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| 著者・編者 | 馬場史郎/日経コンピュータ編集部=著 |
|---|---|
| 出版情報 | 日経BP社 |
| 出版年月 | 2010年12月発行 |
著者は 1965 年日本 IBM に入社、SE、SE マネジャとしての経験を活かし、一貫して SE と SE マネジャの育成に取り組んでいる、馬場史郎さん。私は SE マネージャを経験したことはないのだが、『SE を極める 50 の鉄則』を読んでいたことと、本書に「独りでぶらっとお客様を訪問する」ことが強調されていたので興味をそそられ読んでみた。
馬場さんは「リーダーシップのための 12 の行動」(81 ページ)として以下の項目を挙げている。
■ビジネスでリーダーシップを執るための行動
・独りでぶらっとお客様を訪問する
・積極的にビジネスの話をして、販売活動に強くなる
・システムの開発・導入プロジェクトは自分でレビューする
・社内の関連部門に顔を出す
・ SE と営業担当者の報告書やメモには必ず適切なコメントを書く
・部下に対して、仕事に関する物の見方・考え方、価値観を徹底指導する
・全員に一緒のことを伝える
・情報は即座に自分の意見を添えて関係する SE へ伝える
・締め切り日は厳守する
・ My Position を貫け
・右腕のスタッフを作れ
・昇進・表彰・資格修得を意識したジョブアサインを
いかがだろう。SE マネージャならずとも、何らかのチームのリーダーの立場だったら、どれも大切なものばかりではないだろうか。この他、「『開発計画』と『テスト計画』は必ずレビューすること」(124 ページ)、「プロジェクトリーダーには、この SE なら間違いないという SE しかアサインしない」(131 ページ)ことなど、あらためて肝に銘じておくことがちりばめられている。
最後に、「IT 企業は SE の体制図を顧客に出してはならない」(244 ページ)と主張されている。なぜなら、「体制図を出すと、SE が顧客に拘束されてしまう」(252 ページ)からだ。
ご多分に漏れず、私も毎回、体制図を出している側の人間の一人である。だが、体制図を書きながら、いつも疑問に感じていた――委託仕事ならともかく、なぜ請負仕事で体制図を明示しなければならないのかと。ただ、馬場さんの主張を実行するのは難しい。体制図を提出することは会社の標準手順に含まれているので、これを覆すには、まず自分の会社を相手にしなければならない。従業員の個人情報保護を盾に、具体的な氏名を明記しないで体制図を出してお客さんに納得してもらうというのが、精一杯である。
そういうやり方をするのであれば、「お客さんとの信頼関係が第一」ということは言うまでも無い。
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