読書つれづれ

読書つれづれ

2007.04.04
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カテゴリ: 読書 書籍案内
代表的日本人


通りました。以前数度訪れ大勢の来訪者に混じり拝観した
遺跡でした。
弘安四年の春、六十歳のときに、下痢が激しくなり、弘安
五年の秋、病を常陸の温泉に養い今生の思い出に故郷安房
の国も訪問しようと身延の沢を出発し武蔵野国池上の大夫
宗中の舘に着きました。
しかし病篤く、自分で記した大曼荼羅と、随身の釈迦牟尼
仏の像を安置し読経の声に囲まれ生涯を閉じた場所です。


であった。十二歳のとき信心深い両親の希望で清澄寺に預
けられ修行を行いました。
その後鎌倉で修行をし、帰郷、再び修学のため京都の比叡
山に向かいました。その後帰郷、故郷の寺で帰郷の報告を
行い故郷を終われるように再び鎌倉へ出ました。

考えを要約すると仏陀の始めた仏教に無数の教派が存在し
互い他派の非難をしている問題でした。仏教とは一つでは
ないのか。いずれの宗派が自分の進むべき仏陀の道なのか。
仏陀の残した経の中でどの経が一番仏陀の意をたいしてい
るのか。日蓮は研鑽の中で法華経が最晩年の教えであり、
日本を救う唯一の教えであることを確信し、その後の生涯

改宗させることでした。

鎌倉で小さな草庵に住み、街頭に立ち辻説法を始めました。
幕府の膝元で将軍の尊崇する大寺の教派を真っ向から批判し
末法の物騒な世情を救うために大奮闘を開始したのでした。

内村氏は次のように書いています。

一介の漁師の子が独力、独立不羈の精神であらゆる権力と
戦い一つの経典と法を信じ、実践し、ために身命をおしま
なかった。そのような僧は日本でただ一人の人であると。

ただ私は一人であろうとも、この人物のために、必要なら
私の名誉をかけてもよい覚悟であります。日蓮の教えの多
くは、今日の批評によく堪えるものではないことも認めま
す。日蓮の論法は粗雑であり、語調全体も異様です。日蓮
はたしかに、一方にのみかたよって突出した、バランスを
欠く人物でした。だが、もし日蓮から、その誤った知識、
生来の気質、時代と環境がもたらした多くのものを取り去
ったとしましょう。そこに残るのは、しんそこ誠実な人間、
もっとも正直な人間、日本人のなかで、このうえなく勇敢
な人間であります。

恐れをもっとも知らぬ人間、この勇気は、自分が仏陀の、
この世の特別の使者であるという確信から生じたもので
した。

森有正氏の内村鑑三論を読んで初めて日蓮と共通するもの
を強く感じました。キリスト教の中でどの派が一番キリス
トの教えを正しく継承しているのか、また聖書研究に見ら
れるように聖書(経典)の内容を重要視したことなどです。
内村氏の日蓮描写はそのまま内村氏の人に重なるではあり
ませんか。この世に使命として使わされたキリスト者。

先日家族と伊東に出掛けました。昼食を食べるため寂れた
町を歩き目的地に向かいました。途中で日蓮遺跡の案内表
示を見つけました。

仏光寺2


翌日朝食後一人でその寺に出掛けました。大きな本堂があ
り階段で拝殿に登りました。扉は開放されており勝手に上
がり中を拝観しました。特に変わったようすは無く池上の
法門寺の装飾に似ていました。長押のあたりには日蓮上人
の伝絵が沢山飾られていました。
随身の仏はこの舘の主人が病気平癒の祈祷に感謝し海より
掬い上げた像を日蓮に差し上げたと説明書きがありました。

すぐに表に出ました。すれ違いに住職がこられカメラを見て
写真を取りましょうかと尋ねられました。

その後周囲の道を散策し数様の写真を取りました。歴代の
住職のお墓は簡素なもので、仏光寺歴代の住職の人柄が偲ば
れるようでした。

仏光寺


闘争好きを除いた日蓮、これが私どもの理想とする宗教者
であります。
と内村鑑三は記しています。





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Last updated  2007.04.04 15:19:53
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