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ニンタマ博士

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2005年09月20日
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カテゴリ: 食事
 食品、特に野菜を選ぶ際、残留農薬は安全性という面から非常に気になる要素となっています。最近は表示や栽培方法に関する規制が厳しくなり、信頼できるようになってきましたが、かつては有機、無農薬栽培と記載されていても安心できない事がありました。今でも食に関するアドバイスを行う際、熱心に質問を受けるのが農薬の残留の可能性とその除去方法なので、この問題の関心の高さが伺う事ができます。

 本来農薬とは、作物を病害虫や雑草などから守る目的で使われるものであり、私達が日常接する風邪薬や健康補助食品の類と考える事ができます。記録では、すでに3千年も前の古代オリエントで硫黄が農薬として使われていたというものがり、日本でも江戸時代に入ると硫黄や天然の硫化砒素である雄黄を燻して使ったという記録が残され、農薬と農業の関わりの深さを物語っています。そんな農薬に決定的な悪者イメージが付けられたのは、第二次大戦後、合成有機化合物の農薬の登場と安全性への配慮を欠いた使用によります。

 安価な合成有機化合物が登場した当初は、安全性や環境残留性についての知識や配慮が乏しかったために取り扱い中の事故が頻発し、後に環境中に残留したものが分解せず、食物連鎖を通した生体濃縮という新たな危険も明らかになりました。その後、農薬を本来の目的である作物への医薬品と捉え、生物への影響を極力小さなものとする努力も行われていますが、農薬そのものが無害とは言い切れない部分もあるので、農薬への悪者イメージは払拭される事なく続いています。

 地球上には無数の化学物質が存在していますが、農薬は使用量が過剰にならないように最も管理された化学物質という言い方もあります。毒性そのものの判断については、皮膚吸収、経口摂取などの要因が考慮される必要があり、農薬はその配慮が充分行われているとの事です。それでも、やはり心配は残ってしまいます。そんな場合は、農薬が水溶性か脂溶性かを考え、水溶性のものなら水洗いをよく行う事、脂溶性なら皮を厚めに剥くといった方法で大きく危険性を軽減させる事ができます。遺伝子組換え作物と比べたら、確かに安全の確保が容易に思えてしまいます。





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最終更新日  2005年09月20日 08時11分31秒
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