安部公房『砂の女』
~新潮文庫、 1981
年~
1962
20
数か国語に訳された阿部公房さんの非常に有名な長編作品です。
教師の男が、同僚にはあえて秘密めかして休暇をとり、虫をとるために砂丘を訪れます。男は、新種の虫を発見することを夢見ていました。訪れた砂の町で、集落の人に宿を紹介されますが、男は砂の穴の中に建ち、今にも砂に押しつぶされそうな家を案内されたのでした。家には、 30
代の未亡人が一人で暮らしていました。翌朝、穴から出ようとした男は、上がるための梯子がなくなっていることに気づきます。こうして砂の集落の人々により、女の家に閉じ込められた男は、穴から出ようともがきながらも、女との奇妙な共同生活を送っていくことになります。
男には名前もありますが、名前が紹介された後も、ずっと「男」と呼ばれます。
彼は様々な手段で穴から出ようとしますが…。手に汗握る展開と、また人間の生き方などについても考えさせられる物語です。
ドナルド・キーン氏による解説も秀逸です。
(2020.12.30 読了 )
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