ピカルディの三度。～T.H.の音楽日誌/映画日誌（米国発）

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Oct 28, 2018

映画：アタック The Attack（2012年カタール/フランスほか）

カテゴリ：映画、テレビ

「はじめてのお遣い」（評価 ★★★★★ 満点五つ星）

先日観たレバノン映画「判決、ふたつの希望 The Insult」という作品が気に入ったので（←今ちょうど日本で公開ちゅう）、この監督さんの過去作品を観てみることに。

　イスラエルに住むアラブ系夫婦の話。夫は、旅行ちゅうの妻がテロに巻き込まれたことを知り呆然とするが、妻自身が爆撃の実行犯と疑われ、さらにパニクる。真相を探ろうと努めるうちに、彼は自分の知らないところで妻が何者かに洗脳されていたのではと思い始める。

　日本では未公開っぽい。英語字幕の予告編は、 https://www.imdb.com/title/tt0787442/?ref_=vi_nxt_ap

＜感想＞
　とても良かった。愛する妻を疑わざるを得ない男の葛藤が静かに描かれている。ネタを小出しにして、じわじわと彼女が犯人であることを確信させていく手法も気に入った。声高に政治的な何かを押し付けようという意図はないみたいで、全体にあっさりめ。矛盾に満ちたこの世界を穏やかに描写してるというか。
　ぼく自身もガイジンとして異国に住んでるから人種差別を受けることはあるけど、このイスラエルに住むアラブ系の方々の受ける差別は相当なものらしい。この主人公は外科医なのだけれど、血だらけのユダヤ人の患者にすら、「お前の治療は受けたくない。ほかの医者に代われ」と言われてたし。

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