2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
全17件 (17件中 1-17件目)
1

婚約者のいる人類学者ミシェル(ボグスワフ・リンダ)は、ある日イタリアからワルシャワにやってきた学生(イオーナ・ペトリ)と出逢い、情熱的に愛し合うようになるが…。シャーマニズムと狂気に満ちた異色のラブストーリー。 本国ポーランドでは二度の公演で40万人を動員したのだとか。日本ではとても考えられない。 シャーマンとは霊媒や予言をする、日本でいう巫女のこと。その能力により成立している宗教や現象や思想がシャーマニズムなのだという。 シャーマンのミイラを発掘した人類学者ミシェルが、彼らの思想の謎にとり憑かれ、身を滅ぼしていく様を官能的にサスペンスチックに描いた本編は、倫理が崩壊した先に、極限の愛といえるものがある。 研究にのめり込むあまり、婚約者との未来を台無しにしてしまう男の姿はあまりに退廃的。無条件で彼を求める、とても尋常とは思えない娘との暴力的なセックスを通して、自身もトランス状態の果てにシャーマンの辿りついた境地に上り詰めたいと願う狂気。 娘が一体何者で、まともなのかそうでないのかすらもわからない。粗雑で、愚かで、無感動な眼をした彼女は、はたして愚者か聖者か。白痴にだって見えてくる。ネットで調べて見つけたのは、ルーマニアの宗教学者エリアーデの説だった。”エクスタシーのテクニックがシャーマニズムの第一の定義”だというもの。まさにその影響を受けているだろう物語。 取り憑かれたようなふたりの、神経症的に壊れたインモラルな関係は度肝を抜かれるばかり。散りばめられた血肉の生々しさと混沌。 だんだんイカレていくミシェルは、発掘したミイラと同じく、シャーマンによって殺され、脳髄を食べられて死んでいく....ラストシ-ンの衝撃は忘れられない。大学教授でありながらミイラとりがミイラになってしまう。 この度、10年ぶりに再見してみたら、記憶以上によかった。得難い究極の情愛映画であることはまちがいない。放射線物質の意味するところなど、まだわからないところの残る難解な絶倫映画だった。監督 アンジェイ・ズラウスキー 製作 ジャッキー・オークニン 脚本 マニュエラ・グレツコウスカ 音楽 アンジェイ・コルジンスキ 出演 イオーナ・ペトリ 、ボグスワフ・リンダ パヴェウ・デロンク 、アリシア・ヤキエヴィチ
2006.07.30
コメント(9)

フランソワ・トリュフォー初の長編。パリの下町に住むアントワーヌは、学校で先生に目をつけられている13歳。共稼ぎの両親は夫婦仲が悪く喧嘩ばかりしている。ある日、遊び金に困った彼は父の会社のタイプライターを盗み、ついに両親は手に負えない彼を少年鑑別所に入れてしまうのだった。 『あこがれ』に次いで、トリュフォー監督がメガホンを取った初の長編。人気が高く期待していましたが、想像以上にしっくりと楽しむことができました。両親から煙たがられる少年の反抗心、活き活きとした親友と過ごす時間、そしてふとした時に憂う瞳の純粋さ。幸福とは言いがたいのに、彼が持っている可能性とパワーはキラキラとして見える。親の愛はないけれど、何かを掴みかけている。いつかそれを手に入れることができるはずだと、信じて止まない何かに惹かれます。演じた少年の演技がすばらしい!はじめてリバー・フェニックスを観た時を思い出していました。風貌が似ているせいもあるし、意志の強そうな目も似ている。男の子っていいなーと憧れていたころを思い出します。 家出して、ひとりで生きていく覚悟ではいても、いざ警察の移送車に乗せられ鑑別所へ連れて行かれる段になると零れる涙...彼の気持も持っている優しさも、大人は判ってくれません。たしかにどこをどうとっても不良ですが、両親の愛があればきっとこんなことにはならなかったという切なさがあります。親友と学校をサボって過ごした一日や、行く当てがなく内緒で部屋に泊めてもらった夜の出来事、盗んだタイプライターを担いで街をさ迷ったこと。その数々のやりとりの瑞々しさは秀逸です。親友が鑑別所を訪れても身内以外は会わせてもらえず、話しさえ出来なくなってしまうふたりが余計に切なかった。思い切って施設を抜け出し初めて観た海は、諦めと希望の色が見え隠れ。それでも雄大な海を前にして「やろうと思えばなんでもできる」そういう強い可能性が映し出されたように見えたラストでした。どこをとっても絵になるシーンの美しさが、やるせないドラマをさらに情感たっぷりにしています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 製作・監督 フランソワ・トリュフォー 脚本 フランソワ・トリュフォー 、マルセル・ムーシー 撮影 アンリ・ドカエ 音楽 ジャン・コンスタンタン 出演 ジャン=ピエール・レオ 、クレール・モーリエ アルベール・レミー 、ジャン=クロード・ブリアリ ギイ・ドゥコンブル
2006.07.26
コメント(6)

