2002年09月30日
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 本日、読んだ本は 夢枕獏『陰陽師 龍笛の巻』(文藝春秋) です。サクサクと読み終わりました。この巻、結構良かったです。夢枕獏さんは、蘆屋道満と晴明を対決させる話が好きですね。古典に暗いので、どこからが創作なのかがよくわからないんだけどね、いつも。
 この本の中では、「むしめづる姫」が好きです。今昔物語の「むしめづる姫」というのは有名らしくて、よく耳にする。大きくなっても眉も抜かず、歯も染めず、虫を愛でて喜んでいる変わり者のお姫様の話らしい。ナウシカのモデルでもあるらしいですね。この作品では、そのむしめづる姫(露子)の父親が心配して、蘆屋道満に相談を持ち込む。道満は蟲毒(こどく:千匹の蟲を壷に入れ、土に埋めておくと互いに食い合って、最強の式神が得られるというアレです。「帝都物語」にあったような気がする)をやればよいとそそのかす。だんだん蟲が恐ろしい姿に育っていけば、姫も怖がるようになるだろう。それでもダメなら、晴明に相談するように、と。蟲は牛ほどにも大きくなるが、それでも姫はいっこうに怖がらない。そこで、その父親は晴明のもとを訪ねる…。というストーリーです。これは、話の最後がとても綺麗な話で、しかも哀れさもない、珍しくさわやかな作品です。気に入った。

 でも本当は私は 岡野怜子『陰陽師』(白泉社) の方が好きなのです。第一に絵が綺麗なんだけど、岡野さんがとても勉強しているなーって感じで、ストーリーもとても凝っている。10巻とか、もう理解の範疇を越えているんだけど、岡野「晴明」は、自然の理とかそういうものをとてもよく理解しているように見える。そして自身はそういうものを超越したところに立っている、そういう感じがとてもよく出ている。でも、理解できない(涙)なのに、面白い。
 反対に、夢枕獏さんは仏教への造詣が深い上に、わかりやすい言葉にして説明するのが上手い、という特長が裏目にでている気がする。晴明は陰陽師であって、坊主じゃないからね。陰陽道というより仏教の説法を聞いているみたいな気がするんだけど。いつも「呪」の話になってしまうし。少し、仏教よりの物語になってしまっています。それがいいとか悪いじゃないんだけど、好みですけどね。

 他に晴明といえば…。他には『火宵の月』くらいしか知らないですわ。正確には晴明じゃないし、鎌倉時代だしねぇ。ああ、稲垣吾郎の『陰陽師』見てた。NHKのドラマのやつ。あんまり面白くなかった。衣装とかショボかったし。ストーリーもイマイチでござった。ただの不思議物語みたいになってたぞ?確か?映画の方はまだ見てないのです。レンタル屋でパッケージを手に取るたびに、野村萬斉のほほえみと目があって「やっぱりやめとこ」って思っちゃうのよ。なんとなく。
 「帝都物語」も、最後まで読んでないし。加藤怖いし。映画もっと怖いし。
 ということで、ワタシ的には、岡野晴明が一番ということで。





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Last updated  2002年10月26日 10時02分55秒 コメント(6) | コメントを書く


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