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2017.05.31
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~角川文庫、2015年~


 作者あとがきの表現をお借りすれば、「『本格』SF(本格ミステリを題材にしたSFの意味)の中短編」が4編収録された作品集です。
 簡単に、それぞれの内容紹介と感想を。

―――
「ノックス・マシン」 2058年。既に時代遅れとなっていた数理文学解析(小説作品などの単語や成句の頻度の解析から始まり、完全に自動化されたコンピュータによる文学制作「オートポエティクス」に通じていく)を専門とし、20世紀の探偵小説、特にえらリー・クイーンなどのパズラーを研究対象としていたユアン・チンルウが国家科学技術局から召喚メールを受けた。チンルウが「ノックスの十戒」について著した博士論文が、重大な意味をもつかもしれないという。十戒の中でも最も不可解な第5項、「探偵小説には、中国人を登場させてはならない」についてチンルウが行った解釈が、はたしてどのような意味をもつのか……。

「引き立て役倶楽部の陰謀」 アーサー・ヘイスティングスは、<引き立て役倶楽部>で重大な会議を行うという手紙を受け取り、イギリスへ向かった。ワトスンをはじめ、タウンゼントやヴァン・ダインらが集う会議で議題となった作品とは。そして、ワトスンたちのねらいとは……。

「バベルの牢獄」 サイクロプス人の精神波動走査への対抗手段として、人為的に作られた双子の兄弟である鏡像人格と、うまく交信ができなくなってしまう。

「論理蒸発――ノックス・マシン2」 オートポエティクスの発明に寄与した人物を父にもつプラティバは、ゴルプレックス社の電子図書事業部に就職し、原典管理の業務にあたっていた。2073年、彼女は本社に呼び出される。エラリー・クイーンの電子テキストが炎上しているという。唯一<読者への挑戦>のない、『シャム双子の謎』に原因があるらしいが、はたしてプラティバが提案する解決策は…。
―――

 SFという形をとりつつ、ノックスの十戒の奇妙な規定や、国名シリーズにまつわる謎の謎解きを行う表題作(とその続編)はとても興味深いです。

「バベルの牢獄」は、すみません、今の私には分かりませんでした。
 法月さんはとにかく本格ミステリが好きなんだということが伝わってくる作品集です。

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Last updated  2017.05.31 22:18:40
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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