~角川文庫、 2016 年~
火村先生&作家アリスシリーズの短編集です。
あとがきにもありますが、「宿」をテーマにした 『暗い宿』 の姉妹編ともいえる一冊で、本書には「店」をテーマにした5つの短編が収録されています。
それでは、簡単にそれぞれの内容紹介と感想を。
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「古物の魔」
評判が悪くなってきていた古物商が殺され、遺体は店舗奥の押入に押し込まれていた。生前、彼は「変なものを掴んだ」と言っていたが、はたしてその意味は?
「燈火堂の奇禍」 頑固親父が経営する古本屋で起こった奇妙な泥棒事件。果たして犯人が盗んだものは?
「ショーウィンドウを砕く」
経営する会社の資金繰りも難しくなってきた俺は、贅沢を許していた恋人の殺害を決意する。完全犯罪をもくろんだはずだったが…。
「潮騒理髪店」
火村が出張先で目撃した奇妙な光景。閑散とした町の海辺で、電車の方に向かいハンカチのようなものをふっていた女の行動の意味とは。
「怪しい店」
人の話を聞くことを生業としていた女が殺された。被害者が脅迫めいたことをしていたことが明らかになる中、ゆすられていた人物が何人か浮上するが…。
―――
いわゆる日常の謎系の物語が2編収録されていたり、倒叙ものの作品があったりと、バラエティ豊かな作品集です。
「古物の魔」は、特に結末の意外性が面白かったです。また、日常の謎の「潮騒理髪店」も、情緒あり、好きな雰囲気の物語でした。
表題作では、謎解きももちろんですが、「このお店はどんな店なんだろう」と作中アリスさんが色々と考えるシーンが面白かったです。たしかに、そう思ってしまう店もありますよね。
楽しく読めた作品集でした。
( 2020.01.13 読了)
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