ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 19, 2022
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カテゴリ: 映画、テレビ
「夫婦善哉(よきかな)」(評価 ★★★★☆ 四つ星)

 イツァーク・パールマンさんを密着取材したドキュメンタリーを鑑賞。日本ではNHK「BS世界のドキュメンタリー」枠で放映ずみとのこと。公式サイトはむしろここみたい
https://asiandocs.co.jp/set/342/con/338?from_category_id=1

 温かく優しい目線で彼の日常を紹介している。基本的にあっさりめなつくりなので、今をときめくセレブ様の成功物語とはいえ彼の激動の半生をこってり描いた愛と感動の超大作っを期待してると拍子抜けする。

 大物も次々と登場するけど、みんなして互いに大物すぎてフツーの会話しかしてなくて、そこもまたいー感じ。キーシン、マイスキー、アルゲリッチなどの演奏家だけでなく、師匠ドロシー・ディレイ様のお宝映像も出てくる。政界だとオバマ大統領(当時)、映画界だとアラン・アルダ、大衆音楽界だとビリー・ジョウルほか。
 イツァークさんの人柄の深さ、人脈の広さが嫌味なく伝わってくる。

 そしてぼくが思うに、このドキュメンタリーの真の主役は妻のトービーさん。彼女がてきぱき取材に応えたり、夫とまったり会話したりするさまは好感が持てた。おふたりは互いに愛夫家、愛妻家。

 イツァークさんは脚が不自由なため着席系バイオリニストとして活動してるわけだけれど、障害者にとって不便なはずの日々の暮らしにおいても、常に前向きであり、冗談をとばしながら周りの人を笑わせていく。そしてトービーさんが程よい距離感でもってツッコミを入れる。

 クラシック音楽以外にも見どころは多く、特にイスラエルに帰郷する場面やユダヤ文化に関する場面は興味深かった。てか、音楽に興味のない人も薦めたい映画。(むしろ彼の演奏場面とか稽古場面とか観たい音楽愛好家はユーチューブの動画を観ればよろしいわけだし)

 欲を言えば、取材陣には、彼がバイオリン独奏の演奏活動に留まらず室内楽演奏や後進の指導、さらには指揮業にも進出するにいたったあたりの心情を聞き出してほしかった。


 いい曲だとは思うしぼくも譜面は持っているけど、なかなか弾こうと思えない。てか、ぼくのようなチャラ男がこの曲弾くのはさすがに勇気がいる。重すぎ。





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最終更新日  Jul 24, 2022 08:50:29 PM
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