成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2012.02.17
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カテゴリ: 高速路線バス
私の古巣である楽天トラベルでの高速路線バス取扱いは順調に拡大しているようで、最近では 阪急バス の大阪~品川・池袋線、ならびに 国際興業/庄内交通 の渋谷・池袋~鶴岡・酒田線と東京駅~鶴岡、酒田線、そして 京浜急行バス/西武高原バス の横浜・羽田空港~軽井沢線が新登場したようだ。

西武観光バスと西武高原バスは西武バス、小田急シティバスは小田急バス、西鉄高速バスは西日本鉄道の「直系」とみなすことができるだろうから、大手私鉄直系事業者では京成、西武、小田急、京急、京阪、阪急、南海、西鉄が楽天のサイト上に並んだことになる。「直系」とは言えないかも知れぬが大手私鉄系という意味では東北急行バス(東武系)、西東京バス(京王系)はかなり初期から取扱いがある(なお東武バス本体も、募集型企画旅行商品の取扱いはある)ので、高速バス事業からほぼ撤退した東急、相鉄を除けば、専業大手の国際興業も含め首都圏の大手私鉄系は網羅したことになろう。

私が現役の頃に契約してくれよと言いたい気持ちもないではないが、本格的に高速路線バス基幹システムと楽天のウェブ販売システムの連携が実現するまでの間、「とりあえず」で始めた高速路線バスの「管理画面方式」での取扱いが、ここまでの社数、路線数になるとは正直最初は思っていなかった。こうなると、むしろシステム側の対応が遅れている状況ともいえ、そのあたりの段取りもスピードアップしていかねばならない。もっとも今では私は、楽天の側ではなく路線バス事業者のお手伝いをする立場から段取りをしていくわけだが。そうなると当然、システム連携先の候補は楽天だけではなくなる。昨年11月の「高速バス・マネジメント・フォーラム2011」で高速路線バス取扱いへの意向を表明した、 「高速バスドットコム」 (同サイトは 「YAHOO!トラベル」 などにもOEM提供)、 「じゃらんネット」 もまた、重要な候補だ。



例えば、現実に「バスぷらざ」と「JTB高速バス予約」は発オラと連携して高速路線バスのウェブ発券、コンビニ発券を行なっている。一見、楽天の高速路線バス取扱いと同じ構図に見えるかも知れないが、実態は全く別物である。まず「バスぷらざ」「JTB」の手数料率は決して高くない。その代わり、事業者側はこの両サイトで扱う席数について、上限を設けることができない(理論上は、1台丸ごとJTB扱い、ということがあり得る)。さらに、各事業者の公式サイト(ホームページ)から両サイトにリンクが貼られていたりして、各事業者の公式なサービスの一部をなしている。例えばANAのサイトから同社の予約システムに入り込んで航空券を予約、発券するように、あるいは帝国ホテルのサイトから同社の予約システムに入り込んで宿泊予約をするように、●●バスのサイトからバスぷらざに入り込んで高速バスを予約発券するのである。

だが楽天トラベルらは、原則としてそのような形を選ぶべきではない。たとえシステムが連携したとしても、各便ごとに何席をどのサイトで取扱うかは、基幹システム(発オラなど)管理画面上で事業者が自らコントロールする形を選ぶべきだ(当然、その席数はリアルタイムに変動させられることが前提だ)。金曜の夜行便など、サイトの力を借りなくとも事業者側が満席にできる自信がある便については、何も手数料を払ってサイトで売る必要はない。しかし埋めきれないと判断した便については、事業者側が能動的にサイトに登録する。もちろん、各事業者の公式サイトから楽天などにリンクを貼る必要は一切ない。予約サイトは、自らの腕で、新規需要を喚起することに徹するべきだ。その代わり、手数料率は高い。そしてもちろん、その高い手数料率があるからこそ、ウェブ上で様々なプロモーションを展開することができ、新規需要開拓につながる。

当然のことながら、楽天ら予約サイトにすれば、高いコストを投下して新規需要を開拓する以上、同サイトを経由して予約した利用者が、次回以降は発オラなどの自社サイトに移ってしまったのではコストの持ち出しになってしまう。なんとかして、次回以降も予約サイト経由としてもらえるよう、FGP(ポイントプログラムなど)の充実や、わかりやすくストレスが少ない予約画面づくりなどに必死になる。同じバスの座席を満席にするという目標のために、自社サイトと予約サイトが競争する。その競争が、双方を強くしていく。事業者は、その競争を活用し、席を埋めていくのである。

高速バスの座席の販売主体は、あくまでも運行事業者自身である。間違っても、<楽天さんに任せた>などとは言ってほしくない。いま貸切バスの分野では「旅行会社悪玉論」がさも当然のように語られるが、販売の全てを旅行会社に丸投げしておいて、何をかいわんや、である。いやむしろ、私が楽天トラベルに転職し、高速ツアーバスを徹底的に育て上げるとともに(当初は不可能だと思われた)同サイトでの高速路線バス取扱いの実現に大きなエネルギーを割いた理由がそこにある。「需要は天から降ってくる」「めんどくさい販売作業は人任せ」ではバス産業の未来は明白だ。自らの手で席を埋めていく苦しさと楽しさを、まずは高速バス分野だけでも皆が味わってくれることが、苦境にあるこの産業全体にとって何かのきっかけになる。私はそう信じている。





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Last updated  2012.02.17 15:53:40コメント(0) | コメントを書く


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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
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