2024年04月01日
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カテゴリ: 映画
2018年3月公開の日本映画。
74分ワンカットで撮り切ったライブ感覚の映画。
ストーリーが進行していくと同時に、映画の中でMOROHAのLIVEが映画音楽になっていく。




映画での役名は全て本名で演じています。
演劇のオーディションを勝ち抜いた6人が顔合わせ、初読み合わせ、立ち稽古、抜き稽古と
練習を重ね芝居を固めていくある日突然、この芝居が中止になる。
オーディションのみでキャスティングされた事もありチケットの売れ行きが芳しくないと
その理由での中止だった。
中止が決定した稽古場にはまだ諦めきれないキャストがそれぞれに芝居の中で生きている。

劇場の中へと。
そして舞台に立ち想いを叫ぶ。

この映画の出演権もオーディションでキャストを決めたので台本とシンクロする感覚で観ていく。
約5年前にBlu-rayを買って数回観て棚に直してた。
MOROHAの音楽も聴きたくなったのもあり久しぶりにこの映画とドキュメントタッチの特典映像を観た。
MOROHAの曲はCDから映画の中に流されるのではなく、
役者と同じ場所に同時にそこで演奏し歌う。
映画と音楽がいい感じにシンクロして相乗効果で感動を倍増する。

昨年、東京まで観に行った、蘭乃はなさん主演の映画「TOKYO RED​ 〜鉛丹」も
オールロケ、ワンシーケンスの実験的でもある映画でしたが、
「アイスと雨音」とは全く違う感覚の映像でした。

1960年代のヨーロッパ映画のようで前衛的なダンスが印象深い「TOKYO RED​ 〜鉛丹」、
両作品は近いようで全く違う感覚でした。
「TOKYO RED​」を観ながら「アイスと雨音」の事はまったく浮かんで来なくて、
ゴダールやトリュフォー、そして「去年マリエンバートで」が浮かんできた。
「TOKYO RED​」は関西でも近々、上映されると思うので、その時はもう一度鑑賞するつもりです。





MOROHAは日本のラップグループ。ラップとは何か違ったジャンルに思える。
初めて聴いた時はアフロさんのMCに衝撃を受けた。UKさんのアコギ1本の演奏です。
まるで明治時代に爆発的ブームになった浪曲を聴いてる感覚にもなる感情豊かな語りが
凄すぎる。浪曲師の語りを思い出させるような素晴らしさです。
浪曲も大好きなので古いLPなどを集めています。三波春夫さんを筆頭にした歌謡浪曲も大好きです。
この映画を知る少し前にMOROHAを聴き始めてたので、それもあって映画への興味が倍増した。

実験的な映画や演劇に興味ある人はかなり楽しめる映画だと思う。
本多劇場の楽屋や稽古場、内部の通路など普段見ることができない劇場の裏側も
たっぷり観られます。
そしてBlu-rayの特典映像にドキュメントが付いてて本編を観てからそれを観るとさらに楽しめる。




ブログに書いたつもりだったのに書いてなかった。
キャスト陣は個性的なメンバーが揃っていて見応えじゅうぶんです。
主演の森田想さんはベテランのような余裕な芝居。
この映画でデビューしたまったくの新人、田中怜子さんの初々しい芝居も素晴らしい。
田中怜子さんは映画主題歌MOROHAの「遠郷タワー」のMVにもメインで登場しています。
田中偉登さんも若手ながら熱い芝居で作品を動かしてる。
青木柚さんは自分がたまたま観たマイナーな映画作品やドラマに出ている事が多く、
どの作品でも独特な世界を作っててかなり惹かれる演技です。
掴み所のないような人間を演じる事が多いように思うし魂が出たり入ったりしてるような
妙な世界観がすごくおもしろい役者さんです。
紅甘(ぐあま)さんは名前なんだけど、母親があの内田春菊さん。
4人兄弟の名前が在波(あるは)、長女・紅多(べえた)、次女・紅甘(ぐあま)、次男・出誕(でるた)と
個性爆発な名前です。
戸塚丈太郎さんは作品のムードメーカー的な役割もあって息苦しくなってくる場面に
酸素を送り込むような雰囲気を持ってる。


Blu-rayにおまけで付いてた写真カード





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最終更新日  2024年04月01日 07時12分49秒


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