Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2025/09/25
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雑誌「TOYRO BUSINESS(トイロ ビジネス)」からの転載
連載コラム【愉しみは酒の数だけ…第11回】
  米国の酒=バーボンは、もう古い?

バーボン・ウイスキーと言えば、米国を代表する酒で、日本でも人気が高い。メイカーズ・マーク、フォア・ローゼズ、IWハーパー、ワイルド・ターキー、ジャック・ダニエル(【末尾注】)などの銘柄は、日本国内どこのバーでもよく見かける。
バーボンとはそもそも、どういう酒なのか? 改めて、簡単に紹介しておくとーー。主原料の51%以上をトウモロコシで造る蒸留酒で、内側を焦がしたホワイト・オークの新樽で最低2年以上熟成させたウイスキーである(一般的には4年以上樽熟成させてからボトリングされる)。味わいは、焦がした樽由来のバニラ香と甘みが特徴だ( 写真左 =日本人にとっても根強い人気があるバーボン・ウイスキー。今では沢山の銘柄が輸入されている)。

1789年、ヴァージニア州で創業した「エライジャ・クレイグ」が現存では最も古いバーボン・ブランド。現在、蒸留所は中部のケンタッキー州とテネシー州に集中している。小さい独立系蒸留所も含めると100カ所近くあるが、一つの会社が複数のブランドを生産することが多いので、資本的には約20ほどのメーカーに集約される。

かつては「新樽」熟成が絶対条件だったバーボンだが、近年は業界の規制も緩やかになったのか、シェリー樽やポートワイン樽で追熟成させた商品もお目見えしている(ちなみに、「バーボン」の名は、かつてケンタッキー州を支配したフランス・ブルボン<Bourbon>王朝の名にちなむ)。

バーボンは、かつては米国のウイスキー生産の約8割以上を占めていた。ところが近年、米国産ウイスキーにも変化の兆しが出ている。世界的なスコッチ・ウイスキー人気上昇に伴い、この10年間で、大麦麦芽を原料とする「スコッチ・タイプ」のウイスキーを造る蒸留所が全米各地に155カ所も誕生している( 写真右 =バーボンをベースにしたカクテルもバーでは人気だ。これは代表的な「ミント・ジュレップ(Mint Julep)」)。

現在、生産能力第1位のバーボン蒸留所は、ジャック・ダニエルだが、2014年には、第2位のビーム社(ジム・ビームやメイカーズ・マークなどを生産)を、日本のサントリー社が買収したことが大きな話題になった。サントリー社は、2019年には早速、ビーム社のバーボン原酒を赤ワイン樽、シェリー樽で追熟成させた「リージェント(Regent)」というオリジナル商品を市場に投入するなど注目を集めている。

近年は、米国人のウイスキー嗜好もバーボン一辺倒から変わり、「多様なウイスキー」を求められるようになってきた。バ-ボンが米国産ウイスキー生産に占める割合も、2021年の調査では約45%にまで低下している。近い将来、米国のウイスキー生産で、大麦麦芽原料の「スコッチ・タイプ」のウイスキーが主役になる日が来るかもしれない。

【注】 ジャック・ダニエルは、ケンタッキー州のすぐ南のテネシー州で生産されているが、あえて「バーボン」とは名乗らず、「テネシー・ウイスキー」と称している。








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うらんかんろ

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Comments

kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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