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2013.01.07
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掲題の「土左日記(この表記が正しい)」の作者である紀貫之の手柄に因る事とは余り知られていないようです。

それは<男もすなる日記を女もしてみんとて・・・>

という具合に、従来漢文形式で綴られていた男性主流の日記文学に対して

「ひらがな」を用いて綴った彼の功績によって、女流の日記文学や源氏物語が開花する布石になったのでした。

 さて「土左日記」の以下の件りは舟に依る長旅の不安な道中にようやく石清水八幡(男山)に差し掛かった時の感動の様が如実に綴られています。

大山崎歴史資料館にも日記のこの部分を展示しています。旧暦二月十一日の部分から載せてみます。



十一日、雨いさゝか降りてやみぬ。かくてさしのぼるに東のかたに山のよこをれるを見て人に問へば「八幡の宮」といふ。

これを聞きてよろこびて人々をがみ奉る。山崎の橋見ゆ。嬉しきこと限りなし。

こゝに相應寺のほとりに、しばし船をとゞめてとかく定むる事あり。(以下当日分略)

十二日、山崎にとまれり。

十三日、なほ山崎に。

十四日、雨ふる。けふ車京へとりにやる。

十五日、今日車ゐてきたれり。船のむつかしさに船より人の家にうつる。

この人の家よろこべるやうにてあるじしたり。このあるじの又あるじのよきを見るに、うたておもほゆ。いろいろにかへりごとす。家の人のいで入りにくげならずゐやゝかなり。

十六日、けふのようさりつかた京へのぼるついでに見れば、山崎の小櫃の繪もまがりのおほちの形もかはらざりけり。(以下略)

 この綴りから少なくとも大山崎に四泊している勘定になります。

向日町の石塔寺のある島坂で饗応を受けていることが分ります。

 本日の拙作は
回想
です。

http://voon.jp/a/cast/?id=2tyu64ftqp20241v#player





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Last updated  2013.01.07 08:47:50
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