トリュフォーが習作「ある訪問」に続いて撮った短篇2作目。南仏の片田舎。わんぱく少年たちの、美しい年上の娘ベルナデッドへの憧れと、恋人に対する嫉妬心の疼きを瑞々しく描く。 映画界の新しい波ヌーヴェル・ヴァーグの生みの親であるトリュフォー監督。男女の愛や艶っぽい作品が多いイメージでしたが、「大人は判ってくれない」と一緒に収録されていたこちら「あこがれ」は、どちらも少年たちが主人公。新鮮で瑞々しくてインパクトのある、とても好みの作品でした。異性に目覚め、揃いも揃って年上の娘に想いを寄せる少年たちがなんとも可愛らしい!いつも一緒の彼らは、娘の漕ぐ自転車の後を追いかけて、恋人とのデートにヤキモチする毎日です。想えば想うほど、彼女と恋人が嫉妬で憎くて仕方がなくなる年頃......鬱憤を晴らすべくした悪戯が、思いもよらない現実の悲しい出来事で幕切れるあたりは、仄かな切なさが余韻を残します。男の人にはきっと判るであろう少年時代の気持ちが、たった30分足らずのなかに凝縮して甘酸っぱくノスタルジックに描かれます。ノスタルジックと感じるのは、半世紀近くも前の作品だからで、当時としては新しい作風だったのかもしれませんね。憧れの的ベルナデッドを演じたベルナデット・ラフォンの美しさが印象に残ります。緑のなか、自転車を漕ぐ姿、テニスをする姿。醸し出される一瞬ごとの雰囲気はやはり官能的。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督・脚本 フランソワ・トリュフォー 原作 モーリス・ボン 撮影 ジャン・マリージュ 音楽 モーリス・ルルー 出演 ベルナデット・ラフォン 、ジェラール・ブラン
2006.07.26
コメント(2)
明治38年に「ホトトギス」に連載が始まった、夏目漱石の処女作です。知っているのは「吾輩は猫である。名前はまだない」という有名な冒頭だけで、もっととっつきにくいものを想像してきました。100年たった今でも、ユーモアと風刺をこんなに楽しめるとは思いもよらず、河合隼雄氏のおすすめがなければ読むこともなかったかもしれません。夏目漱石自身を重ねて書いた教師・苦沙弥(クシャミ)先生をはじめ、科学者の寒月氏、美学者の迷亭氏、詩人の東風氏、哲学者の独仙氏の可笑しさといったら!人物像といい、セリフといい、にまりと笑う箇所がたくさんありました。彼らを眺めている苦沙弥先生の飼い猫‘吾輩’が、そんな人間社会の奇怪な行動や観念を、実に憎々しく風刺たっぷりに語っていく物語です。山本健吉さんの解説で、当時の彼らは「職業の為に汚されない内容の多い時間を有する、上等人種」であり社会からはみ出した「余計者」であった~とあります。この感じ、良く分かります。時代のはみ出し者的な登場人物が繰り広げる会話の妙味は、きっといつまでも人を楽しませてくれるのでしょうね。泉鏡花という名も登場してきました。当時の時代背景もわずかですがわかりました。物語の最後と‘吾輩’の最期は相当に爽快です。文庫で大人買いしてある他の著作も、これから少しずつ読んでいきたいと思います
2006.07.24
コメント(10)

ある日、平凡な主婦・片倉スズメ(上野樹里)は“スパイ募集”と書かれた広告を目にする。脱平凡を求め面接へ向かったスズメは無事採用が決定するのだったが...。“脱力系”奥様スパイ映画。平凡な主婦が飛び込んだ非凡な日常とは!? かなり脱力した笑いのセンスは、お笑いにも精通した監督らしく、ほのぼのとした気持ちになります。とにかく何に惹かれたかといえば、劇中に登場する小物といたるところに使われたグリーンの配色でした。緑色が大好きなわたしは、観ているだけで幸せになる観心地の良さ。 平凡な主婦スズメと、非凡な親友クジャク。彼女を見ながらあまりにつまらない日常を自覚するスズメは、変化を求め、ある日スパイ募集の面接へ出かけるのです。小さな町でスパイ活動を行う謎の夫婦には、岩松了とふせえり。この絶妙なカップルは!? と思いきや「時効警察」のお二方ではありませんか~監督はドラマの演出を手がけてらしたので、この作品がその出逢いとなったのかもしれませんね。ツボを抑えた巧い二人が、笑いを誘います。ごく普通の小さな町。平凡だったはずの主婦が、スパイであることを隠すため「平凡でいるように」とあえて言われたら...普通でいられなくなってしまうのか?!もとから平凡なんかじゃなかったのかもしれないし、生活の中の小さな驚きに気付くたび、彼女の中で何かが変わっていったのかもしれない。でもそれは観ていて心地の良い変化であることは間違えなしでした。町のいたるところに潜んでいるスパイたちも、それぞれいい。一癖二癖ある役者さんが揃っています。緑色好きな方には特におすすめです ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督・脚本 三木聡 出演 上野樹里 蒼井優 岩松了 ふせえり 要潤 伊武雅刀
2006.07.22
コメント(10)

