にしわき眼科クリニック。

にしわき眼科クリニック。

2011.10.03
XML
カテゴリ: 外来診療一般
 さて数年前から「出る出る!」と言われながら実際にはなかなか登場せず、一部では「出る出る詐欺だ!」とまで言われていた(笑)、ドライアイの大型新薬「ムコスタ点眼液」がついに近日中に登場します。

R0090019.JPG

R0090020.JPG

 我々の涙には「油層・水層・ムチン層」という3つの層があります。その中の1つ「ムチン層」は、一番内側に存在する層であり、角結膜(黒目と白目)の表面を覆って涙液層を親水性にして、目を乾燥から守るバリアの役割をしています。


 涙のムチン量が減少することでムチン層を覆う水層が不安定になってしまい、ドライアイ発症原因となります。この『ムコスタ点眼液』は、角膜や結膜ムチンの産生を促すことによって涙の安定性を図り、ドライアイに治療効果をもたらす点眼液です。

 このムコスタ点眼液、まだ発売前ではありますが、私はまず間違いなく名薬だろうと思っています。



 というのは、『ムコスタ点眼液』の有効成分「レバミピド」は大塚製薬が自社開発したもので、内服薬としてはずいぶん以前から発売されています。そして、胃潰瘍や胃粘膜病変に抜群な効果を発揮するベストセラー薬として知られています。

R0090023.JPG

内服で良い薬は、目薬になっても良い。

 これはほぼ外れたことのない、  目薬の法則 

 先行して発売されている参天製薬のドライアイ新薬のジクアス点眼液

R0074883.JPG

R0074420.JPG

に続いてこのムコスタ点眼液が発売になれば、日本のドライアイ治療は更に進歩することになるでしょう。同じ「ムチン産生促進薬」であるジクアスとムコスタ、果たしてどちらがより効くのか?  非常に興味深いですし、発売後のガチバトルが楽しみですね。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011.10.03 19:06:31


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: