今日で今シーズンのスキー大会、全て終了しました。
最後は残念ながら、コースアウト転倒で「記録無し」に終わりましたんで、来シーズンの最初のスタート順は遅くなりますけど、マア・・・「お疲れさん」っていうことで・・・・
明日は、先生たちの「離任式」・・・・転勤される先生たちへの挨拶を考えなくっちゃ!!
「魔法の木」の中に入った「ノブ」は、中の広さに驚きました。
直径は確か、ドア一枚よりちょっと広い幅ぐらいでしたから、1メートル・・・あっても1メートル20センチぐらい・・・・その中に、こんなに広い部屋があるなんて信じられません。
あちこちに赤や緑やピンクのドアがついていて、ここがエントランス・ロビーである事は間違いありませんから、その奥にも部屋があり、・・・ということはこの一本の幹の中には、きっと体育館並みのスペースがあるのです。
「まだ、みんなが集まる時間には間がある。・・・お前はこの部屋の中に入って一歩も外に出るんじゃないぞ。」
「西の魔法使い」は、そう言って「白いドア」の部屋を指差しました。
ノブはあちこちの部屋を覗いてみたいように思いましたが、とりあえずは言われた通りに白いドアを開きました。
ドアの内側も、やっぱり白で統一された部屋でしたが、部屋といっても、ノブが今まで暮らしていた「おばあちゃんの家」よりも、もっと広い部屋で、ベッドがあり、テーブルがあり、ソファーがあり・・・・そして大きな書棚があって・・・・ぎっしりと本がつまっていました。
「わあ・・・いっぱい本があるなあ・・・この部屋は魔法使いのおじさんの勉強部屋なのかな?」
ノブはその書棚の中から、一番薄そうな本を一冊取り出してみました。
それはなぜだかわかりますか?
その本の背表紙には、ノブが今まで見た事もないような文字でタイトルが書かれてあったのですが・・・・・その文字がまったく読めないノブにでも「魔法使い入門」と書かれてあるように感じられたからなのです。
「僕の知らない文字なのに・・・なんでこの本が魔法使いの入門書だって感じるんだろう?」
ノブは1ページ目を開いてみました。
するとどうでしょう・・・・そのページに書かれてあった文字が一瞬空中に浮かび、それが急にノブの、目から鼻から耳から口から・・・・ありとあらゆるところから身体の中に飛び込んできたような気がしたのです。
そして・・・その瞬間にそのページに書かれてあったことが全て、ノブには理解できたと感じられました。
「え?読めないはずの文字なのに、なんで僕にわかるんだ?」
気持ちが悪かったので、ノブはその本を放り出しました。
そうすると今度はその本がひとりでに、すごい勢いでページをめくり始め、そのたびにまた文字が空中に浮かび上がってノブの身体めがけて突進してくるのです。
その本がページをめくるのをやめるまで、ものの10秒とはかかっていないでしょう。
その間に、ノブはこの本一冊の内容を全て理解したように思いました。
「なんだ・・・気持ち悪いなあ」
そのとき、ノブが入ってきたドアがひとりでにギーッと開きました。
振り返るとそこには、一匹の猿がいました。
もちろん賢明な読者の皆さんは、その猿が「モルトス」であるという事はおわかりのことでしょうが・・・・ノブは初めて会ったのです。
「オイ、俺を匿ってくれよ」
猿が口を利いたので、ノブはびっくりしたのです。
つづく
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