日本列島の沈没という未曾有の危機を迎えパニックに陥る日本国民の姿と、その中で出会った一組の男女の運命の行方を描く。1973年に製作された『日本沈没』のリメイク版。 海底プレートの急速な沈降で、日本列島が1年後に沈没する――存続の危機に直面した日本を、大迫力のCGを駆使して描きます。一夜経てば、いろんな荒が見えてくるのですが、全体としては見応えあって、日本らしいパニック映画に仕上がっていたのではないでしょうか。国柄がよく出ていて、総理大臣(石坂浩二)が独り言のように呟く言葉が印象的。「沢山の解決方の中で、この国と共に何もせずに沈むのが一番しっくりとくる」もちろんただの気持ちですが、総理にこういう台詞を話させたりするところが面白い。避難民が海外で受け入れられなかったり、アメリカには裏切られたりする日本。こういった政治的なシーンも、自然環境の危機も(この話はプレートが問題なので自然破壊ではないけれど)、ただのお話だとは思えませんでした。大地震で怪我をした潜水艇パイロットの小野寺(草なぎ剛)は、ハイパーレスキュー隊員・安部怜子(柴咲コウ)に助けられます。これが二人の出会い。その時、一緒に救助した少女・美咲の母は意識不明で入院、彼女を実家のお好み焼き店で預かることになるのです。美咲と玲子や家族に関する人間ドラマに期待するよりは、小野寺と玲子の恋愛模様に期待したほうがよさそうです。脇を固める役者さんはしっかりしていて、玲子の家族(吉田日出子ら)、富士山を観測する教授(柄本明)、総理の変わりに指揮を執ることになる危機管理担当大臣(大地真央)など、安心して観られます。つきもののくさいシーンにはいつも引いてしまうけれど、この監督は意外とさらっと観られる気が。本職である映像のすごさは、文句なしといえるかもしれません。これだけ日本の都市を破壊しまくった映像は、今まで観たことありませんし、それが身近な場所だとさらに怖いですね~次々に山という山が噴火して、大津波が押し寄せ、日本が沈没する!残された時間の中で、唯一の解決方法を知る科学博士・田所(豊川悦司)の指示により、プレートを断裂する爆薬を海底深くに仕掛ける任務は、潜水艇のパイロットに託されるのです――冒頭から登場する小野寺のパートナー役には、及川光博が好演。沢山の方が書かれていましたが、この及川光博の演技は驚くほど良いです。今まで上手いと感じたことがなくて、わりとキザで変わった役柄が多かったように思いますが、普通の父親役を見事に演じているので注目です。細部の荒は、やはりいっぱいあります。大パニックの中、小野寺と玲子がピンポイントで会えるなんておかしい!! と思いながら観てました。けれど、ハリウッド映画顔負けのアクションシーンと、危機を日本人だけで(陰で海外の協力もあったけど)解決するところに好感持てます。日本が沈没していく様子を生々しく再現して見せてくれる作品。CG映画は劇場で観るのがいいです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 樋口真嗣 原作 小松左京 脚本 加藤正人 音楽 岩代太郎 出演 草なぎ剛 、柴咲コウ 、豊川悦司 、大地真央 及川光博 、福田麻由子 、吉田日出子 柄本明
2006.07.21
コメント(14)

アカデミー賞特殊効果賞受賞作。SF作家H・G・ウェルズの小説を映画化。ある日、カリフォルニアの山中に隕石が落下、それを機に火星人が地球に襲来。円盤から放射される熱光線など、圧倒的な力の前に人類はなす術が無いと思われたが・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 昨年劇場公開された「宇宙戦争」とは、ずいぶん違うところがありましたが、半世紀前の映画とは思えないほど内容も映像も進んでいて驚きました。2005年版は劇場へ行ったのにラストシーンだけ見逃したままなのですが、こちらで観たラストのオチはなかなか面白いです。世界最小のものが火星人を……2005年版もこれと同じオチだったのでしょうか。レンタルしてきてラストを観なくちゃ。主人公が隠れた地下室に、宇宙人が侵入してくるシーンなどはリメイクと同じで、その造形が50年経ってどれほど変わったかを比べてみるとまた楽しいです。廃墟と化した市街地、暴徒の群、終末感もちゃんと味わえます。上の写真が主人公のふたり。学者クレイトン(ジーン・バリー)と、現場で知り合った科学者シルヴィア(アン・ロビンスン)。この二人が、リメイク版では父親と子どもたち~という父子家族なのも時代を象徴していますね。宗教的なこちらに比べると、リメイク版ではあまりそれを感じませんでした。この作品単品だけでは、物足りなさを感じてしまうかもしれないので、見比べながら倍楽しむのが良いかもしれません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 バイロン・ハスキン 製作 ジョージ・パル 原作 H・G・ウェルズ 脚本 バー・リンドン 出演 ジーン・バリー 、アン・ロビンソン 、キャロリン・ジョーンズ
2006.07.21
コメント(0)
