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2006.06.11
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臨機応答・変問自在

~集英社新書、2001年~

 国立M大学・N大学で授業をされている森博嗣さんは、学生の成績を、毎回授業の度に学生に質問を書かせ、それによって評価しているそうです。その考え方は、12頁の「重要なのは答えることではない、問うことである」の部分から、詳しく紹介されます。
 そして本書は、その授業の中で学生から出された質問と、それに対する森さんの答えを紹介する構成になっています。質問の約95%は授業に関する質問であり、本書では残りの約5%、一般の読者の興味も持てるような質問が抽出されている、ということです(このあたりの数字は、続刊『臨機応答・変問自在2』を参考にしました)。
 森さんは、質問の全てをワープロで打ち込み、それぞれに答えるそうですので、それぞれの答えはとても短く、ウィットがきいています。質問に質問で返す、など、答え方のテクニックも紹介されています。
 目次は次の通り。
1.いろいろな質問
2.建築に関する質問
3.人生相談?

5.科学一般についての質問
6.コンクリートに関する質問
7.森自身に関する質問

 読みながら付箋をつけましたが、3のところにけっこう貼りました。
 短い答えというので面白かったのが、

Q.部屋をうまく換気する方法はないでしょうか。
A.ある

 などですね。いまのは、1からの引用です。
 私はがちがちの文系ですので、2,5,6などは純粋に勉強になりました。他のところでも、森さんの考え方に感化されるところは多々あります。森さんの考え方が好きだから、私はその作品を多く読んでいる、ともいえます。
 久々に読み返したのですが、とても興味深く読みました。

(追記)

 いるんです。昨日の記事で紹介したフランスの歴史学者ミシェル・パストゥローです。彼は色彩や紋章の歴史の分野で有名な方なのですが、『悪魔の布-縞模様の歴史』という本を書いています。別の本の紹介ですが、『悪魔の布』についてふれた記事は こちら です。リンクをはった記事でも書いているとおり、パストゥローは、フランスの「アクアフレッシュ」にあたる歯磨きチューブを、分解したそうなのです。学術書で大笑いするという珍しい経験を与えてくれたパストゥローは尊敬する歴史家です。

ーーー
もともとフリーページに感想をリンクしていましたが、書いていないに等しい感想だったので、この記事にあらためるとします。





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Last updated  2006.06.11 09:12:24
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