記事を要約すると

• 北朝鮮は日本時間の２４日午前５時半ごろ、北朝鮮北東部の日本海上で潜水艦弾道ミサイル（ＳＬＢＭ）１発を発射


• ミサイルは東北東に約５００キロ飛行し日本の防空識別圏内の日本海上に落下


• これまでより飛行距離が大幅に伸びており韓国軍は技術水準が進展したとの見方を示している

弾道ミサイルにも地上から打ち上げる場合と、航空機から発射される場合、そして潜水艦から発射されるものなどがある。実際に戦争になった場合、地上や航空機の場合は発見されて壊される可能性があるが、それに比べると潜水艦発射というのは、水中に隠れていて見つからないということで、究極のミサイルということになる。

北朝鮮はアメリカに対する抑止力というものを追及しており、アメリカに攻められないようにするにはどうしたらいいかを考えた場合、アメリカの本土を攻撃できる核ミサイルをつくるというのが最重要課題なため、それに向けての核ミサイルの改良やいろいろな種類のミサイルの開発、その中でも力を入れているのが潜水艦発射型ということになる。

最終目標は射程数千キロから１万キロということで、今はその通過点ということで更に高性能なミサイルを開発していくと思われる。
アメリカが視野に入っているとはいえ、日本にとっても脅威である。例えば、ノドンミサイルはすでに射程に入っているが、ノドンの場合は発射してから日本に着弾するまで１０分弱くらいかかると言われており、その間にミサイル防衛で対抗することになる。もし、潜水艦で日本の近海まできて撃たれてしまえばミサイル防衛で対応するにも初動の時間的余裕がほとんどないということになる。
これまでは３０キロほど飛行していたものがいきなり５００キロとなれば予想を超えたスピードで開発が進んでいるとも言えるかもしれない。

韓国がミサイル防衛システムのサードを配備するという話があるが、このサードとは・・・

日本ではPAC3やイージス艦のSM３などがあるが、それの中間にあたる大気圏のギリギリあたりで落とす地上配備型ミサイル防衛システムである。かなり性能もよくPAC３と違い２００キロくらいの交戦範囲があるためエリア防衛に向いている。

潜水艦から発射されるタイプのものに対して効果的に防衛できるのか・・・

弾道ミサイルのミサイル防衛では、それぞれのシステムごとに対応できる高度が決まっており、それより上でも下でもうまくいかない。調度良い高度に飛んできてくれて、しかも時間的な余裕があれば迎撃は可能ということになる。しかし、近くから発射されると捕捉した時に時間的余裕がないため対応は非常に難しいということになる。

※迎撃高度　THAAD：40～150km、PAC3：40km、SM3：100km以上

北朝鮮は今年に入り完全に開き直ってアメリカに対抗するために核ミサイルを開発するんだと言っており、今回も米韓の軍事演習に対して核先制打撃を仕掛けるといったことを言っている。今回のミサイル発射で米韓軍事演習が終わるわけでもなく、北朝鮮はさらなる大きなことをやってくる可能性が高い。例えばこれまで日本に届かない範囲で落としていたミサイルを、日本列島を飛び越える形で発射実験したり、５回目の核実験などが考えられる。

日本側で現在突っ走っている北朝鮮の核ミサイルの開発を止めることは無理だ。日本が技術的にできることはミサイル防衛を厚くすることくらいしかない。今後課題になってくるのは、ＴＨＡＡＤ＝サードを日本でも入れるのかどうかだが、当然、入れた方がミサイル防衛が厚くなるのは確実だが莫大な費用がかかることになる。サードは３個部隊くらい配置すれば日本の大都市圏のかなりの部分はガードできるらしいが、数千億円から１兆円近くかかる可能性もある。ただ、北朝鮮はすでに核ミサイルをほぼ完成しつつあるのは間違いないようでもあるので、何を優先させるかといったことになる。

金正恩体制がこのままであればアメリカと戦争をすることはないだろうし、核ミサイルが発射されることはないかもしれないが、あのような国ですから今後体制がどうなるかわからない。ましてや、北朝鮮が崩れるときは無政府状態となり何が起きるかわからないということになる。そこが、ロシアや中国の核ミサイルと大きく違うところだ。

・防空識別圏 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/https://ja.wikipedia.org/wiki/防空識別圏

・【図表】北朝鮮の弾道ミサイルの射程 - 平成28年版防衛白書
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2016/html/n1221000.html#zuhyo01020202

・1993年、北朝鮮の潜水艦ミサイル開発は日本で始まった - Yahoo!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kohyoungki/20160825-00061502/

弾道ミサイルが日本を襲う　北朝鮮の核弾頭、中国の脅威にどう立ち向かうか

発売日：2013年08月29日頃
著者／編集：能勢伸之
出版社：幻冬舎ルネッサンス
サイズ：新書
ページ数：303p
ISBNコード：9784779060779
核保有国と主張し、弾道ミサイルの能力増強を続ける北朝鮮。国際法の秩序とは相容れない独自の主張に基づき、力で現状の変更を企む中国。不透明な軍事開発、戦力増強を図る中朝に日本はどう立ち向かえばよいのか。日本防衛の要である「ミサイル防衛」、日米の防衛システム、各国が開発を推し進めてきたミサイル兵器の実態に迫る。

このブログでよく読まれている記事

今日の注目ニュース見出し

■過去の注目ニュースまとめ
ファンを食い物にするチケット高額転売にアーティストらが反対声明 (2016年8月23日)
東京サマーランドの痴漢多発プールで尻切り魔、９人が被害、事件発覚後もプー… (2016年8月22日)
福島第一原発、事故後の作業で被爆した男性が白血病、労災認定２例目 (2016年8月19日)
【南シナ海問題】日本供与の「巡視船」フィリピン到着、中国と対立するフィリ… (2016年8月18日)
卓球女子団体、福原愛、石川佳純、伊藤美誠の日本が３位決定戦でシンガポール… (2016年8月17日)

今日の注目ニュースまとめ

毎朝カリッ、モッチリふわふわ

▲バルミューダ ザ・トースター BALMUDA The Toaster K01A
総合評価 4.64
価格 24,732円（税込）
送料無料
plywood キッチン・インテリア雑貨

●水分や香りをパンに閉じ込め、外はカリッ、中はもっちり焼き上げる
●初のトースターとしてスチーム機能搭載
●マイコン式温度制御、季節の変化等、さまざまな条件にも対応する賢さ

素早く＆高温で美味しく焼き上げる

▲グラファイト グリル＆トースター Aladdin（アラジン）AET-G13N CAT-G13A
総合評価 4.67
価格 19,980円（税込）
送料無料
セレクトショップ・AQUA（アクア）

●４枚焼きグリルパン付きモデル
●ノンフライ料理ができるグリルパン付き
●無断階温度調節、ハイパワー1300W
●「焼く・蒸す・揚げる」といった調理が短時間で簡単に楽しめる

キッチン家電