麻酔を拒否して手術を受ける伯爵夫人と、若き執刀医との隠された思慕の念を、医師の親友である画家の回想として描く。泉鏡花の同名小説の映画化。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 今まさに手術が始まろうとしている外科室。患者の伯爵夫人はかたくなに麻酔をかぐことを拒みます。「麻酔でうわごとを言うのが怖い。私には誰にも聞かれたくない秘密がある・・・・」何を言われようとも拒み続ける患者に、若き医師は麻酔なしでの手術を受け入れます。彼を信じ意識あるままメスを入れられた伯爵夫人と、オペを執刀する若き医者。ふたりは密かに9年もの歳月、深い思慕で結ばれてきたのでした――たった一度すれ違い見つめ合っただけで、9年間愛する。これこそロマンチシズム。作品の中では多くを語らず、甘美な雰囲気だけをいっぱいに詰め込んでいます。原作でも、出逢った時すでに伯爵夫人だったのでしょうか。あらすじをさっと見たところでは、実際は青年と少女の時分に出逢い、外科室で再会を遂げる――そんな物語のよう。映画では当時29歳の加藤雅也(青年)と、47歳の吉永小百合(伯爵夫人)が、一目で恋に落ちます。原作のある作品を映像化するとき、なかなか上手くいかない理由のひとつには、作り手のイメージと観る側が思い描いたイメージが違うから。この作品で、監督の坂東氏が描いた甘美な世界は、私が観たいものとはすこし違っていました。出逢った場所であるつつじ庭園の美しさや淡い色づかい、外科室でのやりとりと、そこでの吉永小百合の演技はとても好きでした。きっと加藤氏は美青年で誠実そうな外見で選ばれ、日本美人のトップ吉永さんがヒロインとなったでしょう。けれど、自分が観たい二人はちょっと違うし、年の差があまりにも顕著で、一瞬にして長年の思慕に至る場面に、ハッとできなかったのでした。あまりに純粋で切なく清らかな物語。原作が気になる。泉鏡花の世界に初めてほんの少しでも触れることができて、原作を手に取るきっかけになりそうな予感。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 坂東玉三郎 製作 小田久栄門 、奥山和由 、荒戸源次郎 原作 泉鏡花 脚本 橋本裕志 、吉村元希 、坂東玉三郎 音楽 ヨーヨー・マ 、エマニュエル・アックス 出演 吉永小百合 、加藤雅也 、鰐淵晴子
2006.07.20
コメント(12)

カンヌ映画祭で高等技術賞を受賞した異色のドキュメンタリー映画。昆虫たちの生態を超クローズアップで捉え、物語性を加味しながら独自の視点で構成していく。見たこともない昆虫ワールド。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 以前、日記にアップした「WATARIDORI」は、フランスの俳優ジャック・ペランが監督した鳥たちのドキュメンタリーでした。その5年前になるこちらでは、彼が製作に携っています。観たこともないような――そう形容されるほどには、あまり驚く映像はなかったけれど、草原や川べりで暮らす虫たちの生態が面白くて、渡り鳥よりはるかに子ども受けしそうな、ほのぼのとしたタッチで描かれています。ミクロな世界にはお決まりのアリ。彼らの足音まで聴こえるのはとても楽しい!自然の音が、虫たちが出す自然の音楽が新鮮です。フランス語で観ると音声解説ははいっていないみたい。吹き替えにしたら、コミカルな解説と虫たちの台詞が入っていました。それで笑えたりもして、子どもたちもとても楽しかったようです。けれど、余計な解説なしで静かで自然の音がより聴けるのは、吹き替えなしのほうでした。抱きあうカタツムリとか糞が 落ちてた枝に刺さって身動き取れない糞コロガシとか…他にもたくさん、見所があります夏本番。まさに見ごろのシーズンですね~大人気のクワガタなんかもちゃんと出てきます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督・脚本 クロード・ニュリザニー マリー・プレンヌー 製作 ジャック・ペラン 、イヴェット・マレ クリストフ・バラティエ 撮影 クロード・ニュリザニー 、マリー・プレンヌー ユーグ・リフェル ティエリー・マシャド 音楽 ブリュノ・クーレ
2006.07.19
コメント(6)

西暦180年、皇帝マルクス・アウレリウス(リチャード・ハリス)に絶大な信頼を置かれていた勇者マキシマス(ラッセル・クロウ)は、次期皇帝の任を依頼される。しかしその晩、皇帝は息子コモデゥス(ホアキン・フェニックス)によって暗殺。罠にはまったマキシマスは、処刑を命ぜられるが手負いのまま逃亡し、死に掛けているところを奴隷商人(オリヴァー・リード)に買われるのだった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ アカデミー作品賞と主演男優賞を授賞した話題作。CGを駆使して描かれたコロセウムや冒頭の戦闘シーンなど、古代ローマを再現したスケールの大きさは見応えあります。将軍マキシマスを信頼し愛した皇帝マルクス・アウレリウスは実在の人物。五賢帝時代の最後の皇帝だと、以前本で読んだ記憶があります。他はどこまでが実際の歴史かは分かりませんが、殺し合いを見世物として楽しんだのは事実。この頃のローマはすでに繁栄を極めて、今に負けず劣らずありとあらゆるものが揃っていたのではないかと思えてきます。哲人皇帝から愛されローマを託されたが故に、息子コモデゥスからの怒りをかい罠に落ちるマキシマスをラッセル・クロウが熱演しています。