2020.03.09
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カテゴリ: 歳時記
今日は2020年3月9日ですね、明後日11日は忘れもしない東日本大震災の日、もう9年も経ちましたか。
コロナウィルスのため、記念式典はすべて中止だそうです、関係者の方はあの日の記憶が風化するのではないかと危惧されていましたが、関東に住む私でもそれはない、しっかりと覚えています。

というより、トイレットペーパーやマスクを買い求める事を通して、電池・水・お米を足を棒にして探し回った9年前を鮮明に思い出した方も多いのではないかと思います。


先日読みました辻村深月さんの「東京會舘とわたし」で、下巻の方になりますが、「あの日の一夜に寄せて」という章で、2011年3月11日のことが生々しく書かれていました。

登場人物は旦那様の定年退職後、逗子にお住いの老婦人、東京會舘で結婚式を挙げ、食通のご主人の為に會館のクッキングスクールに通い、そのときのお友達と銀座に繰り出し、旧知の呉服屋さんで大変な目に遭うーどう見てもエエとこ奥様ですね。

呉服屋さんの棚が揺れて、自動ドアが割れそうな勢いとなり、外に出たが、携帯はつながらず、電車は止まり、タクシーの長い列に空車は来る気配もなく、途方に暮れていたら、誰かが「東京會舘に行きましょう」と言い出し、喫茶室で長い夜を過ごすというものだった。

確かに着物を着た老婦人が逗子まで夜通し歩くのは大変ですよね。
震災当時、私は246沿いに住んでいまして、様子を見に道路まで出たのですが、人の群れは下り方向に延々と列が続き、ヒールのある靴を履いた若い女性に「すいません、ここどの辺ですか?」と聞かれ、「池尻です」とお答えしたら、「まだ池尻!」と絶望的な声を発していました、そう確か金曜日でしたものね、すごい夜でした。

東京會舘は私も誰かの結婚式で行ったことがあります、とても素敵で上品な場所でした。

びっくりしたのは、なんと瀬戸内寂聴さんんと同い年だそうです。
寂聴さんも東京會舘も、まさに花も嵐も踏み越えていらしたわけですし、先が見えない今の状況に不安を募らせてしまう今日この頃ですが、何とか乗り越えていかなくてはならないのかもしれませんね。

しかし、この騒動はどうなってしまうのでしょうね。





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最終更新日  2020.03.09 21:23:34
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