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2004年06月16日
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たかなしりおな・著 文芸社

この本の感想を書こうか書くまいか、かなり悩んでいました。なぜなら、私の文章力ではこの物語の魅力を語ることはとても難しいからです。
それだけ深く、心に残る作品です。

端的に言えば、ファンタジー小説。主人公のティアラが、自らの運命に導かれるように旅をし、そこで様々な人と出会い、出来事が起こり、それによって心の成長を遂げてゆくというようなものです。

ファンタジーとしても、とても面白く創られています。私は読みながら映像が浮かんでくるところが何ケ所もありました。ティアラが「赤い大地」を目指してリンの操縦するセスナで飛び立つシーンなどは、もう宮崎駿のアニメの世界!(宮崎さん、是非アニメにしてくださ~い!)それくらい、わくわくしながら読める反面、ティアラの心の中を深く描いているのです。出会いや別れを繰り返しながら、その度にある時は動揺したり、悲しんだりしながらも、強く「自分」というものを持っていくようになります。

ティアラに自分を重ね合わせて読むと、まるで作者に私の心を読まれているかのような錯覚に陥ることもあります。精神世界と言われるものに興味を持っている人であれば、なおさらそのような感覚を持つかもしれません。

作者のたかなしさん自身がティアラでもあるのかもしれません。全くイコールでないにせよ。作家というのは、こうやって自分の中のいくつもの面を客観的に見つめ、物語に投影していくのだなあ、と感じました。たとえ「私小説」といわれる分野の作品でも、やはり自分を客観的に見つめることができなければ、誰かに読んでもらえる作品を書き上げることはできないのでしょう。そして、自分の体験だけでなく、無限の想像力で物語にリアリティを与えてゆくのかもしれません。

ほんと、恥ずかしいのですが、私自身も小説もどきを書いたことがあります。もう、ず~っと昔のことです。今思うとあれは小説などと呼べるものではないなあ、と穴を掘って埋めたい気分です。「客観的に見る力」なんてなかったもんな~、あの頃(遠い目…)

と、私のことはともかく。



これ、ほんとにお薦め!書店にない場合はネットで注文してくださいね~。





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最終更新日  2004年06月25日 12時40分59秒
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