処刑場から手負いのまま逃亡し、半死半生のまま国に帰るとすでに妻子は焼き殺されている...生きる気力を失った彼を拾ったのは、奴隷商人のプロキシモで、マキシマスは剣闘士となるのです。皇帝である父を殺し次期皇帝に即位したコモデゥスの、権力に頼るイカレタ姿はこれでもかというほど酷い…無能で実姉を愛するシスターコンプレックスで幼稚な男。気の優しいイメージのホアキン・フェニックスが、悪いヤツにしか見えないほど熱演しています。マキシマスとは対照的に描かれる彼は、亡き父から信頼されず愛されなかった哀しみから、マキシマスを皇帝殺害の罪に陥れるのです。グラディエーターとなった元勇将と、新皇帝コモデゥス。ふたりはローマ最大のコロセウムで因縁の再会を迎えるのでした―― マキシマスを密かに愛し続けてきた新皇帝の姉ルッシラ(コニー・ニールセン)が、元老院とマキシマスの力を借り、無能な弟(皇帝)を失脚させるために動き始める中盤。あきることなく展開していく物語は、いかにもアメリカ映画らしく感じました。姉ルッシラとマキシマスが過去に恋仲であったという設定もありがちかも。。けれど2時間半の長尺、飽きさせずに見せるのだから流石というべきでしょうか。かつてはローマの為に堂々と戦った将軍が、生き残るため、復讐の為に戦う。この作品の良さは、マキシマスの生き様の魅力と、憂いだ目が魅力的なラッセル・クロウのおかげでもあるように思います。アカデミー賞といわれればアカデミー賞。なのだけどCG満載であまりにも作り話に感じる部分もありました。期待ほどはぐっとこず残念。殺し合いをするグラディエーターの映画ゆえ、映像の残酷さは仕方ないのかもしれませんね。監督らしいと言うべきなのかな。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 リドリー・スコット Ridley Scott 製作 デヴィッド・H・フランゾーニ ブランコ・ラスティグ Branko Lustig ダグラス・ウィック Douglas Wick 脚本 デヴィッド・フランゾーニ 、ジョン・ローガン ウィリアム・ニコルソン 音楽 ハンス・ジマー Hans Zimmer 出演 ラッセル・クロウ 、ホアキン・フェニックス コニー・ニールセン 、オリヴァー・リード リチャード・ハリス 、デレク・ジャコビ ジャイモン・フンスー 、デヴィッド・スコフィールド ジョン・シュラプネル 、スペンサー・トリート・クラーク
2006.07.18
コメント(14)

姉妹そろって女流棋士という変わった職業の姉・麻美(瀬戸朝香)と妹・里奈(市川実日子)。麻美はサラリーマンの一哉(塚本晋也)と結婚したばかりで、里奈には弘樹(村上淳)という売れないミュージシャンの彼氏がいる。しかし、最近は両方ともあまりうまく行ってず、いつしか姉妹の仲までこじれてしまうのだった……。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 将棋というものを実は全く知らないのですが、実在する女流棋士をモデルに作られたこの作品は、以前から気になっていました。登場人物の揺れ動く感情を丁寧に描きます。一見シリアスなドラマに思えますが、監督はコメディのつもりで撮ったのだそう。前者ならまずまずですが、コメディとして分かって観るならより楽しめるのではないでしょうか。女流棋士というのは、男性棋士とのレベルの差が大きすぎるということで出来た職業だそうです。この姉妹も大きなプライドを持って将棋と向き合い、生活も将棋を中心にして周っています。姉・麻美は勝負に負けるたび、夕飯も作らず夫・一哉にあたり散らしてばかり。いくら特殊な職業だからといって、共働きの夫婦は世間にはいっぱいいます。麻美の身勝手で我ままなことろには観ながらイライラその彼女を優しく寛容に受け止める夫役を塚本晋也が好演していました。じつは麻美を演じた瀬戸朝香を個人的には一度も演技派と感じたことがありませんでした。大人の女性像としてはいいのだけれど、可愛げがなさすぎてどうも苦手でした...この作品でも、可愛げがない身勝手な女性を演じています。それでも、話が進むほどに見られるようになってきて、彼女が女流棋士Bクラスへ掛けたプライドなど分かれば分かるほど好ましくなっていくので一安心。最後には麻美がとても身近に感じられるのも良かったです~彼女の堅物なところに比して、妹役はキュートな市川実日子。キャスティングも考えられてます。姉妹を支えるのは夫も恋人も優男ばかり。そんな彼らでも、彼女らの複雑な想いを受け止める土俵を持ってることに気付くとき、なんだかほのぼのしてきて、しまいにはホロホロと泣けてしまいました。「姉・麻美にとってはもう後がない最後の対局 相手は奇しくも妹の里奈」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 大谷健太郎 脚本 大谷健太郎 撮影 鈴木一博 音楽 上田禎 出演 瀬戸朝香 塚本晋也 市川実日子 村上淳 鈴木一真
2006.07.15
コメント(2)

