猫並生活

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2012.02.08
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カテゴリ: 観劇日記
文楽の1部と2部を続けてみてきました。

文楽だと場内に居続けられるから、3部制の場合は続き2つだと楽ちん。3つはキツイけど。これが歌舞伎だったら、1日で2つ見るにしても続きにしないで中抜きにしてゆっくり食事するって手もあるかもな、なんて思いながら。

そしたら…あららー、1部は近来まれに見る感じの空き具合。少なくとも私は、文楽公演でこれほど空いていたのを見るのはここ10年くらいなかったことだと思います。寒いから?それとも演目や演者が魅力的でない???

2部になったら満席っぽかった…とはいえ、外国人学生さんの団体さんが入ってたし。

いや…1部は3等席で見ていた私の隣席(これも3等)が空席だったし、2部はセンターブロックの後2列の左端(2等席)が空席なのを発見。ここが売れてないとは思えず…もしかして、インフルエンザとかノロウィルスの犠牲に???

なんて妄想しながら、観たモノはタイトルにあげた通りの物騒な内容。1部は毛谷村の前後つき通し。2部はすし屋の通し、プラスお夏清十郎モノの物狂いの踊り。

毛谷村の前の杉坂墓所は歌舞伎で観たことがあるけど、後の立浪館仇討ってのはまったくの初めて。お馴染の毛谷村だけで終わるなら、さーやっつけにいくぞ!までだから、歌舞伎でお馴染の予祝で終わって明るい感じだけれど、仇討までやっちゃうと大願成就する代わりに禍々しいかも。

だって、これ、天下茶屋の仇討と同じく、悪者は最後によってたかって斬られるんだもん。

私は、どちらかと言えば、悪いヤツが長刀持って三段に上がり、両脇にやっつけに来た正義の味方が構えて、決まって終わりって方が好き。イマドキの時代劇になれたヒトには物足りない終わり方らしいですが、悪者を殺しておしまいってのはね、ちょっとね、そもそも日本人の美意識にそぐわないんじゃないかって思っちゃうくらい。仇討っていうより天罰って感じで、キリスト教っぽいもん。



毛谷村だけに限ってみれば、歌舞伎とは違った面白さいっぱい。歌舞伎のように臼を持ち上げたりしない分、お園ちゃんはまともな娘に見えまする(爆)そういえば、この毛谷村お園の後見は、女方の三大恐怖後見だって、京蔵さんが言ってたっけ。お園ちゃんと、雪姫と、お三輪ちゃん。雪姫とお三輪ちゃんはすぐに想像つくけれど、お園ちゃんが大変だっていうのは、その気になって観てないと判んないもんな…

文楽のお園ちゃんは、変な子じゃなくて、ただ意志も腕っぷしも強いイケイケ娘。なんか任侠な感じ。可愛いかも。このイメージを重ねて、改めて歌舞伎で見てみたいかな。

2部のすし屋も、椎の木は歌舞伎で見るのとほぼ同じだけど、小金吾は全然違う…そうか、そうだよね、歌舞伎だと小金吾役者の見せ場だから派手な立ち回りをたっぷり見せるけど、文楽でそれをやっても飽きるだけかもしれないもんね。あっさり終わって、あっさり死んじゃう小金吾くん。でもその分だけ健気で哀れな小金吾くん。

歌舞伎だと、小金吾役者がよっぽど好きでない限り「バカじゃない」って思っちゃう役なんだけども、今日は小金吾くんに同情して泣けました。いやー、権太以外でも泣けるなんて不思議な感じ。

権太の方は、文楽だから、なんともまぁ仁左衛門の権太が重なって…

でもね、ここは、人形より役者の方が、私は好きです。そういえば、合邦も、玉手がオヤジに刺されてモドるところは文楽より歌舞伎の方が好き。ちょうど似た感じかな。

むしろ、歌舞伎だと全然好きになれない弥助・惟盛の方に気持ちがいっちゃう。権太はなんだかなぁ…惟盛の悲壮感の方が素敵な気がして。

ああそうか、毛谷村お園が普通なのと同じく、すし屋の弥助も文楽だと普通の草食系。役者がする時みたいに、必要以上に軟弱でもおねぇっぽくもない。優男って語ってるけど、それでもちゃんと武士のはしくれ。武家出身の久松ってのよりも、はるかに武士っぽい。だから悲壮感を持てるんだろうなぁ、きっと。この弥助なら、好きになれるのになぁ。なんで歌舞伎の弥助はああなんだ(爆)

と、物騒な内容とはいえ、通しはそれぞれ期待した程度に楽しめたんですが…

うーん、最後の踊りは…五十年忌歌念仏って外題で、まったく初めて見たものだけども、これはこの先もう一度観たいかと聞かれたら、Noだなぁ。役者でもちょっとなぁ。全然気持ちが乗らない。

もともと物狂いモノには気持ちが乗らない私だけれど、これは最強かも。うん、保名の上を行く(大爆)






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Last updated  2012.02.08 22:50:22
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