2002年09月05日
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 中学生時代、天声人語が読みたくて親に朝日新聞をせがんだ。内容はわからなくとも、とにかく天声人語の起承転結の「転」が大好きでたまらなかった。一つの例示を色々な論へ転換する手法に驚かされたものだ。それをもう少し取り入れようとしたのなら僕はここまで文盲ではなかっただろうに。


今日のアサヒ・コムに「赤トンボが激減」というニュースが出ていた。記事にはトンボ減少の原因として以下のように記してあった。

 …「コシヒカリ、アキタコマチといった、人気の わせ 品種の作付けが増えたためでは」… (太文字は引用者による)

 これを読んだ何人の人が「わせ」というのは「早生(ないしは早稲)」であるということが分かっただろう。早生とは稲の品種で、開花・結実が早いものの事を言うのだが、農業をかじっていない人にとってこの言葉を理解するのは少し難しい。だったら読めなくても「早生」と書くべきではないだろうか。「早生」が読めなくても、「早」く「生」えると読めれば意味がわかるのだが「わせ」は「早生」を知らなければ意味は永遠に分かることは無い。
 モノを読んで知らない単語が出てくるのは何も恥ずかしいことではない。そこで既知の知識から、未知の事柄を推量することが語学を学ぶ上でとても大切なことなんですわ。大学受験の英語長文なんか読んでいると絶対知らん単語って出てくるんだけど、それを全部覚える奴の気が知れない。前後から把握して意味を推量していかないと覚えきれないのが受験英語だし。
 極端な例を挙げよう。朝鮮半島の言葉ハングルは日本で言うひらがなにあたる表音文字だ。太平洋戦争後、漢字は日本支配の象徴であったため。使用されないことになった。するとどうなるか。同音異義語が全て廃れてしまったのだ。例えば「チョン」と発音されるおよそ800の単語が全て死語化した。日本語でいうと「見る」「見る」「観る」「看る」といった言葉の微妙な感覚が廃れるのとさして変わりが無い。駄洒落が創れなくなると言えば分かりやすいかもしれない。
 日本語の面白さは、味わい深い言葉を知ることにあると思う。もっと、私たちには日本語を遊ぶ感覚が必要なのではないかと思った。






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最終更新日  2002年09月06日 00時32分25秒
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