地球から緑が消えて久しい未来。植物は宇宙ステーション内のドームでわずかに栽培されているに過ぎなかった。そして遂にステーション放棄の命令が下る。ただひとり、植物学者ローウェル(ダーン)だけは強く反対するのだったが……。 『2001年宇宙の旅』など、有名SF映画の特撮を担当してきたダグラス・トランブルの初監督作品。当時はヒットしなかったけれど、後にこの独特な物悲しさや、宇宙ステーションの造形(たぶん)などから熱烈なファンが増えたのだという。70年代SFにある雰囲気が懐かしい。絶滅の危機に瀕した森をドーム内に有したステーションで、最後の木々を爆破する命令を受けた乗組員ら。ただひとり植物学者ローウェルだけが、緑を守りたいと大反対して命令に背き、やがて暴走を始めるのだった。わずかに残った自然を愛するばかりに、仲間を殺めまでしてしまうローウェルの鬼気迫った演技は見もの。 少ない登場人物の面々が殺められてしまってからは、ローウェルのひとり芝居になるので、どれだけ彼に入れ込めるかが、評価をわけるかもしれないが、わたしには楽しめた。多少、演出がぎこちなくても、ここにしかない魅力がいっぱい。ハイテクな動きをするわけでもない、3基のロボットが味わい深い。ステーション内部も、ロボットたちも、未来のお話だというのに古臭く見える、その感覚が面白い。人間が滅ぼしてしまった森。その最後の緑を命をかけて守ろうとした主人公は、傍から見れば、自我の塊。ダレも信頼できる人物が出てこない中で、ロボットたちだけは、忠実に自分の仕事をこなしている、、。心まで巧みに描ききってはいないのだけれど、優しさは充分に伝わって、だからこそ余計ラストの物悲しい情景が胸に染みるのかもしれない。たった一人、指示通り森の緑に水をやる姿……これは名シーンといってもいいと思う。ジョーン・バエズの歌う主題歌は、雰囲気に合っていて抜群の情緒だった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 ダグラス・トランブル Douglas Trumbull 製作 ダグラス・トランブル 、マイケル・グラスコフ 脚本 デリック・ウォッシュバーン Deric Washburn マイケル・チミノ Michael Cimino スティーヴン・ボチコー Steven Bochco 音楽 ピーター・シッケル Peter Schickele 主題歌 ジョーン・バエズ Joan Baez 出演 ブルース・ダーン Bruce Dern クリフ・ポッツ 、ロン・リフキン 、ジェシー・ヴィント
2006.07.12
コメント(12)
北海道を旅する寅次郎は、旅館のドラ息子の毒牙にかかろうとしている、ひとり旅の娘・ひとみを助けた。彼女はとある会社社長の息子と結婚を控えながら、幸せを感じられず悩んでいたが、寅次郎にたしなめられ、数日後豪華な結婚式を挙げる。...しかしウエディングドレスのまま式場を飛び出し“とらや"に逃げてくるのだった! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ブルジョアな雰囲気が漂う、いつもと一味違う寅さん23作目。翔んでる桃井かおりがヒロインを務めます。裕福な男女が、一度の破局を乗り越え結ばれるまで。タコ社長の工場で働く職工の結婚式から始まり、ひとみの結婚式で終わる、粋な展開です。映画「卒業」をパロッたような、花嫁衣裳で「とらや」に逃げ込むシーンなどは、なんとも笑えていつもながらついわくわくしてきますね~今度の寅さんはキューピット役。それでも期待してしまうのが寅さんで、お決まりの失恋が待っています―― 桃井かおりのお相手が布施明という時点で、ふたりのハッピーエンドは分かりきってしまいますが、地味だけど優しい男を演じた布施さんは好演してました。最後の身内だけで披かれた結婚式で歌うシーンは、ギター片手に美声を披露していて本作の見所でもあります。良くも悪くも桃井さんは目立ちますね。存在感あります。いつもの波長が乱されてる感じで、しっくりとはきませんでしたが、旅の舞台が思い出の場所‘支笏湖’だったのは嬉しかったです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 監督・原作 山田洋次 製作 島津清 脚本 山田洋次 朝間義隆 撮影 高羽哲夫 音楽 山本直純 出演 桃井かおり 渥美清 倍賞千恵子 布施明
2006.07.10
コメント(8)

花屋の店員シーモアはある日、宇宙からやってきた奇妙な植物と巡り会う。その植物オードリー2のお蔭で店は大評判。だが、オードリー2は、人の生き血で育つ食人植物だった……。 もとは舞台劇であったものを、二度目の映画化。コメディ&ホラー&ミュージカルの楽しい作品です。監督はマペット操作と、スター・ウォーズシリーズのヨーダの声でお馴染みのフランク・オズ。出演陣も何気に豪華で、90分ほどの短尺はあっという間。花屋で働く冴えない主人公シーモアは、仕入れ中に突然起こった日食の後、不思議な植物を見つけます。始めはこんなに小さかった鉢植え。気弱で優しいシーモアは‘オードリー2’と名づけ、日に日に弱っていく奇妙なそれを献身的に世話するのです。ところが...偶然怪我した彼の指から滴る血を見て、オードリー2の様子は一変するのでした。生き血を吸ってはみるみる大きくなるオードリー2は、奇妙ですが案外かわいい。