~創元推理文庫、 2018 年~
『さよなら妖精』 で登場した大刀洗万智さんが、記者になってから扱った事件を描く短編集です。6編の短編が収録されています。それでは、簡単に内容紹介と感想を。
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「真実の 10
メートル手前」
事業に失敗し、詐欺会社と批判され、経営破綻した企業の社長と、広報担当をしていたその妹が失踪した。世間では詐欺会社とイメージばかりがふくらむ中、地元で女を知る知人は、彼女の良さを語っていた。大刀洗は親族からの情報をもとに、彼女の捜索を試みるが…。
「正義漢」 駅で電車への飛び込み事件が発生。混乱している中、あえて飛び込み現場近くに近づいていく女がいた。その後女は、こちらに近づいていて…。
「恋累心中」
高校生の男女が死亡した。遺書のようなノートもあり、状況は心中のようであったが、大刀洗はノートに「タスケテ」という言葉が書かれていたことを把握し、真相に留保を加える。二人を知る教員から話を聞くことで、真相解明にたどりつけるか。
「名を刻む死」
町内でも気むずかしいことで有名な老人が死亡していた。老人の死を発見し通報した中学生は、なぜ老人の様子をうかがっていたのか。また、老人が遺した「名を刻む死」の意味とは。
「ナイフを失われた思い出の中に」
ロシアから大刀洗を訪ねてきた老人と二人で、大刀洗は関わっている事件の現場を見て回る。 16
歳の少年が、姪に当たる 3
歳の少女を刺し殺すという事件だった。しかし、状況には奇妙な点もあった。
「綱渡りの成功例」
土砂災害に見舞われた中、奇跡的に助かった老夫婦について、大刀洗は取材を試みた。感動の救出劇となった中で、二人が常に申し訳なさそうに振る舞う真意とは。
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これは面白かったです。『さよなら妖精』を読んだのはもうずいぶん前のことで、「面白かった」という印象は残っているものの、大刀洗さんをはじめほとんど忘れてしまっていたが、かっこいい方だったというのを再認識しました。
さて、本書では、そんな大刀洗さんが社会人として活躍します。特に面白かった(印象的だった)のは、「正義漢」、「名を刻む死」、「綱渡りの成功例」です。「名を刻む死」での中学生の思い、「綱渡りの成功例」での関係者たちの色んな思いは印象的でした。
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