見ても、地方マーケットわけても昼行路線において既存各社のアドバンテージは大きい。既存事業者が今求められていることは、自分たちのどこがどう強く、どこが弱いのか感情的にならず冷静に把握することである。それさえできれば、どう攻め、どう守ればいいのかはっきりする。私としては、引き続き、高速ツアーバス各社に対しては渉外担当顧問としての立場から協議会を通して「ハードル越え」をサポートし、既存各社には個別の事業者単位でマーケティングを中心とした変革を支援していく。繰り返すが高速バスの拡大余地はまだまだ大きいから、どちらも支援し甲斐がある。これでますます面白くなってきた。





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Last updated  2011.09.02 13:11:21
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いよいよですね。  
経済人@尾張藩 さん
あいかわらず、精力的な活動をされていますね。
久しぶりにコメントさせていただきます。

さて、ウィラー・トラベルの今回の動きですが、「いよいよ、来たか!」という感想を持っています。
予想されたこととはいえ、さすが、高速ツアーバス側は新興企業が多いだけに動きが素早いですね。

高速ツアーバスが高速路線バスに転換する上で、一番高いハードルは「停留所」の設置だと考えています。
停留所自身は、ポールが立っているだけの至ってシンプルなものなのですが、「そこにバスを止めても、交通に支障がなく、安全に旅客が乗降できる。」という基準が裁量行政の最たるものなので、新興企業には行政側も極めて慎重な対応になるのではないかと考えます。
確かに、大都市のターミナル駅の「至近」の場所は、さすがに新規参入することは難しいかもしれませんが、ほんの少し離れた場所、例えば、(私が名古屋在住なので)名古屋駅のすぐ南の笹島交差点周辺であれば、交通量も駅前に比べれば少ないため、停留所設置の可能性が俄然高くなるように思います。
また、夜行バスに限れば、終バスが出た後のバス停周辺は十分に可能性があるように考えます。

あと3年くらいすると高速バスを巡る風景がすっかり変わるかもしれませんね。
あまり軽々に言えませんが、かつての米国航空業界のように「老舗企業」が業界を退出せざるを得なくなるかもしれません。

高速バスの長い歴史の一つの転換点が「今」だという認識は、私も全く同じですから、今後の活躍に期待しています。 (2011.09.04 00:59:43)

Re:いよいよですね。(09/02)  
nalys  さん

新高速へ  
basukeie さん
ウイラーが移行ですか。
これで成定さんが忙しくなればと思っています。 (2011.09.06 11:08:30)

Re:新高速へ(09/02)  
nalys  さん
basukeieiさん
コメントありがとうございます。そうですね…まず、ウィラー社が今回発表した大阪南港線は、「新高速」とは関係なく、あくまで単独で乗合の路線を申請したということです。同路線の場合は、ツアー形式よりも乗合形式の方が有利(事業者にとってもお客様にとっても)という判断でしょう。

そのうえで、準備が整えば高速ツアーバス各商品も「新高速」移行と発表しています。現時点で発表までしたのはウィラー社のみですが、他にも数社が、移行初年度において移行完了をめざし準備中であり、協議会としては数年の「集中移行期間」中に原則として全社の移行を完了するよう段取り中です。

今の私のクライアントのほとんどは既存の高速路線バス事業者やその関係業種なので、そちらからの引き合いがこのニュースによって増え皆様のお役に立てるのは嬉しい限りです(一人で全部やってるとちょっといっぱいいっぱいになっていて、各社へのご請求書の発行なども遅れがちだったり…クライアントの皆様、ご迷惑をおかけしています)
(2011.09.07 11:36:16)

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