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2008.11.18
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金田一耕助の冒険2

~角川文庫、1981年5版(1979年初版)~

 角川文庫『金田一耕助の冒険』(1976年初版)を2分冊にした第2巻です。第1巻の感想は こちら 。第2巻には、後半の5編の短編が収録されています。
 では、今回もそれぞれについて簡単に内容紹介を書いて、感想を。

ーーー
「夢の中の女」 金田一耕助は、夢見る夢子さん…とあだ名される女から、3年前に姉が殺害された事件についての調査の依頼を受けていた。ところが、その女が殺害された。彼女には、金田一耕助の名を騙った手紙が届いていた…。

「泥の中の女」 探偵作家の仕事場に雨宿りを頼んだヤス子に、そこにいた女は留守番を頼んだ。妹が風邪を引いたので、医者に行ってくるというのだが、ヤス子がその「妹」の様子を見ると、女が殺されていた…。あわてて警察に行き、戻ってきたときにはしかし、探偵作家とその友人が歓談しており、殺人の痕跡は残っていなかった。

「棺の中の女」 彫刻家・古垣氏の落選作品・「壺を持つ女」を取りに来た運送業者の男。ところが、作品を運ぶ途中、ちょっとした事故を起こしてしまい、その作品の中に殺された女が塗り込められていることが判明した。女は古垣氏の元妻で、彼女が古垣氏と別れた後に向かった彫刻家は行方不明になっていた…。

「鞄の中の女」

「赤の中の女」 金田一耕助が静養に訪れた浜辺で起こった寸劇。新婚夫婦の、夫には知人の女が、妻には知人の男がそれぞれ偶然に(?)出会い、白い服を着た別の男は妻の知人らしい男をにらみつけていた…。その夜、夫婦はケンカし、夫には何者かから手紙が届き驚愕する。翌日には、新妻の遺体が発見された。
ーーー

 この中で特に面白いと思ったのは、「泥の中の女」でしょうか。最初はキツネにつままれたような雰囲気の事件ですが、サスペンスの要素もあり、良かったです。
「棺の中の女」も、凝っていて良かったです。
 全11話の「女シリーズ」、まとまった時期に書かれていたということもあり、シリーズとしてのまとまりもあると同時に、バリエーションも豊かになっています。あまりインパクトのある作品はありませんが、楽しく読めるシリーズでした。
(2008/11/14読了)





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Last updated  2008.11.18 07:11:32
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