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2006.11.02
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カテゴリ: FK310-STDII
本日は、以前の 女川行 の道中でその存在を確認した、野蒜築港の跡地を目的地として、機体の新設定が燃費に及ぼす影響を確認することにした。
その新設定とは、アイドリング回転数を低く抑える設定のことである。
スパム缶、桃の缶詰、クラッカー、粉末緑茶、ストーブ、ランタン、コッヘル、水筒、ガスボンベ、折りたたみ椅子に修理工具一式とタバコにマッチを持って、午前7時半に出発した。なお、携帯灰皿を携行し忘れた。
松島直前までは何ほどのこともなし。右折すれば松島海岸というところをあえて直進して県道八号線に乗り換えて、直接石巻ヘ向かってみることにした。これは始めて使う道である。
直線が多くて走りやすい道であったが、何分にも道幅が狭い上に、車通りもなかなかで、特に大型車の追い抜きを受けるときは緊張した。
そのうちに、知った道である45号線と合流し、川沿いに走る。
途中二股があって、右に曲がって45号線は川を離れるところを、左に曲がって今暫く川にしたがって進むことにした。
進むこと数キロ。路肩の反射ポストに折りたたみ椅子がひっかかって脱落したので、これを拾うために停車。

明治潜穴とは、品井沼干拓のため明治時代に掘られた地中水路である。
崖下にブロックを敷き詰めて床を作った棚が設けられていて、ベンチも用意されていた。
そのベンチに持たれてタバコを味わいつつ、棚のさらに下の煉瓦の構築物、つまり明治潜穴の穴尻を見下ろしたり、展示されているパネルから、この構築物の由来、またその施工方法についての知識を得たりした。
荷を結び直して、再び道を進む。
出発から五十キロほども走った頃、どうも石巻、ましてや野蒜から大分離れたところに来ているらしいと思い当たる。
コンパスを取り出し、東、つまり太平洋へ向かって進路を取ると、石巻への道探りあたった。
目的地のおおよその方角さえ分かっていれば、コンパスは地図よりも便利なものである。
石巻の手前、15キロ程で北上運河、およびその閘門を見付ける。
この北上運河は目的地である野蒜港に付随する目的で開削された運河であるので、ここで停車する。
付近は公園化されていて東屋もあるので、ついでに昼食とする。
中学生の一団が通り過ぎる傍らで湯を沸かす。彼らは清掃ボランティアらしい。

握り飯を食べ、お茶を飲み、本を読むなどしてくつろぐ。
おそらく正午頃に出発。まずは石巻市街地を目指す。
市街地を抜け、なるべく海沿いの道を松島方面へと向かう。
なるべく海岸線に沿って進もうとするあまり、道無き道を進むことになる。
砂利路は、水路によって断ち切られ、林の中のケモノミチを行くも、それさえ倒木に行く手を塞がれた。

その最寄りには、煉瓦構築物の跡形が地面から水面へと身を乗り出している。かつて中州と岸とを結んでいた橋の台であるという。
案内書きの示すところにしたがって、野蒜港の遺構の数々を尋ねることとする。
第一に中央公園跡、第二に測候所跡、船泊りの跡地には公園があり、ここでお茶にする。
一服の後、鳴瀬川を渡って対岸へ。ここで突堤の残骸を観る。

さて、こうして一通り遺構を見物しつくしたのだ。それらは私を圧倒し、感銘を抱かせることはなかったが、それら以外の全てが、私を圧倒し、感銘を与えた。
野蒜築港跡について重大なことは、そこに遺構があることではなくて、それら以外に何もない、ということだ。
かつて煉瓦作りの倉庫が軒を連ね、銀行、諸役所、その他の建物の間をせわしなく人々が往来していたこの場所が、数点の些細な名残を残す他の一切が土に埋もれ、土に帰り、その上を覆う草々も枯れてただ風になびいている。その無情が私を圧倒するのだった。

帰り道、道に迷って奥松島の深くに入り込んでしまい、おかげで美しい島影の数々を観ることができた。道を取って返して松島海岸へ向かうが、ちょうど松島海岸駅の直前で燃料が切れた。
燃費は、燃料一リットルにつき、62キロメートルという良い値で、私はこれに満足した。
四十五号線を辿って仙台へ。なんとか日の沈む前に帰りつくことができた。





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最終更新日  2006.11.04 06:03:16コメント(0) | コメントを書く
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