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Jul 10, 2009
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30年前には,私立医学部入学時に,現在価値に換算で平均6000万円が必要であり,
また何年も浪人して私立医学部に入学する人たちが珍しくなかった.

それを払う経済学的合理性があるということであり,
また医師一人を育てるのには,6年間で約1億円の費用を要するという話だった.

つまり国立医学部に入るだけで,約1億円を得ることに等しいという
高校生でも経済学的にわかりやすいモデルだった.

それだけの費用を国が負担してくれるというのは
医学生の私はありがたいと思ったものだった.

(それを払う経済学的合理性があるということは,資本再投資の観点からすれば,


もし将来的に,このモデルが崩壊しても
医師一人の育成費用はいつの時代でも,おおむね同じなのだから

経済的に割に合わない私立医学部入学希望者が激減することになり,
まず私立が成り立たなくなる.

国立医学部に入っておけば,医師過剰の時期が来ても
需給を長い目で考えれば,いずれ需給は改善する.

国の言っていることだって当てにならない.

10年少し前の小渕さんの時代は「医師過剰問題」を討議していたのに
いまでは医学部の定員増を討議している.
(人口当たりの医師数は以前より増大したが,高齢化による有病率はもっと増大している.先進国で下から3番目くらいの医師数だしね)

結局は一人の医師を育成するのに,どれだけ国民が支払えば


国民が満足できなければ,費用がかさむのが道理だろう.
足るを知らない時代だしね

いまの半分の知識量の医師でも,国民がその医療レベルに満足できるようなら
いずれ医学部は4年で卒業できるようになるだろう.

ところが事態は逆で30年前とは異なり,


医学部卒後2年間の臨床研修義務化は,さらに育てる費用を増大させたし,

移行時期には供給をたたれた現役の病院医師の疲弊を招き,
かさにかかったマスコミの医療不信攻撃により,
病院医師はメスを捨てて逃げ出した.

あまりにひどい状況なので,ずいぶん私もメスを捨てようか迷ったが,
病院に残る道をえらんだ
(しばらく我慢することで得られるはずの残存者利得を選んだ).

残存者利得の典型例は,たたかれすぎていなくなった病院産婦人科医だ.
2年前くらいは三重県あたりで年収5200万ほどで産婦人科医を募集していた.

となりの奈良県は病院医師の給与が全国で最も低い(北海道の半分くらいだ).

ところがM日新聞が徹底的に同県の産婦人科をたたいて崩壊(県の半分くらいの地域に産婦人科医は皆無に近い状況になったようだ)させたので,いずれ年収は改善されるだろう.

全国で最も低い給料でも働いていた奈良県には,きっと良い医師がたくさんいたはずなのだ.

だからこそ,たたかれていても,いずれわかってくれると思ってしまい,
マスコミへの反論が大きくならなかったのかもしれない.


われわれ同様に規制産業の典型例,,,,,新聞
おしがみの山で広告料をもらっているようだが,
それでも補えないほどの部数減少.

医療バッシングしたとろで,彼らの運命は変りそうにないと思う.
私たちの年収が落ちるのは,君たちの年収が落ちた後なのだから

医療と訴訟,,,,,この問題を別の視点で考えると
結局は2つの最強の資格をもった人間たちの仕事を増やし,
そのコストを増大させて,,,普通の生活を送っているひとたちから,
お金を少しずつ奪っていくことになるのだが
それに気がついている人は少ないのではないだろうか?

理系は手に職なら,文系なれば世の中を知る視点を
いくつ身につけているかということになるのだろうか?


ーーーーーー
文系では,企業は修士を望まず学士卒でよいという.
学士卒を企業内教育で育成したほうがよいと考えているようだが,

企業が求める理想像と大学での文系修士の教育内容が
合致していないという問題があるのだろう.

医学部の場合には,学生を指導する大学教官は
いつも現場で手術に明け暮れている現役バリバリなのであり,
そのなかで選ばれた人間たちなのだ.

つまり教育内容が現実に即しているので無駄がないということだ.
また臨床と研究に9割くらいの労力をつぎ込まないとレベルが保てないので
学生の教育コストはたかくならざる得ないのだ.

文系修士の教育内容も,そのように変っていくのかもしれない.
それがいまできている職業大学院なのかもしれないが,

いまの職業大学院の教育内容がうまくいっているかわからないが
将来的にはうまくいくようになるんだろうと思う.

そうなれば,,,,,30年後は学部卒ではなく
修士卒が重宝されるようになっているかもしれないし,
そうなれないところは少子化の波にもまれて
淘汰されてなくなっているだろう.


ーーーーーーーーーー
arts and science

このように文系のscience化(職業化=目先のかねになる,役に立つ)が進めば,
ほんとに必要なartsだけが文系には残るだろうけど,,,

それはきっと目新しいものではなく
いつの時代にも人々が「こころのよりどころ」としてきた
artsが残っていると思う.

逆説的だけど,世の中がこぞって職業化をめざしたあとには,
いずれ,ほんとのartsが見直される時がくるだろうというのが本音だ.












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Last updated  Jul 11, 2009 09:18:40 AM
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