にしわき眼科クリニック。

にしわき眼科クリニック。

2010.12.09
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カテゴリ: 外来診療一般

 さて、来週にはいよいよ世界初の画期的な効き目を持つドライアイの超大型新薬、ジクアス点眼液が参天製薬から発売になるわけですが、実はライバルの大塚製薬からもドライアイの新薬が出ます。ただこちらは発売はまだしばらく先になりそうですが。

 大塚製薬は医薬品や食料品を製造販売し、「ポカリスエット」、「カロリーメイト」、「ソイジョイ」などで一般の知名度も高い会社で、もうすぐ株式を公開することでも最近話題ですが、ドライアイ治療剤「ムコスタ点眼液」(一般名レバミピド)の製造販売承認申請を行ったと、11月9日に自社HPニュースリリースにおいて 発表 しました。


 涙には「油層・水層・ムチン層」という3つの層があります。その中の1つ「ムチン層」は、一番内側に存在する層であり、角結膜(黒目と白目)の表面を覆って涙液層を親水性にして、目を乾燥から守るバリアの役割をしています。


 涙のムチン量が減少することでムチン層を覆う水層が不安定になってしまい、ドライアイ発症原因となります。『ムコスタ点眼液』は、角膜や結膜ムチンの産生を促すことによって涙の安定性を図り、ドライアイに治療効果をもたらす点眼液です。

 このムコスタ点眼液、まだ発売前ですが、私はまず間違いなく名薬だろうと思っています。



 というのは、『ムコスタ点眼液』の有効成分「レバミピド」は大塚製薬が自社開発したもので、内服薬としてはずいぶん以前から発売されています。そして、胃潰瘍や胃粘膜病変に抜群な効果を発揮するベストセラー薬として知られています。

内服で良い薬は、点眼薬になっても良い。

 これはほぼ外れたことのない、目薬の法則なのです。ジクアス点眼液に続いて、ムコスタ点眼液が発売になれば、日本のドライアイ治療はより進歩することになるでしょう。楽しみですね。






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最終更新日  2010.12.09 13:02:39


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