◆長屋村       あらっ!ご近所さん♪

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October 24, 2010
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カテゴリ: ◆NovelでTea☆Time
指切り


+ 高志君 + [20]


二人は庭へ出た。
もう十一時に近かった。
「こんなに遅くまでお仕事ですか?」
「ええ、忙しくて時々帰れなくなっちゃうんです。時間だからって、忙しくしているのを見て帰るのも、何か忍びなくて」
「そうですか。大変な職業ですね」
「人手不足ですから、しょうがありません」

それから若い看護師は、高志について知っていることを話し始めた。
「正月明けの最初の日曜日の事のようです。

その事故でお母さんは即死だったそうです」「そんな事が・・・。それで、お父さんは助かったんですか?」
「はい。お父さんと高志君は病院へ運ばれたのですが、お父さんは十日後に亡くなったそうです。
高志君は背中に大きな傷を負ったのですが、後部座席に座っていたのが幸いして助かりました。
その時の検査で心臓の病気が見つかって、背中の傷が治ったあとに、この病院へ転院してきた訳です」
「それじゃあの背中の傷は、事故の時の傷だったんですね?」
「ええ」
「それから、先ほど高志君の所に見えた女性はどなたかご存じでしょうか?」
「おばさんの事でしょうか?高志君のお父さんの、弟さんの奥さんだと思います。高志君にとっては、伯母さん、ですね」
「どうも優しくみえないのですが・・・・」
「直接血が繋がっていないからなんでしょうか?他人扱いみたいで高志君が少し可哀想なんです」
「お父さんの弟さん、つまり叔父さんはどうなんでしょうか?」

「それは良かった」
亜紀はこの言葉を聞いて、内心ほっとしたのである。

「どんな仕事をしてるのでしょう?」
「そこまでは分かりません。
叔父さんのほうは最初の頃は仕事の合間に良く見えていましたけど、この頃は忙しいのでしょうか?

でも、検査のお話がある時には必ず来ていますから」
「そうですか。ところで、あの、さっきの伯母さんは何を持ってきたのでしょうか?」
「あ~、あれですね。小袋の件ですね。あれは高志君の洗濯物です。
パンツとシャツなんですが、毎日着替えたら小袋に入れて閉じているんです。
それを二週間毎にさっきのおばさんが来て、取り替えていくのですよ。
二週間分の新しい洗濯物を持ってきて、二週間分の汚れた洗濯物を持って帰っているんです。
義理的な感じです。
それから、請求書を持っていきませんでしたか?」
「はい、手に持って行きました」
「帰り際に会計をして帰るんです」
「一応、面倒を見ている格好だけはあるんですね」
「金銭的な面だけと言えば淋しいですけれど。でも今は大村さんがいて下さるから、高志君も明るいですよ」

「ところで、高志君の病気っていったい何なのでしょうか?」
「病気の事は・・・・・個人情報なので詳しく言えません。済みません。高志君の叔父さんの許可があればお話しても宜しいですが、その時は直接先生のほうからお聞きになった方が宜しいと思います」
「そうですか・・・。ごめんなさいね。深夜のお仕事が終わって疲れて眠いところを・・・」
「いいえ、どういたしまして」
「それじゃ、どうもありがとう御座いました。えっと・・・・」
「河田和美と言います。大村様もお大事にして下さい」
「それじゃ河田さん、本当にありがとう御座いました」






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Last updated  October 24, 2010 11:51:57 AM
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