子ども番組も手がけている監督さんらしいですね。子どもが観てももOKな感じです。潰れそうだった花屋は、人気と噂のおかげで持ち直し、シーモアも有名になって、想いを寄せていた女店員オードリーとも心通わせるのですが...オードリー2に血を与え続ける毎日は、シーモアをだんだんやつれさせていくのです。惹かれ合う花屋のふたり[リック・モラニスエレン・グリーン] 二人とも歌が上手い女店員オードリー(エレン・グリーン)のサディスティックな恋人オリン役にはスティーヴ・マーティン。イカれた歯科医を演じていますが、若くて驚きました。治療に訪れるマゾ男に扮するのはビル・マーレイ。変な人が板についてます。恋人から暴力を受けるオードリーを救うために、そして血を欲しがる‘オードリー2’のために、シーモアがしたある決意とは...そう、いかれオリンを切り刻んで食べさせること!果たして巨大化していくオードリー2はどうなってしまうのか。知能を持ち、言葉を喋り、歌まで歌ってしまう彼の目的は何なのか。シーモアとオードリーの純粋な恋は叶うのか...結末はご覧になってからのお楽しみ可愛らしいホラー、ノリノリのミュージカルソング、テンポもよくて楽しめました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 フランク・オズ Frank Oz 製作 デヴィッド・ゲフィン David Geffen ウィリアム・S・ギルモア William S. Gilmore 脚本 ハワード・アシュマン Howard Ashman 撮影 ロバート・ペインター Robert Paynter 音楽 アラン・メンケン Alan Menken マイルズ・グッドマン Miles Goodman 出演 リック・モラニス Rick Moranis エレン・グリーン Ellen Greene スティーヴ・マーティン 、ヴィンセント・ガーディニア ジェームズ・ベルーシ 、ジョン・キャンディ クリストファー・ゲスト 、ビル・マーレイ
2006.07.09
コメント(6)
ロベルト・ベニーニを初めて知ったのがこの映画でした。以来、彼の作品の大ファンになって、監督作や出演作を色々観、新作を心待ちにしています。この作品で妻役を演じているニコレッタ・ブラスキは実の妻。他にも「ダウン・バイ・ロー」「ジョニーの事情」「ロベルト・ベニーニのMr.モンスター」「ピノッキオ」など、20年も前からの共演が続いています。フェリーニとジュリエッタ・マシーニのように生涯一緒に居て欲しいですね~愛し愛され、幸せそうなふたりが見せてくれる見つめ合うまなざしが大好きです。 先日V.E.フランクルの「夜と霧」を読んだばかりで、初鑑賞時よりは、収容所の描き方に目がいきました。ありえなさ生易しさを感じはしたけど、それでもやっぱり、この作品はこれでいいと思えます。こてこての喜劇と悲劇で描かれるグイドという男の生き様。ほのぼのとした恋愛模様をみせる前半の幸福感はたまりません。「ボンジョールノ! お姫様」そういつも突然現れるグイドが、のち妻となるドーラにしたように自分がされたら...簡単に心奪われるだろうな~と思うのです。幸せな気持にしてくれる人。収容所でも優しさを忘れず、希望を失わず、最後まで笑いの中に生きた姿に、‘グイド’という男の魅力を感じて止みません。素晴らしい人物像を作り上げ、演じきったベニーニこそ、本当に素晴らしいと思ってます。この二人の恋愛模様に似た関係は「ロベルト・ベニーニのMr.モンスター」でも観る事ができて、こちらも文句なしに大好きになった作品でした。 ‘LIFE IS BEAUTIFUL’まさしくその通り。今回も、切なさと感涙のあとから、じっくりとタイトルを噛み締めることができました。人間の素晴らしさを感じられる物語に出会いたい――映画を観ている理由のひとつが、そのままここにある気がしています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 監督・脚本 ロベルト・ベニーニ 撮影 トニーノ・デリ・コリ 音楽 ニコラ・ピオヴァーニ 出演 ロベルト・ベニーニ 、ニコレッタ・ブラスキ ジョルジオ・カンタリーニ 、ホルスト・ブッフホルツ ジュスティーノ・ドゥラーノ
2006.07.06
コメント(8)
茨城県下妻市はいまだヤンキー文化が隆盛を誇る田舎町。そこに住む竜ヶ崎桃子は、代官山にある某ロリータファッションブランドに熱を上げる、全身フリフリの女子高生だった。服代を稼ぐために、父親のかつての商売道具、偽ブランド品の個人販売を始めた彼女は、それを買いに来た原チャリをかっ飛ばすヤンキー娘・イチゴと出会うのだった…。 話題作「嫌われ松子の一生」の中島哲也監督作品です。今までにないような斬新な演出が話題を呼んで評判も良かったので、いつか観よう~と思っていたら先日地上波で放映されました。ロリータファッションの桃子(深田恭子)とヤンキーのイチゴ(土屋アンナ)。自分の周りにはまったくいないタイプでしたが、おバカで突き抜けていてとにかく可愛いふたりでした。