京極夏彦『続巷説百物語』
~角川書店、 2001
年~
小股潜りの又市さん、山猫廻しのおぎん、事触れの治平、考物の百介さんが活躍するシリーズ第2弾です。
『巷説百物語』
所収の物語のあいだに起こった事件も描かれています。
それでは、簡単に内容紹介と感想を。
―――
「野鉄砲」
同心の兄―軍八郎に呼ばれた百介は、奇妙な遺体を見せられる。兄の同役の男が、小石が額にめり込んだ状態で亡くなっていた。その後、百介は、このことを又市と治平に告げるが、二人には思うところがあるようで…。
「飛縁魔」
評判高かった問屋の主人が、後妻に迎えたいと思っていた女が、祝言の日に姿を消した。その日から、主人の様子は明らかにおかしくなっていき、大金をはたいて建物を作るなどの奇行を見せ始める。 10
年後、女を江戸で見たという噂を聞くと、主人はますますおかしくなってしまい…。
「船幽霊」
おぎんとともに高知を訪れることになった百介。まちの人々に妖怪として恐れられる一族の話を聞くが、実際には一族はおだやかな人々という。しかし、まちで事件が起き、その犯人が一族だとされている中、彼らを助けに行くことになり…。
「死神―或は七人みさき」
百介は、人々が惨殺される事件が多発していた北林藩に訪れることになった。事件の裏の恐ろしい事実に気づく百介だが…。
「老人火」
「死神」事件から6年。戯作を開板し、人気を得ていた百介は、北林藩の家老の様子がおかしくなってしまったと、使者の来訪を受ける。又市と会えないまま、前藩主の亡霊を見るようになったという家老のもとを訪れるが…。
―――
「飛縁魔」で百介さんが北林藩の噂を聞いてから、「船幽霊」まで「死神」までの3話は、「七人みさき」がキーワードとなっていて、「飛縁魔」「船幽霊」は別の事件でありながら、「死神」への期待感も高まっていきました。
「野鉄砲」「狐者異」は、それぞれ治平さん、おぎんさんの過去に迫る作品で、やりきれない思いになります。
最終話「老人火」のラストも切なく、印象的でした。
(2025.02.25 再読 )
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