◆長屋村       あらっ!ご近所さん♪

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September 19, 2010
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カテゴリ: ◆NovelでTea☆Time
指切り


+ 二月十二日 + [5]

卒業式

亜紀は朝早くから忙しかった。
予約を入れていた近所の美容室で、髪のセットと着付けを行っていた。
着付けの最中、亜紀は異常な動悸を感じた。
(卒業式で、気持ちが高ぶっているんだわ)
そう思いこんでいた。

着付けが終わった亜紀は、母の運転で学校まで一緒にやって来た。
「式が終わったら携帯に電話を頂戴。こんなに沢山の人だと何処にいるのか分からなくなるわ」

「父兄は向こうね?それじゃ、行ってらっしゃい」
「行ってきます」

亜紀はキャンパスへ入っていった。
「おはよう」
「おはよう」
色とりどりの賑やかな着物に袴姿の若い女性達で、キャンパスは桜で満開になったような雰囲気だった。
「美佐代~、腰、抜けていない?」
「何を言ってるのよ~もう」
「楽しかったね」
「そうね」
「また行きたいわね」

「今度は何処にする?」
三人は楽しかった旅行の話に弾んだ。 

間もなく卒業式が始まり、学長の挨拶が始まった時だった。
亜紀は一段と激しい動悸に襲われた。
(おかしいわ) 


亜紀の番が来た。
壇上へ上がり証書を受取り、礼をしようと前屈みになった時だった。
「うっ」
胸に痛みが走って、動けなくなった。
横で見ていた先生が異変に気付き、亜紀の側へやって来た。
「大村、大丈夫か?」
亜紀の顔は苦しさを訴えていた。
「掴まれ」
亜紀は先生に掴まりながら、ゆっくり壇上から降りた。

「どうした?」
「先生、胸が痛いの」
「救急車を呼ぶぞ」
亜紀は額に汗を浮かべながら頷いた。

父兄席で見ていた母の芳子は、あわてて亜紀の元へ駆け寄った。
「亜紀、大丈夫?」
「お母さん、胸が・・・」
やがて救急車が到着し、亜紀と芳子を乗せて病院へ向かった。






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Last updated  September 19, 2010 11:26:28 AM
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