楽天的演劇生活

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PatioRose @ こんにちは お気に入りに登録いただきましてありがと…
2008.03.19
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カテゴリ: 読書



レビューを読むと好悪がかなり別れていますが、それはよくわかります。

「半隠遁? いい気なモンだ。」
「ふざけるな?! 何様のつもりだ!」
という声が聞こえてきそうです。

「自分のための時間を確保せよ」
「自己中心的に生きよ」
「世間と妥協するな」
「社会的に有益な仕事から手を引く」
「出たくない集まりには出ない」


「みんなそうしたくても出来ないんだよ!」
という反論が来そうです。

著者が言うように「みんなが〈半隠遁〉する心配はない」でしょう。
だって大多数の人々は「隠遁生活したいよ。」なんて言いながら、
毎日通勤電車に乗って、世間と妥協しながら、
やりたくもないことをやっているんですものね。
みんながこんな生活に入ったら大変なことになりますしね。
大体経済的な心配がなくて初めて出来ることですから。
なんだかんだ言って著者には地位も名声も経済力も十分にあるわけですからね。

でも、「善人、悪人」についてや、「職人気質が嫌い」やら、文豪たちの裏話やら(太宰や芥川、三島など)、「会いたくない権利」やらはエッセイとして読んで、そういう人もいるよね、と思えるし、ご専門の哲学者たちの引用も身近に感じられました。
「『まもなく死んでしまう』のだから本当に自分にとって大切なことは何か考えよう」

特にすぐにこの著者の別の本を読もう、とまでは思いませんが、こういうことを堂々と本に出来て、しかも売れている(のかな?よくわからないけど)のは大学教授でしかも「哲学」ということもあるのでしょうね。実際に「そんな生活も出来たらしてみたいもんだよ。」と思っている人も多いということかしら。
やっぱり「いい気なモンだ!」と思う人も多いでしょうねぇ、うぅむ。
結局「哲学をしたければしなさい。やめたくなったらやめなさい」ということかな。



私も早期退職して1年がたとうとしていますが、何というか、
妙なストレスは減りましたね、確かに。

「好きなことに打ち込めていいですねぇ。」などと言われたりしますが、
「いい気なモンだ」と思われてるんだろうなぁ、と思ったり。
経済的な心配も当然あるわけですし。
著者が言うように「社会での替わり」はいくらでもいるわけです。
私が仕事を辞めたってだれも困らないし、私が好きなことしていたって誰に迷惑をかけるわけでもない。(とも言い切れないけど)

この「自分がいなくてもだれも困らない。」ことを認めるのって、実はちょっと怖いことなのかもしれませんね。
それから「他人に嫌われるのなんてなんてことない。」と開き直ることも。
「やりたくないことはなるべくやらない」って、意外とできちゃうものなんだなあ、とも辞めてから思いました。もちろん完全には無理ですが。
「人生を変えよう」というのも、自分がそう決めれば出来るものですね。
もちろん全部自分が引き受けるなら、ですが。


「やりたくてやっている」演劇生活もこれまた目に見えるものなどなにもなく、出来ないことだけがやればやるほど見えてきていますが、少なくとも誰を恨むことも出来ないし、誰を羨むこともないし、「自分と向き合う」という気恥ずかしいことを「相手を受け入れる」というオソロシイことを心身の鍛練とともに続けるしかないんですけどね。





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Last updated  2008.03.19 00:54:17
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