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2008.01.11
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島田荘司『高山殺人行1/2の女』


 トラベルミステリーのほとんどが鉄道ミステリーなのはなぜか。実際には、車で移動する人も大勢いるではないか―と、島田さんは疑問に思っておられたそうで、車でのトラベルミステリーに挑戦された作品がこちらです。
 ではでは、内容紹介と感想を。

ーーー
 私―マリのもとに、不倫関係にある川北から電話がかかってきた。高山のアパートで、妻を殺してしまったという。彼を救うべく、彼の言うとおりにまずは東京の川北家に向かう。そこに電話してきた川北は、ある計画を話す。私が彼の妻の初子になりすまし、実際の死亡時よりも後まで生きていたように見せかけてほしいというのだ。そこで私は、初子の赤いオープンカーを運転し、高山に向かうことになる。
 ところが、車の調子がおかしくなってしまう。そこで、通りがかったバイクの青年が助けてくれたが、その後は、行く先々でバイクの青年に狙われているらしかった。道路いっぱいにかかれた落書き、鍵がかかっているはずのトランクに入れられていた猫の死骸…。
 車の修理のために向かった軽井沢では、さらに奇妙な状況が待っていた。もう一人の私が、私の行く先々で、自殺をほのめかしていたらしいのだった。
ーーー


 不倫相手の危機を救うために奔走する一人の女性が主人公ということで、ばりばりの謎解きミステリーというよりも、彼女におそいかかる奇妙な出来事に重点のある、サスペンスに近い作品のように思います。もちろん、その奇妙な出来事の謎には、とてもわくわくさせられます。
 真相は漠然とですが想像はついたのですが、サスペンスの風味を楽しみながら読みました。
(2008年1月10日読了)


   *

 ところで、今月は講談社ノベルスから、『占星術殺人事件 改訂完全版』が出ます。講談社のメルマガによると、『占星術殺人事件』の英訳を参考にして改訂したとか。南雲堂から出ている全集に収録された『占星術殺人事件』と違いがあるのでしょうか…?? さらに、なんと来月は、『斜め屋敷の犯罪 改訂完全版』もノベルスで出る予定があるようで…!『斜め屋敷…』は文庫版でしか持っていないこと、ノベルス版が好きなことを思えば、買いたい気持ちも出てきます。全集もいつかは手に入れたいですし。悩ましいですね…。





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Last updated  2008.01.11 06:32:44
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