笑いどころが的確にツボにはいって楽しい恥ずかしげもなく好演した主演のふたりに拍手~フリフリの洋服を着ている桃子は、友達もいない。わが道を突き進む彼女の性格はキャッチコピーそのまま。‘根性ねじまがってまーす’それはそう。実際にこんな娘がいたら、絶対友達いないはずです。彼女のねじ曲がり具合がとても気に入ってしまいました。深田恭子はシリアスなのより、ずっとこの路線が似合う気がします。フリフリの洋服を着て、可愛いさ遺憾なく発揮! という感じです。ヤンキーを演じる土屋アンナちゃんも、ツバ吐いたり啖呵切ったり、見事に好演していました。彼女の頭突きはサイコーにうけました。内容なんてないようなものかもしれないけど、見終えた後の清々しい爽快感に、評判の良さが頷けるコメディでした。性格も見た目も違うふたりの友情物語。なんで一緒にいるの?というほどの凸凹コンビが、凸デコと凹ボコだけに上手く噛み合わさっていくようでした。お互い欠けてるところを補って、大切なものが芽生えていく...ロココ時代を愛するぶりぶりの桃子が、沢山のヤンキーに向って啖呵切り怒鳴るラストシーンもグー可愛いだけじゃダメよね、などと思うので。アニメが途中で入るのも、映像に落書きを入れたような演出も楽しいです。「嫌われ松子の一生」は行き付けの劇場にこなかったのですが(観に行こうと思ってたのにー)早く観たくなりました。こんなロリータやヤンキーなら許容範囲だな~ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督 中島哲也 脚本 中島哲也 音楽 菅野よう子 原作 嶽本野ばら 『下妻物語』 出演 深田恭子 、土屋アンナ 、宮迫博之 、篠原涼子 阿部サダヲ 、岡田義徳
2006.07.03
コメント(8)

“コーヒー”と“タバコ”をめぐる11のエピソードを綴った短編集。個性溢れる俳優やミュージシャンが集い、コーヒーを飲みながら、あるいはタバコを吸いながら、とりとめのない会話を繰り広げてゆく。 コーヒーと煙草。この組み合わせがたまらないという人もいれば、許せない人も、タバコだけは嫌いだという人もきっと色々。タバコを吸わなくなってから3年経ちましたが、コーヒーとタバコ、お酒の席でのタバコ、気持が荒れ狂ってる時のタバコ、真剣に語り合う時ついつい手が出るタバコ...と、まだまだ誘惑に駆られることがあります。体に悪いから止めたわけですが、有無を言わさず吸いたくなる瞬間が年に数回はある...わたしにとっては、止めても嫌いにはなれないものです。元ネタになったのは、80年代のテレビ番組『サタデー・ナイト・ライブ』なんだそうです。ベニーニ主演の一作目「変な出会い」が、映画でも最初の話として登場。後10年に渡る11作をまとめた短編集です。「変な出会い」右・ロベルト・ベニーニ 左・スティーヴン・ライトモノクロの映像が、シュールな世界にぴったり。一癖も二癖もある役者陣の会話の魅力、同じ空気の中にいるみたいに楽しめます。居心地悪さや、奇妙な時間を共有しながら、タバコの旨さコーヒーの不味さまで感じとれるよう。「カリフォルニアのどこかで」右・トム・ウェイツ 左・イギー・ホップジム・ジャームッシュ監督作に登場する、ロベルト・ベニーニ、トム・ウェイツは「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ダウン・バイ・ロー」からお馴染みのせいか、登場するだけで嬉しくなる感じでした。先日の「ダ・ヴィンチ・コード」に出演していたアルフレッド・モリナも、ジャームッシュ作品に何度か顔を出している役者さんだそうで、9話目の「いとこ同士?」はなかなか面白かったです。芸達者な方ですね~「幻覚」 GZA・RZAとビル・マーレイ ビル・マーレイは私が最近勝手に注目しています。子どもの頃の「ゴーストバスターズ」が懐かしい彼は、「おつむて・ん・て・ん・クリニック」で役者さんとして惚れ直し「ロスト・イントランスレーション」でも素敵な壮年の紳士役が魅力的でした。こちらも可笑しな可笑しな男を好演しています。どれも楽しめましたが、中には「?」なものも...それでもコーヒー&シガレッツに少しでも喜びを感じる方には、楽しめるオムニバス映画なのではないでしょうか。写真にはありませんが、ケイト・ブランジェットがひとり二役で登場する「いとこ同士」、それから最後のお話「シャンパン」(ビル・ライスとテイラー・ミード)も良かったです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・監督・脚本 ジム・ジャームッシュ Jim Jarmusch 製作 ジェイソン・クリオット Jason Kliot ジョアナ・ヴィセンテ Joana Vicente 出演 ロベルト・ベニーニ 、スティーヴン・ライト スティーヴ・ブシェミ 、イギー・ポップ 、トム・ウェイツ ジョー・リガーノ 、ヴィニー・ヴェラ アレックス・デスカス 、イザック・ド・バンコレ ケイト・ブランシェット 、アルフレッド・モリナ スティーヴ・クーガン 、GZA 、RZA ビル・マーレイ 、ビル・ライス 、テイラー・ミード
2006.07.01
コメント(8)
全17件 (17件中 1-17件目)
1
![]()
